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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【102通目】「不平等でいい」 リーダーシップのSL理論とは何か?

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《不平等でいい》

                               
『リーダーへ贈る108通の手紙3』
  http://www.earthship-c.com

             11.11.04
             102通目
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 リーダー様へ

 拝啓 箱根路を ゆけばモミジの 色模様    

 いかがお過ごしでしょうか?

 2011年の霜月が始まっています。
 いよいよ、今年も残り2ヶ月です。
 
 10月の終わりから11月にかけて、東京の空は、
 光の満ちることが多く、朝起きて外に出ると、
 きりりと引き締まった冷たい空気が、心地のよい季節です。

 昨日(11/3)、文化の日は、箱根をぐるりと回ってきました。
 紅葉のピークには早く、車もそれほど混でいませんでした。

 箱根で紅葉を愛でるには、なんといっても箱根美術館の庭園。
 数多くのかえでの葉が紅く染まり、紅葉のトンネルを歩いていると、
 「日本に生まれてよかったな〜」と感じます。

 昨日(11/3)は、まだ圧巻の紅葉には早く、
 一部の木々しか色づいていませんでした。
 それでも、いくつかのかえでは紅色に染まり、
 美しい秋の光景を堪能することができました。感謝、感謝です。

 美術館の人の話では、染まり具合は例年なみだそうで、
 11月10日以降から見頃になるとのことです。

 秋の箱根路。いいものです!

 さて、箱根美術館があるところは、箱根の「強羅」(ごうら)です。
 強羅には、石川菓子舗の「強羅もち」という名物があります。
 妻は、幼い頃から、よく強羅に滞在したことがあり、
 行くたび、この強羅もちを買っていたそうです。
 当時は(今もそうかもしれませんが)
 1日数量限定で、なかなか手に入らなかったとのこと。

 昨日は、無事にゲットしまして、
 今晩の食後にでも日本茶をすすりつつ、食べる予定です。  

 妻が小さい頃から「ある」ということは、
 その小さなお店は、もう何十年もつづいているということですね。
 調べてみますと石川菓子舗は、昭和12年の創業。
 昭和12年は、1937年ですから、70年以上の歴史です。

 日本は、世界に類い希なる老舗大国。

 代々、味がひきつがれ「変わらぬ味」を堪能できるのは、
 その国の豊かな文化のひとつ。

 私の孫が、そのまた孫が「強羅もち」を食べられるよう、
 確かな仕事をする小さなお店には、ぜひぜひ、
 がんばってもらいたいな〜と思いました。

  〜〜〜  

  さて、「変わらぬ味」と書きまして、
  ふと、実はそうではないのだという、
  何かの本で読んだ言葉を思い出しました。

  確か、かなりの老舗の和菓子づくり職人さんが
  語っていたことです。

  「私どもの菓子を食べていただいているお客さまたちは、
   味が変わっていないと思っていらっしゃいますけれど、
   実は、その時代時代の人たちの味覚にあうように、
   味は変えていっているのです」

  100年、200年とつづく老舗を研究した本を読みますと、
  老舗の特徴として、次のことがよく書かれています。

 
 コアとなる事業の「強み」を頑固に守りつつも
 時代環境にあわせて変化を厭(いと)わない
 柔軟な経営をしている。
 

  変えないコトには、頑固に。
  さりとて、変わることを厭(いと)わず。
     
  軸はぶさらないけれど、
  その時々の状況に合わせて変わっていくことに抵抗しない。

    ☆しなやかさ。

  それは一見、矛盾をはらみ、
  状況にあわせて変わることを批判する人たちから格好の的になる。
  けれども、その批判に負けて変わらなければ、
  時代に取り残されていくのは、自分。

  〜〜〜
   
  リーダーシップ理論の代表的なものに、次のものがあります。

  
☆ SL(Situational Leadership)理論
    

  「Situational」とは「状況の」という意味ですので、
  「状況にあわせたリーダーシップ」といった意味合いですね。

  日本語で「状況対応的リーダーシップ」なんて言います。

  では、なんの状況にあわせるのでしょうか?

  それは、部下の状況です。

  新人でよちよち歩きの部下もいれば、
  仕事をひとりで回せる部下もいる。
  ベテラン社員だけれどその部署の仕事をするのは、
  初めてで新人同様という状況もある。

  営業部から人事部に異動したり、経理部から営業部にいったら、
  最初は、目がまわり、新入社員のよう・・・。

  そうした部下の仕事に対する成熟度によって、
  しなやかに対応を変えていこうというのが、「SL理論」です。
  
  では、どんな風に・・・。

  「SL理論」の提唱者のひとりであるケネス・ブランチャードは
  『1分間リーダーシップ』(ダイヤモンド社)の中で、こう書いています。
         


 ◆スタイル1『指示型』
  リーダーは具体的な指示命令を与え、仕事の達成をきめ細かく監視する。

 ◆スタイル2『コーチ型』
  リーダーは引き続き指示命令を与え、仕事の達成をきめ細かくはするが、
  決定されたことも説明し、提案を出させ、前進するように援助する。

 ◆スタイル3『援助型』
  リーダーは仕事の達成に向かって部下の努力を促し、援助し、
  意思決定に関する責任を部下と分かち合う。

 ◆スタイル4『委任型』
  リーダーは意思決定と問題解決の責任を部下に任せる。
 
 『1分間リーダーシップ』
 (K・ブランチャード、P・ジガーミD・ジガーミ ダイヤモンド社)より



http://www.amazon.co.jp/dp/4478360073/ref=nosim/?tag=earthshccom0c-22 

  新人で仕事のことをまだよくわかっていない時には、スタイル1『指示型』で、
  仕事をひとりで回せる部下には「委任型」。

  中堅社員でも経理から営業に異動してきたら最初は『指示型』をとり、
  その部下が仕事を覚えていく状況に合わせて『コーチ型』『援助型』
  とリーダーシップスタイルを変化させていく。

  また、ひとりの部下の仕事のスキルを分解してみて、
  数字や書類をまとめるのがうまいのであれば、そこは『委任型』にして、
  お客さんとの打ち合わせやリアルな場面での折衝が苦手であれば、
  そこは『コーチ型』を採用して、話し合いをよくする。

  「俺のリーダーシップ・スタイルこうだ」

  と決めつけるのではなく、部下の状況にあわせて自分を変化させていく。

  これが「SL理論」です。

  〜〜〜

  そうすると、こういったことが起きます。
  まずないわけですが、わかりやすくするために極端な例を。

  部下が3人います。3人とも同期入社です。
  みな性格はバラバラで、仕事の成長度合も違う。

  どんどん伸びていったA君には『委任型』とし、
  まあまあのB君には『援助型』とし、
  どうも飲み込みが遅いC君には『指示型』とする。

  成長のスピードには、差がある。
  これは、現実としては、当たり前の話ですね。

  すると、C君に不満が出てくる。

  「みんな同期なのに、なんで俺には仕事を任せてくれないんだ」と。

  これは部下本人の性格や自己分析、自己理解の度合いにもよりますけれど、
  つまり、「平等じゃない」と内心、思い始める。

  でも、SL理論では、「平等じゃなくていい」のだとします。

  『1分間リーダーシップ』では、こんな言葉が紹介されています。


     「平等でないものを 

      平等に扱うことほど

      不平等なことはない」

   『1分間リーダーシップ』
   (K・ブランチャード、P・ジガーミD・ジガーミ ダイヤモンド社)より


http://www.amazon.co.jp/dp/4478360073/ref=nosim/?tag=earthshccom0c-22

  私には子どもが3人います。
  上から小学校6年生、1年生、幼稚園です。

  箱根路を歩いている時もそうでした。
  幼稚園の娘は、しばらく歩くと「だっこ、だっこ」とすぐ言い出します。
  今回は、少し風邪ぎみだったので、だっこをしてあげました。
  すると1年生の次男が「ずるい、ずるい」と言いながら後をついてくる。

  下の二人が今よりまだ小さかった時には、
  次男の不満を解消してあげようと、右腕で次男を、
  左腕で娘をだっこして歩いたりしたこともあります。

  できないことはありませんが、でも、さすがに、もう無理です!

  私がへとへとになって、家まで安全に帰るという「より重大な目標」、
  東名高速の渋滞に耐えるという車の運転が、困難になってしまいます。

  哲学者エマソンは、こういったそうです。

  
  ☆愚かしき一貫性は小心もののお化け
  

  リーダーとて、ひとりの人間。
  部下と同じく与えられている時間は、1日24時間。
  部下への対応の他に、することは山のようにある。

  ひとりひとりまったく同じ対応は、正直なところできない。
 
  それでいい。

  もちろん、ひいきしているとか、平等じゃないとか、
  給湯室やトイレで根も葉もない陰口を叩かれるかもしれません。 

  でも、部下の状況にあわせて対応を変える。
  それが「公平さ」というものです。

  公平であろうとすることは、不平等を覚悟することです。 

  公平さには不平等が、含有されている。

  SL理論の根本にある哲学はこうです。

 
   ☆人は誰も、潜在的にはすぐれた業績遂行者である。
    ただ、ちょっとした手助けが途中で必要になる人もいる。

  批判されながらも対応を変えていくというのは、
  その部下の潜在的な力やこれからの成長を真剣に考えているからですね。
  部下の潜在的な力を信じるという点においては、平等なわけですね。

  ただ、対応は、平等にはできないし、
  実際、成長のスピードも、仕事ができる能力にも差はどうしても生まれる。

  それでも、部下が、その部下なりに
  成長をとげていくという点においては、誰もが同じである。
 

  〜〜〜

  パワハラだとかいろいろな言葉が登場してきて、
  今は難しいとされていますが、
  昔の上司は、部下を、怒鳴りつけたものですよね。

  私も20代の頃、「どうして職場でそんな大きな声を出すんだ」
  と下を向いて、怒鳴られながら、思ってましたが(笑)
  今となっては厳しく育ててくれたその上司には、心から感謝しています。  

  かといって怒鳴ればいいということではなくて、
  SL理論でも、なんとか理論でも、何でもいいのですけれど、
  

  「何のために、どんな想いでそれをしているのか」

  の部分が、すっぽり抜けおちると、よくないと思います。

  どんな人でも必ず成長していく。

  そんな想いが核にあれば、
  必ず部下には、何かが伝わっていくのだと思います。

  〜〜〜

  拙著『「上司」という仕事のつとめ方』(実務教育出版)のタイトル案で
  最後まで残ったものに、これがあります。

   ☆「上司はつらいよ!」

 
  「男はつらいよ」のパクリだろ(笑)ということで却下されましたけれど、
  不平等を覚悟しながらマネジメントしていく現実は、どれほど辛いものか。

  様々なリーダーの方々のお話を聞き、そう思って提案したものです。

  でも、「つらさ」があるから、「うれしさ」を感じるわけで、
  「つらさ」はそれだけをとらえてネガティブな感情とするのではなくて、
  「つらさ」は、「うれしさ」をうみだすための土台となるものだと
  とらえていくことが大切だな〜と思います。

  つらさの向こう側で待っている何かがある。

  そのことを信じて、上司(リーダー)というお仕事、

  今日も明日も明後日も・・・・がんばってください!
 
 
  〜〜〜  
 

  本日は、これにて。

  
  いよいよ11月です。2011年も残り2ヶ月を切りました。
  これから寒さを感じる季節。

  どうぞ風邪など召されませんよう、
  大切なおからだを、くれぐれもご自愛なさって下さい。
   
  そして、2011年の霜月が、あなた様にとって
  生涯の記憶に残るような悔いなきステキな日々で満たされることを
  心よりお祈りしています。

                 
                 
             「元氣・勇氣・やる氣」で!

                 (^人^)         
 

                                 敬具

   平成二十三年十一月四日

                             松山 淳より 

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 ◆自問自答◆

 1)私は、平等であろうとし過ぎて逆に苦しんでいないだろうか?

 2)私は、小さな批判を回避しようとして、より重大なことができていないのでは?

 3)私は、リーダーとして何を最も大事にしているだろうか?

※自問自答は、あなたの「心」を見つめる作業です。
 継続することで、見失っていた大切なことに気づくことがあります。
 30秒でもかまいませんので、上の質問を、ちょっと考えてみて下さい。
 終わったら、スクロールして下の【ことば】を読んで下さい!
==========================
 ◆103℃ WORD◆

 「かわることは、わかること」  
     
==========================

 ◆追伸◆

  ○本文で、子どもをふたりだっこして歩いた、と書きました。
   しかしまあ「あの頃は、よくやったな〜」と思います。
   子どもが熱を出して、夜中に何度、病院に連れていったか。
   夜泣きがひどくて、真夜中、何度もだっこした日々・・・。
   真冬なんて、もう、たまらないですよね。

   つらかったかな〜?

   「つらくない」といったら、やっぱり、嘘になるでしょうから、
   「つらかった」といえますね。
 
   それが、それが、ホント今は、楽になりました。ありがたい。

   まあ、これからもいろいろとあるのでしょうけれど、
   「つらさ」という濾過器を通して得られるものは、
   やっぱり、「だてじゃない」と思います!

  ○第3回「笑門108倶楽部」(12月14日開催 19時〜)は、
   本通で「リーダーシップ」のことを書きつつ、
   「リーダシップの基礎理論をおさえる」ような内容にしようと思いました。

   来週のメルマガで、告知いたしますので、
   12月14日の夜、忘年会をかねて、お会いできたらと思います! 

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■発 行 者:アースシップ・コンサルティング 松山淳(43才)
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■叱咤激励: j@earthship-c.com
■発  行:まぐまぐ,melma!

■資  格:・日本MBTI協会 認定ユーザー(Japan APT 正会員)
      ・日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー
      ・日本メンタルヘルス協会認定  基礎心理カウンセラー。

■著  書:『「上司」という仕事のつとめ方』(実務教育出版)
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      『真のリーダーに導く7通の手紙』(青春出版社)
       http://amzn.to/ctvAS4
      『名もなき人の生きるかたち』(文芸社)
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 「笑顔の輪」が少しでも広がる!これほど嬉しいことはありません。

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【ことば】
 
 「状況対応リーダシップとは、部下に対して何をするかではない。
 部下といっしょに何をするかである」 

 (ケネス・ブランチャード)

   
『1分間リーダーシップ』
(K・ブランチャード、P・ジガーミD・ジガーミ ダイヤモンド社)より

 


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

 2011年からスタートし5年目に突入! Facebookページ『リーダーへ贈る人生が輝く名言』を運営しています。松下幸之助、本田宗一郎、稲盛和夫など名経営者やイチローなどトップアスリートたちの言葉をUP!。気持ちが前向きになり、元気になれる名言・格言を選び、配信しています。オリジナルの名言もUP!

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