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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【11通目】「引き出す」 リーダーとはメンバーの力を引き出す人!

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《引き出す》

                               
          『リーダーへ贈る108通の手紙4』
            http://www.earthship-c.com

                                12.05.11
                                 11通目
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 リーダー様 へ

 拝啓 風薫る 青葉の輝く 散歩道

 いかがお過ごしでしょうか?

 ゴールデンウィークが終わりました。
 どんなGWだったでしょうか。

 4月、新年度の緊張があって、GWでいつもより少し長めに休むと
 ここでちょっと気の緩む季節です。
 緩むことは、もちろん大切。でも、緩みっぱなしですと
 思わず体調を崩すことがあります。
 GWが明けたら、心の緒をもう一度、締め直す時ですね。

 気持ちに張りをもたせるためにも、
 お正月にたてた目標を再確認したり、
 コートを着てマフラーを首に巻く今年のクリスマスには
 どんな自分でいたいか、ちょっと先のことを想像してみて
 では今、何を、どう、すべきなのかと、
 考えてみたりするといいかもしれません。

  ★お正月にたてた目標は、どのようなものでしたか?
  ★2012年は、どんな自分になろうと思っていましたか?
  ★今年、どうなることが自分にとっての理想ですか?

 未来は、決まっていません。
 いかようにでも変化していくのが未来。

 そのことを少しでも信じられたら、
 そこに希望が生まれてきます。

 希望を心のカバンに入れて、
 一生に一度しかない2012年の皐月を歩んでいきましょう! 

 〜〜〜
 
 さて、GWの後半、私は「リゾナーレ八ヶ岳」にいました。
 ご存知、星野佳路社長が率いる「星野リゾート」が、
 再生を手がけたホテルです。

 「リゾナーレ小淵沢」というと、ピンとくる方も多いと思います。

 「リゾナーレ小淵沢」は、経営破綻した「マイカル」が運営元でした。
 イタリアの建築家マリオ・ベリーニ氏が建築を担当し、
 1992年のオープン当初、かなりの話題になりました。

 ところが、1992年にオープンするとういことは・・・、
 そうです、その計画は、バブル真っ最中の、
 予算青天井とも思えるものだったわけです。
 高級感を売りにして、当初のターゲットは
 「20代〜30代の若いカップル」でした。

 その後「マイカル」が破綻し、
 「星野リゾート」が再生を手がけ
 現在、「リゾナーレ八ヶ岳」となっています。

 星野リゾートは、メインターゲットを「若いカップル」から、
 「ファミリー」に変更して、ホテルを変身させました。
 GWということもあるのでしょうが、
 ターゲット設定通りに、私のような家族連れで大いに賑わっていました。

 NHK『プロフェッショナル』にも登場し、
 今やカリスマ・リーダーのひとりに数えられる星野社長の手腕でしょうか。

 ホテルのフロント、客室係、レストラン従業員など、
 みな、すばらしい笑顔での対応で、
 「これはまいったな」と、つまりは、心地よい時間を過ごせました。 

 〜〜〜
 
 ここに1冊の本があります。
 『星野リゾートの事件簿 なぜ、お客様はもう一度来てくれたのか?』
 (著 中沢康彦 編 日経トップリーダーズ 日経BP社) 

 著者は、星野社長ではありません。
 登場するのは、星野リゾートが再生を手がけた
 ホテル・旅館で働く社員たちです。
 
 この本を通じて感じることは、
 星野社長の経営手腕はさることながら、
 やはり、現場で働く社員、スタッフたちが本気を出すと、
 アイディアが次から次へと生まれ、
 その場は、よい場へと変わっていくのだな〜ということです。
 
 「リーゾナーレ小淵沢」時代から働き
 破綻を経験した桜井潤氏は、こういっています。
  
 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  

  「旧経営陣のときは、上から命令され、それに従うだけだった。
   仕事はやりがいのないものだった。
   それが星野リゾートになった途端、
   『自分たちでコンセプトを作ろう』と、大きく変わった。
   何だか面白うそうだと思った。だから20代だった自分も迷わず参加した」 

   『星野リゾートの事件簿 なぜ、お客様はもう一度来てくれたのか?』
   (著 中沢康彦 編 日経トップリーダーズ 日経BP社)     
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
http://www.amazon.co.jp/dp/4822265439/ref=nosim/?tag=earthshccom0c-22 

 桜井氏は、この本が出版された2009年当時、
 現「リゾナーレ八ヶ岳」の総支配人です。

 星野リゾートが経営をひきつぎ、再生が始まったのは2001年のこと。

 星野社長は、再生の仕事を始めるにあたり、
 市場調査をし、メインターゲットを明確にするなど
 まず、「コンセプトづくり」に注力することを常道としています。

 この時、どこかのコンサル会社と組んで
 「コンセプトはこれ」と決めてしまうのではなく、
 破綻を経験したスタッフといっしょになって
 ホテルや旅館の「コンセプト」をつくりあげます。

 「リゾナーレ小淵沢」を再生するときも、その常道に従い、
 スタッフからメンバーを募り「コンセプト委員会」を結成します。
 これは、いわば、日産を再生したゴーン氏がとった
 「クロスファンクショナル・チーム」と同じですね。
 
 「コンセプトづくり」では、従来通り、
 「若いカップルでいいじゃない」と、
 市場調査もそれを裏付けるような結果が出て、
 意見は二分したそうです。

 ただ、星野社長が感じたのは、
 「ファミリー層をターゲットにするプランを語るときのほうが、
  メンバーの表情が明らかに生き生きしている」ことでした。

 実は、破綻前、「若いカップル」をメインターゲットにしつつも
 ファミリー層の宿泊客が増えていることに、
 スタッフの多くは、違和感を覚えていたのです。

 つまり、心のどこかで、ファミリー客の重大さを感じつつも
 それを経営方針に活かすことができなかったわけですね。 
 上から命令されるだけでしたから・・・。
 
 星野社長の会議に臨む姿勢は、こうだと、本に記述されています。

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  

  「星野は何より議論をじっくり聞く姿勢を取った。
   そしてメンバーに対してときどき、「それって本当?」と尋ねたり、
   「もっと具体的にしてみよう」「では、どうしますか」と促したりした。
   星野はメンバーが自分たちでコンセプトを考えるための
   手助け役に徹していた。
   「こういうコンセプトで行け」と指示することはなかった。
   あくまで議論の主役となって考えるのは、
   リゾナーレのスタッフ自身だった」 

   『星野リゾートの事件簿 なぜ、お客様はもう一度来てくれたのか?』
   (著 中沢康彦 編 日経トップリーダーズ 日経BP社)     
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛   
http://www.amazon.co.jp/dp/4822265439/ref=nosim/?tag=earthshccom0c-22 

 この姿勢は、話し合いの場を活性化させるファシリテイターであり、
 リーダーシップのスタイルとしては、
 自分は影となり、縁の下でフォロワー(部下・スタッフ)を支えようとする
 サーバント・リーダシップスタイルですね。

 メインターゲットは、ファミリーに決まっていくわけですが、
 単純にファミリーではないのです。
 ここが、ひと味違うところです。
 これは子育てをした経験のある人なら、「そうだよな〜」と、
 「いいたくないけれど」星野社長のスタッフへの問いかけにうなずくと思います。
 星野社長は「コンセプト委員会」のメンバーに尋ねます。

 
 「ファミリーで旅行に来た場合、親は滞在中、
  子供とずっと一緒にいるのが本当に楽しいのだろうか?」

 もちろん、親と子はいつでも一緒の旅行もいいでしょうし、
 それを望む親もいます。
 でもたまの休日、仕事で、家事で、疲れ、
 「家族サービス」という言葉があるとおり、
 サービスをする側ではなく、サービスを受ける側として、
 親もまたリフレッシュする時間であってほしい。

 星野社長の問いに、反発する人はたくさんいました。
 星野社長は結論を急がず、スタッフに議論をゆだねます。
 
 そして、結論に達します。

  「家族の過ごした方について、親子が一緒のとき、
   別々のとき、さまざまな形で応えられるようにしよう」

 この考え方をベースにしたコンセプト・ワードが、こちらです!

  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   「大人のためのファミリーリゾート」
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 
 このコンセプトが具現化されたものが、
 本がずらりとならぶ大人の空間「ブックス&カフェ」であり、
 子供向けに体験プログラムを提供する
 「GAO/八ヶ岳アクティビティセンター」です。

 コンセプトがどれだけすばらしくても、
 具現化されなければ意味がありませんね。
 
 「ブックス&カフェ」を私も見ましたが、
 本好きの私にとっては、よだれが出てくるカフェでした。

 〜〜〜

 ここまで書いてきて、また、
 『星野リゾートの事件簿 なぜ、お客様はもう一度来てくれたのか?』
 を読んで思うのは、
 
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  ★「リーダーとは、メンバーの力を信じ、
           メンバーの力を引き出す人である」

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ということです。
 
 星野社長には、再生を手がけてきたノウハウがあり、
 落としどころは、ある程度、あるのかもしれません。
 
 ただ、「リゾナーレ八ヶ岳」で冬場に落ち込む売上げを
 なんとかしようと現場のスタッフたちが考え、
 売上回復の起爆剤となった
 「キッズ・スキーレンタル無料」については、
 星野社長は反対し、スタッフが押し切って実現したものです。

 星野社長は、『ぶれない経営』(編者 首藤明敏 ダイヤモンド社)にて
 こう述べています。

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  

  「よい経営とはあくまでも長期的に競争力を維持し、社員とその家族が
   安定的に生活できる環境を守ることであるとすれば、
   会社にとってリクスがあっても、社員にとって辛くても、
   やるべきことをやるということが必要だと思っています。
   本当にそうなのか。それは結果を見てみないとわかりませんが、
   よい経営と悪い経営は紙一重、というのが最近の心境でしょうか(笑)」 

         『ぶれない経営』(編者 首藤明敏 ダイヤモンド社)より
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛   
http://www.amazon.co.jp/dp/4478008132/ref=nosim/?tag=earthshccom0c-22

 この文を読み、こう思いました。

  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   ★よいリーダーと、悪いリーダーとは紙一重。
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 星野社長は、とにかく経営への参画意識を高めようと
 スタッフに議論をさせ、自分の考えをもたせようとします。

 しかし、これをスタッフの側から見るとどうでしょう。

 「議論させてばかりで、社長に意見はないの」
 「答えがあるなら、最初から言えばいいのに」
 「こんな話し合いばかりして、ホントに私たちは変われるの」

 本では、議論の過程をきれいに書いていますが、
 「事業再生」の現場なのですから、
 そこには、どろどろとした人間の感情があり、
 社長を「悪人」とみます人がたくさんいたことは、容易に想像できます。

 それでもなお、例え、「悪人」と思われようとも、
 「誰が正しいかではなく、何が正しいか」を追い求めて、
 部下の力を信じて、部下の力を引き出していくのがリーダーなのでしょう。

 

  それは、時に、とてつもなく辛く、

      時に、とんでもなくやりがいのある仕事です! 

 〜〜〜

  本日は、これにて。
 
  晴れの日に、突如として、雨が降り出したり
  天候が不安定です。   

  どうぞ風邪など召されませんよう、
  大切なおからだを、くれぐれもご自愛なさってください。
   
  そして、2012年の皐月が、あなた様にとって
  生涯忘れられないような実り多く笑顔のあふれる日々で満たされることを
  心よりお祈りしています。

 

               
  
           「元氣・勇氣・やる氣、そして笑顔」で!

            

                 (^人^)         
 

                                 敬具

   平成二十四年五月十一日

                             松山 淳より 

========================================================
 
 ◆自問自答◆

 1)私は、部下の力を信じているだろうか?

 2)私は、部下の力を引き出せているだろうか?

 3)私は、何が正しいかを追い求めているだろうか?

※自問自答は、あなたの「心」を見つめる作業です。
 継続することで、見失っていた大切なことに気づくことがあります。
 30秒でもかまいませんので、上の質問を、ちょっと考えてみて下さい。
 終わったら、スクロールして下の【ことば】を読んで下さい!
=======================================================
 ◆104℃ WORD◆

                          「辛いほど価値がある」
     
=======================================================

 ◆追伸◆

 そういえば、今日の内容とやや重なる言葉が、
 『小さな人生論 ポケット名言集』(著 藤尾秀昭 致知出版社)にありました。
   ↓↓↓
 http://www.amazon.co.jp/dp/4884749596/ref=nosim/?tag=earthshccom0c-22

 この本は、致知出版の社長が書いた累計30万部突破『小さな人生論』シリーズ
 にある、心に響く言葉を集めたものです。
 そのなかのひとつ。 

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  
 
  「国も社会も会社も自分の外側にあるもの、向こう側にあるもの、
   と人はともすれば考えがちである。
   だが、そうではない。
   そこに所属する一人ひとりの意識が
   国の品格を決め、社会の雰囲気を決め、社風を決定する。
   一人ひとりが国であり、社会であり、会社なのである。」

   『小さな人生論 ポケット名言集』(著 藤尾秀昭 致知出版社)より
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛   
   

 「リゾナーレ八ヶ岳」に滞在中、次男の体調がよくありませんでした。
 夜、レストランで食事をしていたら、突如、席をたち走り出しました。
 なんだろうと、後をおいかけると、トイレでもどしてしまったのです。

 その惨状にびっくりし、口で息をしながら、後始末を・・・。
 これがホントにかなり大変で・・、しかしま〜子育てしてると、
 旅先でもいろいろなトラブルが次から次へと発生し、
 親もたくましくなりますね・・(笑)

 とそれはさておき、ホテルの大きなトイレですが、
 臭いがかなり漂い、レストランに戻って、スタッフの方に
 「すみません、あの〜、トイレで・・・」と事情を話したら、間髪を入れず

 「そっ、そうなのですか!後は私どもで対応しますので、どうぞお席に」

 と、言った時の、やや慌てながら私にしっかりと共感し
 とても丁寧な対応を感じさせる力強い言葉は、なんとも印象的でした。

 そして次の日の夜、別のレスランで食事をしていると、
 「お子さんの具合はいかがですか?」と別のスタッフが尋ねにきました。
 なんと!情報共有もしっかりされていました。
 
 リゾナーレ八ヶ岳のスタッフたちは、顧客を前にした時、
 一人ひとり、「自分が会社の代表である」
 という意識をしっかりもっているのかもしれません。

 これは、はたから見ていても、気持ちのいいものですね!

 食事中の方がいたら・・・たいへん失礼いたしました・・・汗)

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■著  書:『「上司」という仕事のつとめ方』(実務教育出版)
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【ことば】
 
  「自分の判断で行動してもらうことで、社員のやる気を高めよう。
   言いたいことを言いたいときに言いたい人に言えるようにしよう。
   そしてどんどん仕事を任せよう」 

 

                          (星野佳路)

             
    
    『星野リゾートの事件簿 なぜ、お客様はもう一度来てくれたのか?』
            (著 中沢康彦 編 日経トップリーダーズ 日経BP社)  

 


松山 淳 JUN MATSUYAMA

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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