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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【13通目】「バイアス」心の悪さを逆手にとって元気回復!!

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《バイアス》

                               
          『リーダーへ贈る108通の手紙4』
            http://www.earthship-c.com

                                12.06.08
                                 13通目
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 リーダー様 へ

 拝啓 紫陽花の 彩りあでやか 足とめる

 いかがお過ごしでしょうか?

 2012年の水無月(六月)が始まっています。 
 今月が終われば、なっなんと、今年も半分が終わります。

 メルマガの出だし、この部分に
 「時のたつのははやいものだ」と
 何度書いたかわかりませんが、ほんとにそう思うこの頃です。

 目をつむって、目をあけたら6月になっていたような。
 ちょっとおおげさですけれど、そんな感覚です。

 何かの本で、こんなことが書いてありました。

  1年を思うとあっという間だが、1日は長い。

 脳の処理には限界があり、効率をあげるために
 パターン化し、圧縮して記憶されていくと、
 脳科学では、よくいわれます。
   
 この約半年をふりかえってみると、
 過去の似たような毎日は、パターン化され圧縮されているので、
 情報量は少なく不思議に、短く感じられる。

 でも、昨日の1日を考えてみると、まだパターン化されず
 複雑な出来事として記憶されていて、情報量が多く
 より長く感じられるのだとか。

 なんだか、わかったような、わからないような話ですが、
 でも、実際、1年より、1日が長く感じられるような感覚は、
 私にも確かにあります。

 ふと、比喩がひらめきました。

 東京都心で車にのって3キロ進むのに
 渋滞がひどいと30分かかることもあります。
 時間が以上に、「長く」感じられます。

 がらがらの高速道路で30分走ると
 時速100キロだとして、50キロも進むことができます。
 この時の30分は同じ30分でも
 渋滞に巻き込まれた時より「短く」感じられます。

 都心の3キロが1日の記憶で、
 高速道路の50キロが、この半年の記憶だとします。
 
 高速道路は道がパターン化されていて走りやすい。
 似たような風景が多い。情報量は実は多くない。
 だから、「記憶の道路」をすいすい進めてしまい、
 結果、短く感じられる。

 でも、都心は道は狭いし入り組んでいるし、
 車も看板も標識も多いし、ビルがあちこちたって風景が複雑で、
 「記憶の道路」はでこぼこで、なかなか前に進めない。
 情報量が多く、時間を「長い」と感じさせる。

 つまるところ、圧縮ファイルが1メガで、
 解凍すれば50メガ(半年)の情報量があるけれど、
 脳が認知するのは1メガのほう、ということかな。

 〜〜〜

 年齢を重ねると、この情報のパターン化圧縮作業が、
 どうも上手になっていくようです。

 それはそうですね。
 幼い時は、目の前にあらわれる出来事が、新しいことだらけです。
 パターン化することができません。
 パターン化するためには、比較して類似点を探すたくさんの経験が必要です。 

 「これも新しいコト、あれも新しいコト」と、毎日が新鮮だと、
 出来事の背景にある類似点を見いだすことができません。 

 でも、経験を積んでくると、
 「今日も昨日と似ている、たぶん、明日も今日と同じ」と
 類似点を見いだすための参照する情報を、
 30年分、40年分と膨大にもっているので、
 どんどんパターン化して、圧縮していってしまうわけです。

 ですが、ミドルの方でも、
 初めて転職して新しい職場に務めた1年をふりかえると
 それまでの1年では感じられなかった「長さ」を感じるという人がいます。

 これは、その人の過去において「似た経験」がなく
 パターン化できなかったわけですね。
 すると「長く」感じられるわけです。 

 時間が「長い」「短い」と、あれこれ書いていましたが、
 「長い」「短い」どっちがいいのかいうと、
 それは、どちらでもいいのかなと思いまして、
 「じゃあ、書くな」と叱られそうですが(笑)
 いやいや、実は、

  ★「パターン化の落とし穴」

 についての「前ふり」だということで、どうぞお許しください。
 

 〜〜〜
 
 以前、K.I.T.虎ノ門大学院主任教授の
 三谷宏治氏のセミナーを受講したことがあります。
 内容は「ロジカルシンキング」に関するものでした。

 私は、この「ロジカルシンキング」が大の苦手で、
 (私の文章を読んでいる方はおわかりの通り、直感的文章です)
 でも、苦手といって逃げていてもだめだと、
 自分を叱咤し、重い足をセミナー会場に向けました。

 そこで、次の概念を知りました。

 ───────────────────────
  ★「ノーマルシー・バイアス(normalcy bias)」
 ───────────────────────

 日本語だと「正常化の偏見」「正常性バイアス」などといいます。

 災害心理学にて、よく使われる言葉です。

 日経新聞「丸の内キャリア塾」にて、
 「ノーマルシー・バイアス(normalcy bias)」を、
 三谷氏は、こう説明しています。
  
 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

   「人間の脳は自分に不都合な情報を自動的にカットし、
    都合のよいように考えてしまう傾向があるからです。
    これを「ノーマルシー・バイアス」と呼びます。
    発想を阻害するのは自分の知識や経験、世の常識です。」 

   『日本経済新聞「丸の内キャリア塾」』(2011.12.20付け夕刊)より  
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 

 この一文の前に、2005年にあった台風14号についての記述があります。
 
 台風14号は、宮崎県を襲いました。
 大型の台風が接近し、避難勧告が出ます。
 ある集落には、災害を「経験した世帯」と、「未経験の世帯」がありました。
 「経験した」とは、過去に台風の被害を受けたことがある人たちですね。

 この時、避難勧告に従い、避難をしたのは、
 「経験世帯」と「未経験世帯」で、どちらが多いと思われますか? 

 そうなんです。正解は、「未経験世帯」です。

 調査によると、
 「未経験世帯」の9割が避難し、「経験世帯」は3割だけでした。

 被災経験者は、「前回の雨のほうがひどかった」と
 勝手に判断してしまい、避難勧告に従わなかったわけです。

 「前回の雨のほうがひどかった」と
 過去の経験と今の状況を比較して「安全」であると
 つまり「正常」である、と判断を下すのが
 人間のやっかいなところであり、
 過去の経験を活かせない、ひとつの要因なわけです。

 災害心理学の専門家広瀬弘忠氏の著『人はなぜ逃げ遅れるのか』(集英社)
 に、こんな記述がみられます。

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

  「ある範囲までの異常は、異常だと感じずに、
   正常の範囲内のものとして処理するようになっているのである。
   このようなメカニズムを「正常性バイアス」 という。
   この正常性バイアスが、身に迫る危険を危険としてとらえることを
   さまたげて、それを回避するタイミングを奪ってしまうことがある。」 

           『人はなぜ逃げ遅れるのか』(著広瀬弘忠 集英社)    
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
http://www.amazon.co.jp/dp/4087202283/ref=nosim/?tag=earthshccom0c-22 

 災害心理学には、「パニック神話」という言葉があります。
 映画やドラマだと、災害の現場で人々(集団)が、
 パニックになっている姿がよく描かれます。
 そして、被害がでてしまう、と・・・。

 広瀬氏によると、もちろんパニックなることはあることですが、
 大きな被害が出るときは、われ先にと逃げようとするパニックではなく、
 「正常性バイアス」による、逃げおくれがのほうが主因だそうです。

 極端なことをいえば、パニックになって、
 あわてて逃げるほうが、まだいいわけです。

 過去の経験を参照し、
 人はその時の状況を「パターン化」してとらようとします。
 過去に似た状況で「大丈夫だった」とすると、
 今回も「まあ大丈夫でしょ」と。

 だから、ビジネスの現場でも「危機感」をもつことが大事なのですね!

 〜〜〜

 仕事で、新入社員が仕事でパニくるのを、
 多くの上司(リーダー)が冷静に見てられるのは、
 過去に自分も似た経験をしていて
 「あの時の自分と同じだな、でも、大丈夫だった」と
 意識的、もしくは、無意識的にパターン化して
 判断できているからですね。
  
 そう考えると、「ノーマルシー・バイアス(normalcy bias)」は、
 用語としては、否定的な意味あいが強いですが、
 その心理的な働きは、私たちに心の健康をもたらしてくれているとも言えます。

 広瀬氏は、こうも書いています。

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  

  「私たちの心は、予期せぬ異常や危険に対して、ある程度、
   鈍感にできているのだ。
   日常の生活をしていて、つねに移りゆく外界のささいな変化に
   いちいち反応していたら、神経が疲れてしまう。
   (中略)
   そのようなわけで心は、「遊び」をもつことで、
   エネルギーロスと過度の緊張におちいる危険を防いでる」

            『人はなぜ逃げ遅れるのか』(著広瀬弘忠 集英社)    
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

 ほんとにそうですね。
 「人をみたら泥棒と思え」とばかりに、神経をピリピリさせていたら
 街のなかを歩けませんし、満員電車になんて乗れません。

 ちょっと落ち込んでいるときなんかは、
 むしろ、この「ノーマルシー・バイアス(normalcy bias)」を
 上手に利用したらいいな、と思います。

 自分を否定してしまって視野狭窄になっているときは、
 過去の自分の実績や周囲の人から「すごいね、結構やるね」と
 称讃された、実際にあった出来事が無意識にカットされて、
 自分はだめだと、自責の刃を自分につきつけていることがあります。

 そんな時は、

  「あの時も辛かったけれど、なんだかんだいって、
   これまでやってきたんだ、この状況だってきっと乗り越えられる」
 
 と、心理の特性「ノーマルシー・バイアス」を逆手にとって、
 自分をみつめ直し、過去と今をパターン化し、

 「今回も大丈夫でしょ」

 と、心のエネルギーを回復できたらいいなと思います。

 過去の出来事は、大切な大切な資産です。

 時にやっかいなこともしますけれど、
 多くの場合では、自分を勇気づけ、困難を乗り越えるエネルギーをくれる
 かけがえのない味方です!

 やっぱり、自分の最高の味方は、自分なのですから・・・。 

 〜〜〜

  本日は、これにて。
 
  
  間もなく、梅雨前線が登場ですね!紫陽花がきれいですよ!
  どうぞ風邪など召されませんよう、
  大切なおからだを、くれぐれもご自愛なさってください。
   
  そして、2012年の水無月が、あなた様にとって
  生涯忘れられないような実り多く笑顔のあふれる日々で満たされることを
  心よりお祈りしています。

 

               
  
           「元氣・勇氣・やる氣、そして笑顔」で!

            

                 (^人^)         
 

                                 敬具

   平成二十四年六月八日

                             松山 淳より 

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 ◆自問自答◆

 1)私は、リーダーとして「適度な危機感」をもっているだろうか?

 2)私は、リーダーとして現実の出来事に「過度に反応」しすぎていないだろうか?

 3)私は、過去の自分を見限っていないだろうか?

※自問自答は、あなたの「心」を見つめる作業です。
 継続することで、見失っていた大切なことに気づくことがあります。
 30秒でもかまいませんので、上の質問を、ちょっと考えてみて下さい。
 終わったら、スクロールして下の【ことば】を読んで下さい!
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 ◆104℃ WORD◆

                             「過去は財産」
     
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 ◆追伸◆

 今日(6/8)は、サッカーW杯最終予選、ヨルダン戦ですね!
 
 前回のオマーン戦は、久し振りにテレビでフルに観戦し、
 シュートが決まる度に、子どもたちと大声をあげて喜びました。

 その前日まで、ちょっと風邪気味だったのですが、
 サッカーをみて興奮したからか、
 翌日、すっかり直ってしまいました。

 よく、オリンピックや世界レベルの試合などで選手の奮闘をみて
 「元気をもらう」なんていいますけれど、
 いやいや、ホントに、元気をもらいました!

 今年の夏は、オリンピックもあります!
 選手たちの奮闘で、日本が元気になることを祈るばかりです!

 がんばれ!ニッポン!

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■発 行 者:アースシップ・コンサルティング 松山淳(43才)
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■資  格:・日本MBTI協会 認定ユーザー(Japan APT 正会員)
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      ・日本メンタルヘルス協会認定  基礎心理カウンセラー。

■著  書:『「上司」という仕事のつとめ方』(実務教育出版)
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      『真のリーダーに導く7通の手紙』(青春出版社)
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【ことば】
 
  「座って悩んでいても何も生まれません。
   日々、動いて実践し、発想力と判断力を高めてください。
   それがきっと大きな未来につながります」 

 

                          (三谷宏治)

 


松山 淳 JUN MATSUYAMA

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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