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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【9通目】「ミドルの力」組織の“真実”はミドルに蓄積する!

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《ミドルの力》

                               
          『リーダーへ贈る108通の手紙4』
            http://www.earthship-c.com

                                12.04.16
                                 9通目
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 松山淳 様へ

 拝啓 春風は さくら色の 道づくり 

 いかがお過ごしでしょうか?

 東京は二度、「花散らしの雨」が降りまして
 一気に桜の花が宙へ舞いました。

 「あ〜もったいないな〜」と思うものの
 それも「あるがまま」、自然の姿です。
 
 桜の花びらが舞うこの季節。
 桜並木を歩くひとつの楽しみは、
 雪化粧をしたように道が桜色で染まることです。

 咲いて楽し、散りてなお楽し。

 なんだかよくばりですけれど、
 自然はいろいろな姿をして、
 人のこころを豊かにしてくれるものです。

  桜前線は、北へ。
 

 きれいな桜が、多くの人たちを癒すことを
 願わずにはいられません。

 〜〜〜

 さて、東京での桜の名所といいますと
 上野や飛鳥山公園などいつくもありますが、
 そのひとつに「千鳥ヶ淵」があります。
 「千鳥ヶ淵」近くのセミナー会場でちょっとした仕事があり、
 セミナー開始時間より早く行きまして、
 存分に桜をめでてきました。

 今回は、私が講師をしたのではなく、
 
 「セミナーを聴いて、
  その内容を松山さんの視点でまとめてほしい」

 というオーダーでした。

 テーマは「CSR(企業の社会的責任)」に関すること。
 守秘義務がありますので、詳細はもちろん書けませんんが、
 そのなかで、アメリカの大手メーカーにて
 人材開発の仕事に長らく携わり、
 その後、独立して世界を飛び回っている方の話がありました。

  「30代は中年ですか?」

 この問いは、アメリカと日本のビジネスマンがもつ
 年齢に対する感覚の違いを問うもので、
 「異文化」を考えるセッションでした。

 どう思われますか?「30代は中年?」

 記録をとるためキーボードをカタカタ叩きながら、

 「まあ日本人の感覚ではそうだろうな〜」  
 
 と考えていると、参加者の人たちも、異論はありませんでした。

 アメリカ在住30年の講師の人が
 アメリカでは「30代は若手です」と声を大にします。

 「仕事は、50代がもっとも活躍できる時期」 

 これが米国ビジネスマンが
 普通にもっている感覚だといいます。
 もし、それがほんとだとしたら、
 日本の「働く文化」とはだいぶ違うな〜と感じました。

 日本だと30代になれば企業の中堅であり、
 40代は「働きざかり」として
 まさに会社の屋台骨を支える層です。

 日本企業の強さは「管理職にある」とは、
 60年代、70年代と、高度成長をとげた
 我が国において言われていたことですが、
 それは過去の忘れ去られた史実ではなく、
 今なお、言えることだと、私は思います。

 「30代、40代」は、ボトム層や最前線の事情をよく知り、
 それを経営層へとつないでいく。
 トップとボトムの連結ピンとして機能し、
 (もちろん板挟みという辛い面はありますが)
 企業の真相を実は、もっとも知っているのが「ミドル層」です。

 企業規模が大きくなればなるほど、
 若手が何を考えているか、経営陣は知らないでしょう。
 その逆で経営トップ層の事情をボトム層が知る機会は少ない。

 ミドル層であればこそ、トップの考えを知ることはできる。
 つまり、「トップ」と「ボトム」双方の核心に迫れるのがミドル層であり、
 企業の「真実」とは、ミドル層に蓄積していると考えられます。

 ですから、ミドル層の強い企業は、元気なわけで、
 リーダー研修などに最も力が入れられるわけです。

 〜〜〜

 京セラの創業者稲盛和夫氏が主導した日航の再生は、
 いろいろな痛みを伴いながらも、
 2012年3月期は最高益の見通しと新聞では発表され
 ひとつの成果をあげました。

 ご存知のとおり、日航の再生は、
 ダイエーやカネボウの再生を手がけた
 旧産業再生機構のメンバーで結成されたチーム
 「JAL再生タスクフォース(作業部会)」が実施する予定でした。
  
 しかし、銀行団の反発でこのチームは機能せず、
 稲盛さんの登場となったのです。

 ただ、ここでポイントとなるのは、
 稲盛さんが実施した再生プランは、
 「JAL再生タスクフォース(作業部会)」が立案したものと
 それほどかわらなかったという点です。

 「JAL再生タスクフォース」の一員だった
 プライス・ウォーターハウスクーパースの田作明雄氏の
 話しが、日経新聞に掲載されていましたが、
 こんなことが書いてあります。
 
 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  

   『厳密に言うと、日航再生のアイデアを出したのは部会でもない。
    09年9月に日航に乗り込んだ田作らは、
    30代、40代の中堅社員に集中的にインタビューした。
    守秘を確約すると、警戒していた中堅社員たちが、
    せきを切ったように語り始めたという。
    「ジャンボを捨てれば収益は改善する」
    「政治家に押しつけられた不採算路線を切りたい」
    「この2年でやったのは、当たり前のことばかり」
    日航の元企画担当は打ち明ける』

    『日本経済新聞「ニッポンの企業力」』(2012.2.19 朝刊 1面)より   
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 

 
 つまり、日航のミドル層に蓄積されていた「知」を集約し、
 立案されたものが「再生プラン」であり、
 田作氏らは、実行できなかったが、
 稲盛氏がリーダーとなってそれを実施した。

 と、そんな単純な話でもないわけですが、
 この記事を読み、こんなことを感じました。

 カウンセリングやコーチングにおいて
 本人が抱える問題を乗り越えてゆく「解」は、
 本人が気づいていないだけで、
 その本人が「解」を持っていることが常であるように
 企業が元気になる「解」もまた、その組織のなか、
 特に「ミドル層」に蓄積されていて、
 それを引き出し、集約し、プランにとまとめ、
 実施していくことの大切さと難しさ、
 それゆえに危機感をもつことが、日航再生から学ぶこと。

 しかし、「守秘を確約すると、せきを切ったように」
 というのが本当なのかわかりませんが、
 それほど、「言いたいことを言えない組織風土」となっていて
 社員のひとたちを縛りつけていたのでしょうか・・・。

 ただ、「中堅社員(ミドル層)」が、
 「どうすればいいかはわかっていた」という点は、
 見逃せません。

 ずいぶん前のことで、何のセミナーだったか忘れてしまったのですが、
 楽天の三木谷氏が、パネルディスカッションのメンバーとして
 参加していて、こんなことを発言していました。
 
  「日産がゴーンさんのリーダーシップで再生したと騒がれていて
   ゴーンさんのすごさばかりが言われるけれど、
   それを実施できるミドルたちがいるという事実、
   その日本企業の強さを忘れてはいけないと思う」

 〜〜〜

 3月のこと、息子の小学校卒業祝いと
 中学入学祝いをかねてデジカメを買いました。

 ある大手電気店に出かけ、あれこれ説明を受けました。
 機械音痴の私は、説明が専門的になればなるほど、
 正直、よくわからないので、機能がそれほどかわらなければ
 やっぱり本体の「デザイン」が購買の決め手となります。

 といっても、最終決定権者は息子なわけで、
 結局、買ったのは「オリンパス」のものでした。
   
 今、だいぶ報道も減りましたが、
 今年の1月、2月での「オリンパス」の叩かれようは、
 たいへなものでした。

 3月だと、オリンパス攻撃の余韻がさめやらぬ時。
 オリンパス製品の機能を説明する、
 店員さんは、こんなことを言っていました。
 
 「今、オリンパスさんは経営はたいへんかもしれませんけれど、
  レンズとか、その技術はやっぱり一流ですよ。
  あそこの技術者や開発はすごいんです」

 大手量販店には、メーカーの社員が店頭にたつことがあります。
 実はこの人、「他メーカー」から派遣されていた人でした。
 「オリンパス」の社員ではないのです。

 自社のカメラをすすめなくていいいのかな、
 と思って聞いていましたが(笑)
 他社メーカーのよさをしっかり伝えてくれるところに
 この店員さんのことなら「信頼できる」と耳を傾けました。

 そして思ったのは、
 他メーカの派遣店員にまでそう言わせるのは、
 「オリンパス」の底力だ、ということです。

 〜〜〜

 2月、事件に関連し、日本経済新聞に「オリンパス」の
 男性社員のコメントが掲載されていました。
 技術者であり、年齢は48歳、まさに40代、ミドル層です。  

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  

   「損失隠しが発覚したときは信じられなかった」。
    今は「経営陣だけの責任か。自分も含め、
    人の仕事に干渉しない縦わり意識が事件を生んだ」と自問自答。

               『日本経済新聞』(2012.2.17 夕刊)より  
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 
  
 大企業で経営を揺るがすような事件が起きると、
 多くのケースで、ミドルから下の層にとっては「青天の霹靂」であり、
 「我が社にそんなことがあったのか」と、突如として、知らされる。
 
 「それみたことか」

 と、普段から経営陣を酒の肴にして、攻撃をくりかえしていた人は、勢いをます。
 
 でも、どうでしょうか。
 この「オリンパス」のミドルのかたのコメントは。

  「経営者の視点にたつ」
 

 まさにこれは、ミドルがもつべき資質のひとつなわけですけれども、
 
 「経営陣が悪い」と、他責にせず、我がコトとして、

 「人の仕事に干渉しない縦割り意識が事件を生んだ」

 と、組織全体の問題として「経営者の視点」で事件とらえています。

 これぞまさに「ミドルの力」ですね。
 

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  日本企業、発展の影に「ミドルの力」がある。

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 この言葉は、真実性の乏しい
 摩耗してしまった過去の真実ではなく、
 今なおその正当性を証明できる
 日本企業の盛衰を左右する組織の事実である。
 

 中間にたつことは、ほんとにたいへんです。
 なぜなら、中間に組織の「真実」が集まってくるからです。
 
 管理職のみなさま、本当に、おつかれさまです。
 
 「真実」はきれいなものばかりでなく、
 時に、目を閉じ、耳を塞ぎたくなるダークなものも含まれます。
 へたに手を出すと、やけどするものも・・・。
 
 それでもなお、「真実」と向きあい続けている、
 このメルマガをお読みのミドルのみなさんを、
 私は、応援しつづけます。

 
 苦悩し、胃がキリキリとし、
 心も、時にからだも痛むことが多いのですけれど、
 会社のことも、自分のことも
 「真実」としっかり向きあうことが
 人として、リーダーとして、最も成長するのですから・・・。
 

 真実に向き合う人がいて、

 世界は、少しずつ、着実に、変わっていく!

 〜〜〜

  本日は、これにて。
 
  桜が終われば、葉桜が輝き、新緑の季節です!
  
  どうぞ風邪など召されませんよう、
  大切なおからだを、くれぐれもご自愛なさってください。
   
  そして、2012年の残り少ない卯月が、松山淳 様にとって
  生涯忘れられないような実り多く笑顔のあふれる日々で満たされることを
  心よりお祈りしています。

 

               
  
           「元氣・勇氣・やる氣、そして笑顔」で!

            

                 (^人^)         
 

                                 敬具

   平成二十四年四月十六日

                             松山 淳より 

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 ◆自問自答◆

 1)私は、「真実」に向き合っているだろうか?

 2)私は、「間違い」とわかっていながら、何かを流してしまっていないだろうか?

 3)私は、リーダーとして何を最も大事にしているだろうか?

※自問自答は、あなたの「心」を見つめる作業です。
 継続することで、見失っていた大切なことに気づくことがあります。
 30秒でもかまいませんので、上の質問を、ちょっと考えてみて下さい。
 終わったら、スクロールして下の【ことば】を読んで下さい!
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 ◆104℃ WORD◆

                           「力は真ん中に宿る」
     
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 ◆追伸◆

  先日のこと、昨年子どもたちが
  長野でとってきたクワガタが、冬眠から目覚めました。

  土を新しいのにかえようと週末、長男が作業をしていました。
  すると、「お父さん、お父さん」と
  長男がばたばた音をたてて書斎に入ってきました。
  「ちょっと来て」というので、作業しているバルコニーに行くと
  なんと3匹もの幼虫が、いるのではありませんか。

  「おーすごい!」
  
  幼虫の姿をみて、私のなかに住む少年が興奮しました。

  ところで、クワガタなのか、カブトムシなのか。

  無事に、成虫になる日が楽しみです!

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■資  格:・日本MBTI協会 認定ユーザー(Japan APT 正会員)
      ・日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー
      ・日本メンタルヘルス協会認定  基礎心理カウンセラー。

■著  書:『「上司」という仕事のつとめ方』(実務教育出版)
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      『真のリーダーに導く7通の手紙』(青春出版社)
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【ことば】
 
  「矛盾が生命を豊かにするのだ。
   或るもの中間とは、安定性を意味するのではなく、
   矛盾と大膽(だいたん)に生きるといふことを意味する」 

                            (亀井勝一郎)

             
                 『亀井勝一郎選集3』(講談社)より  

 


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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