目次
1.失敗したっていい。 by 岡本太郎
失敗は、普通のこと。誰でもすること。
そう考えると、少し「失敗への恐れ」が減ります。
失敗を恐れるあまり、何もしないことが、本当に恐れることです。
失敗したっていいじゃないか。
不成功を恐れてはいけない。
人間の大部分の人々が
成功しないのが普通なんだ。
岡本太郎さんは、芸術家として成功した人です。でも、その名が世間に認められるまでには、多くの批判がありました。まさに挫折の連続だったといえます。
多くの挫折を経験し「失敗したっていいじゃないか」と、私たちを勇気づけるのは、「開き直る」ことで力を湧いてくるからですね。
失敗して、失敗して、嫌な思いをたくさんして、くじけそうになった時に、人は「開き直る」ことで、やる気を出すことがきます。
■出典:『自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか』(青春出版社)
2.自分でつかみもの。by イチロー
2013年4月24日のレイズ戦で、イチロー選手は勝ち越し得点にからむヒットを打つなど、大活躍しました。
活躍の裏には努力があります。一流のアスリートたちは、「偶然」「たまたま」ではなく、努力という「準備」をしっかりしているからこそ、本番でも活躍できるものですね。
今日みたいな日が
偶然降ってきたわけではない。
それは自分でつかむもの。
待っているだけでは
来ないんですから。
この言葉は、レイズ戦の試合後のインタビューで出たものです。
一流の選手は、準備に抜かりがありません。ひと一倍、準備をして本番にのぞみます。それが本番での自信につながります。
幸運の女神も、イチロー選手のように、偶然まかせにせず、準備をしっかりする人に微笑むものですね。
幸運の女神は、最も準備した者に微笑む。
■出典:『日本経済新聞社』(2013.4.24付け朝刊)
3.自分に与えられた仕事。 by マザー・テレサ
マザー・テレサは、貧困や病に苦しむ人たちを救済し続けた聖人で、ノーベル平和賞を受賞しています。その奉仕活動は、世界中の人々に感銘を与えました。マザー・テレサが残した数々の言葉は、今を生きる私たちにも影響を与え続けています。
この世界で私に与えられた仕事は、
きわめて限られたものかもしれない。
だが、それは私に与えられた
仕事であるという事実ゆえに、
かけがえのないものである。
「与えられた仕事」にやる気が出ないと、「やらされ仕事」になりがちです。それは、自ら積極的に取り組んでいるのではなく、命令されたから嫌々やっているという状態です。これでは「やる気が出ている」とはいえません。
そんな、やる気が出ない時に、マザー・テレサの言葉を思い出してみてください。どんなに小さな仕事であっても、嫌な仕事であっても、その仕事は「あなたに与えられた仕事」という事実ゆえに、かけがえのないものです。
人は誰もが、かけがえのない存在です。あなたは、世界にたったひとりの価値ある存在です。かけがえのない価値ある存在が、仕事をするのですから、その仕事もまた、かけがえのないものなのです。
■出典:『働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。 』(戸田 智弘 ディスカヴァー21)
4.失敗は尊いもの。by 映画監督コッポラ
コッポラといえば、世界的名作『地獄の黙示録』『ゴッドファーザー』などを制作した映画監督です。その名声は世界に鳴り響いていますが、実は、コッポラ監督は、破産を経験しているのです。
「成功の陰に失敗あり」。何度も「人生の危機」を乗り越えて、映画を創り続けていたのです。
若い時の失敗は、
大きな賞をもらうのと同じくらい尊いもの。
失敗しないから、人生に失敗するのだ。
そんな逆説的な言葉があります。若い時から何度も、失敗を経験するからこそ、人は成長できるのであり、その結果として、失敗の少ない人生になっていきます。
ですので、若い時ほど、挑戦をして失敗を重ねておくことは、「大きな賞」に値する尊いことです。
若い時の失敗が得なのは、「若さ」を理由に、許されることが多いからです。この特権を利用しない手はありません。失敗を恐れず、挑戦しましょう。
■出典:『日本経済新聞』(2013.11.07付朝刊)
5.本当の学び。by 建築家 安藤忠雄
人生はトライ&エラーの繰り返しですね。挑んで失敗して、挑んで失敗して、そうして学びが深まっていきます。
世界的建築家の安藤忠雄さんですが、実は、学校の建築学科で学んだ経験はありません。全て独学なのです。それゆえに、建築家としての人生は、トライ&エラーの繰り返しでした。
間違えて、また新しいことを考えて、
また間違えて、また新しいことを考えて、
ということの繰り返しこそが、
本当に学ぶということ。
仕事をしていて何度も同じ間違えをすると、他人からの信頼を失います。同じ失敗をしないためにも、試行錯誤をしようと、人は新しいことを考えます。
間違えて「痛い目」にあって、そして新たな発想をもつことが「本当の学び」になるわけですね。
「間違える」という「痛い目」が、「成功の芽」を育むことになります。本当の学びは、「痛い目」から「成功の芽」を発見していくことです。
■出典:『人生における成功者の定義と条件』(村上龍 NHK出版)
6.今あるもので考える。by 小説家ヘミングウェイ
自分の短所や弱みなど、人間が否定的な要素に意識が向きやすいことを、心理学で「ネガティビティ・バイアス」(Negativity bias:否定性への偏り)といいます。
「あるもの」より、「今、ないもの」を、あれこれ考えてしまうのが、人間の性(さが)だといえます。
いま「ないもの」について
考えるときではない。
「いまあるもの」で、
何ができるか考えるときである。
「ないもの」ばかり考えても、ないのですから、それは徒労に終わります。やる気も出てきませんし、時間も、もったいないです。
それより、今、手元にあるもの、持っているもので、「何ができるか」を考えることで、先に進めるのです。
時間がない、お金がない、才能がない…。ないものを数え上げて悔やんでいても始まりません。新たな展開が始まるのは、「今あるもの」で「何ができるか」を考え出した時です。
■出典:『人を動かす魔法の言葉』(斉藤 靖雄 ソフトバンククリエイティブ)
7.大きく一歩を。by 日本のマザー・テレサ 佐藤初女
佐藤初女さんは「日本のマザー・テレサ」と呼ばれた人物です。岩木山(青森県)のふもとに「森のイスキア」という施設を作り、苦しみを抱える人々を、心の温まる手料理でもてなし、癒していました。
その活動は、龍村仁監督のドキュメンタリー映画『地球交響曲第二番』にもなっています。
思い切った展開を迎えるためには、
時にはすべてを委ねる気持ちになって、
大きく一歩を
踏み出さなくてはなりません。
人事を尽くして天命を待つ。
できる限りの事をやったら、成功するか失敗するかは、天の意志に委(ゆだ)ねる。人生の荒波を乗り越えていく知恵のひとつです。
未来のことはわかりません。だから人は、人間を超越した何かにお任せする心境になります。「後は神頼み」などと、言うこともありますね。
身を委(ゆだ)ねる心境は、何かに挑戦するための勇気を出したり、やる気を高めたりする時の、ちょっとしたコツになります。
結果はお任せして「できる限りの事をやればいい」という心境になれば、思い切ったことができます。結果的に、それは「やる気」を引き出すことになるのです。
8.どうすればできるか。by 松下幸之助
「自己成就的予言」(Self-fulfilling prophecy)という概念が心理学にあります。これは、自分の考えている事で自分の行動が導かれて、あたかも予言したかのように、その考えが実現(成就)されてしまうことを意味します。
ですので、「できるわけがない」「こんなの無理だ」と、先を見通すネガティブな発想を持たない方がいいのです。
「できない」と考えてしまえば
それで終わりである。
「できるはずだ。どうすればできるか」
というように考えていってこそ、
困難なこと、一見不可能のようなことも
できるようになる。
始める前から「こんなことできるわけがない」と、ネガティブに考えていると、その通りになりがちです。やはり、「できる」という信念を持つことが大事です。
「できる」という信念を持ったからと言って、必ず、成功するわけではありません。ですが、成功する人の多くが、「できる」という信念を持っているのもまた事実です。
仕事に取り組む時には、「できる」と考え続けましょう。「できない」「無理」という否定的な考えは、結果が出てから持てばいいのです。
■出典:『決断の経営』(松下幸之助 PHP研究所)
(文:まっつん)
ここで紹介した名言を、音楽に乗せて映像化しました。勉強や仕事を始める前に、グッとモチベーションを上げたい時や、やる気がなかなか出ない時など、ぜひ、見てみてください!