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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【8通目】「話すコト」言葉がひらかれる瞬間!

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《話すコト》

                               
          『リーダーへ贈る108通の手紙4』
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                                12.03.30
                                 8通目
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 リーダー様へ

 拝啓 福寿草 冬を乗り越え 春がゆく 

 いかがお過ごしでしょうか?

 開花予想どおり、
 都内のあちこちで桜がほころび始めています。
 東京は、いよいよです!

 我が家のバルコニーでは、
 一昨年長野で買ってきた福寿草が
 今年も芽を出し、艶やかな黄色い花を咲かせました。
 
 桜に福寿草、その他いろいろな花や生命が
 陽ざしの暖かな春をむかえ
 命という両手をいっぱい広げています。

 3月が年度末の会社は多いと思います。
 会社にとっての「大晦日」とは、
 まさに今日(3/30)であり、
 年度末に締め切りの仕事がある方は、
 もしかすると徹夜の日々がつづいているかもしれません。

 私が20代、サラリーマンをしていた頃です。
 この季節になると、経理部の人たちは、
 会社に泊まり込みがつづき
 朝、私が出社すると、頭ぼさぼさで
 目を真っ赤にはらして、よく寝袋をたたんでいました。

 年度末に新年度。
 リーダーであれば、さぞ、疲れもたまっていることでしょう。

 いろいろなことがいろいろとあると思いますが、
 なんとかこの時期を乗り切って、
 春に咲く花々のような元気をとりもどしてください!
 

 〜〜〜
  
 さて、出逢いと別れの季節の春。
 リーダーですと、とかく行事も増えて、
 その席では「なにかひと言」と言葉をはっする機会も
 ふえることと思います。

 日本人は、人前で喋るのが苦手だと、よく言われます。
 恥ずかしながら、私もそのひとりです・・・汗)

 では、欧米の人に苦手意識はないのでしょうか。
 イメージでは、みんな得意そうな・・。  
 でも、「実は違うのだ」という話を
 何かの本で読んだことがあります。
 
 欧米の人だって人前で話すのが苦手。
 それは日本人と一緒だと。
 でも、だからこそ欧米のリーダーたちは、
 話す訓練を積んでいる。その点は違うと。

 影で、見えないところで、みんな努力しているんですね。
  
 〜〜〜

 私は「話すこと」には、苦手意識が今もってある人間です。
 話すことについて、どうのこうのとは言えないと思っています。
 ただ「言葉の力」の不思議さ、奥深さについて知っておくことは
 話すことに苦手意識をもっている方の
 心を少しでも軽くするものになるものではと思いまして、
 以下、つらつらと書いてみます。

 ということで、今回は「話すコト」についてです。

 ここで1冊の本が登場してきます。

 『ことばが劈かれるとき』(竹内敏晴  筑摩書房)。

 この本の内容については、
 2009年にもこのメルマガで紹介しているのですが、
 別の視点からもう一度、ふれてみたいと思います。

 「劈」は、難しい漢字で、「劈(ひら)く」と、るびがふっています。
 「劈開(へきかい)」と書くと、「切り開く」という意味で
  労せず自然と何かが「開く」のではなく、
  多少の抵抗があって、いくばくかの、
  いや、ときに相当な努力を要して
  やっと「開く」のが「劈く」だと思います。

 著者の竹内敏晴さんは、2009年に亡くなられています。
 劇団を主宰し舞台の演出家でした。
 また「言葉とからだ」に関する数多くのワークショップをてがけ
 「言葉の身体性」について、たくさんの著書を残しています。

 竹内さんは、幼い頃から10代までひどい難聴で
 「十二歳から十六歳までの五年間、ほぼ完全なオシであった」
 と、書いています。

 ここで、 本のタイトルに、
 なぜ「開く」ではなく「劈く」という漢字が
 使われているのか、その理由が理解されます。

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  

  「あなたを含めて、ことばを話すことは、
   歩いたり、食べたり、息をしたりするのと同じように自然なことで、
   ある人々にとっては、ことばを話すことが人間が長いことかかって
   習得した技術であるということは実感できないだろうと思います。
   まるで木が根を張り、花を咲かせるように
   自然なあたりまえのことなのでしょう」

          『ことばが劈かれるとき』(竹内敏晴  筑摩書房)より   
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 

  生まれた時から普通に話すことができる私は、
  竹内さんが言葉を獲得していくときの苦しさを
  理解しようとすることはできても、本当の意味で、
  理解することはできないと思います。

  ただ、人前で何かを話そうとして、
  頭が真っ白になってしまった、など
  何か辛い経験をして、それからというもの
  どうしても話すことには苦手意識があって、
  とにかく嫌で嫌でしかたない人にとって
  誰かを前にして言葉をはっしようとする時、
  その言葉は「開かれる」のではなく、
  まさに「劈かれる」という漢字がフィットするでしょう。

  〜〜〜

  この本は、「チヨコちゃん」という「発育おくれ」の子が教室にいる
  小学校の先生からの手紙を紹介することで始まります。

  「チヨコちゃん」は「あー」など声を発することができても、
  言葉を話すことができない子でした。 
  竹内先生の発声方法を教室にとりいれていきながら、
  やがて「チヨコちゃん」が言葉を獲得していく、
  つまり、話せるようになっていく様子が冒頭、書かれています。

  ある日、「チヨコちゃん」の声がよく出るようになったので、
  先生は、いつもみんなで歌う「アイウエオの歌」を試してみました。
  しかし、何回くりかえしても、言葉にならない。
  
  先生は、「下手な考え休みに似たり」と思い、
  竹内先生の演劇教室に電話した。
  すると、竹内先生は、こういった。  

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  

  「“アサヒが明るい”などというのはチヨコちゃんには
   なんの切実さもないことで、
   〈からだ〉の中に動いてくるものが何もないわけでしょ。
   その子がイキイキとイメージできることでなかったら、
   ことばとしてこえは出てこないのが当然。
   (中略)
   “アイウエオの歌”はかの女にとってなんの欲求も持てない。
   〈からだ〉を投げかけていく理由がない。
   こえが出ないのではなく、実に正直に〈からだ〉が動かないのだから・・・」

          『ことばが劈かれるとき』(竹内敏晴  筑摩書房)より  
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 
  

  この言葉にヒントをえた先生は、
  「村祭りのあとで、タイコを聞いたり見たりしたばかりだった」ので、
  「タイコの歌」をクラスで歌うことにします。

  すると、どうでしょう。

  10日ほどして、チヨコちゃんは「オーターコ、ドーンドン」と
  にこにこ歌ったのです。

  ことばが劈かれた瞬間でした・・・。

 
  〜〜〜

  小学校の先生の手紙のなかに、こうした文面がありました。

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  

  「組合の大会などで思わずマイクなしで発言して、
   それがかなり聞こえることになっていたり、
   確かにイメージや欲求が基底になくては「こえ」は出ない。
   (しかたなしにお義理で話す人のこえのうつろさとか、
    とおりの悪さなどもこれで説明がつく)」

           『ことばが劈かれるとき』(竹内敏晴  筑摩書房)より  
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 

  リーダーが何かを誰かにむかってを話す時、
  〈からだ〉の中に動いてくるものがあるのでれば、
  イキイキとイメージできることであれば、
  聞く者の“こころ”に届く話しになるのではないでしょうか。

  話す内容がいいとか、話がうまいとかへただとか、
  まして、いい声しているとか、滑舌がいいとか
  そうした技巧的なことは、
  私たちはアナウンサーじゃないのですから、
  気にしてなくていいのではないでしょうか。
  
  緊張しても、手が震えても、膝がガクガクしようが、
  冷や汗でてかったおでこをハンカチで何回ぬぐおうが、全然OKです!

  それよりも大切なことは、

  「何のためにその話をするのか?」

  その答えを、つまり、自分が動かされる何かを明確に意識し、
  イキイキとイメージしてから、話すことの方が大事なのだと思います。

  なぜならば、

  言葉を話すことは、独り言ではなく、聞く人がいて成立する
  人に許された希有な能力のひとつだからです。

  
  〜〜〜

  本日は、これにて。
 
  桜が咲き始める頃は、突然、ぐっと気温の下がる日が必ずあります。
  
  どうぞ風邪など召されませんよう、
  大切なおからだを、くれぐれもご自愛なさってください。
   
  そして、2012年の残り少ない弥生が、あなた様にとって
  生涯忘れられないような実り多く笑顔のあふれる日々で満たされることを
  心よりお祈りしています。

 

               
  
           「元氣・勇氣・やる氣、そして笑顔」で!

            

                 (^人^)         
 

                                 敬具

   平成二十四年三月三十日

                             松山 淳より 

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 ◆自問自答◆

 1)私は、自分の話す言葉に意識的になっているだろうか?

 2)私は、何かを話す時に、自分のことばかり考えていないだろうか?

 3)私は、「何のために」その話をするのか意識できているだろうか?

※自問自答は、あなたの「心」を見つめる作業です。
 継続することで、見失っていた大切なことに気づくことがあります。
 30秒でもかまいませんので、上の質問を、ちょっと考えてみて下さい。
 終わったら、スクロールして下の【ことば】を読んで下さい!
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 ◆104℃ WORD◆

                            「話術は和術」
     
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 ◆追伸◆

  昨日(3/29)、小一の息子が、
  3日間のスキールスクールから帰ってきました。
  上野駅まで迎えに行くのに5分ほど遅刻してしまい、
  私の姿を見ると、むくれた顔をした息子が飛びついてきました。

  「いないから、忘れられたかと思った」
  
  小一ですから、まだまだ子どもですね。  
  まあ、いつでまでこうした子どもらしい言葉を聞けるか・・・。
  今のうちを、存分に、楽しんでおきたいと思います。

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【ことば】
 
  「他者まで至ろう、からだを劈こう、とする努力──
           それがこえであり、ことばであり、表現である」 

                             (竹内敏晴)

             
           『ことばが劈かれるとき』(竹内敏晴  筑摩書房)より  

 


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

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