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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【94通目】「モチベーション」とは何か-1 アトキンソンの達成動機理論 !

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《モチベーション-1》

                               
          『リーダーへ贈る108通の手紙3』
            http://www.earthship-c.com

                                11.07.29
                                 94通目
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  リーダー様へ

  拝啓 紫の 桔梗が咲いて 蝉の声 

  いかがお過ごしでしょうか?

  2011年の文月が終わろうとしています。
  8月に入ると、なんと2011年も残り5ヶ月です。
  いやいや早いものですね。
  
  我が家のバルコニーでは桔梗の花が咲きました。
  蝉の声がどこかから聞こえてきて
  「あ〜夏だな〜」と、額の汗を拭っています。
    
  ここのところの東京、日中、もちろん暑いは暑いのですが、
  夜になると涼しい風が吹いて、クーラーなしで
  寝られる日もあります。

  日中の暑さはからだにこたえますが、
  受け身になっていると気持ちで負けてしまうので、
  暑い時こそ、ジョギングで汗を流しています。

  これは性格的なものか、体育科会系の性(さが)か、
  じりじりと太陽が照りつけると、
  私は、逆に走りたくなるのですね。

  モチベーションが高まります。
 
  ジョギングして汗をたっぷりかいて、お風呂に入ってさっぱりとし、
  喉がからからになって、キンキンに冷えたビール、
  そのうまさといったら、たまりません。
  冷えたビールをジョッキにトクトクついで、
  ごくごく、ごくごく、喉を苦みのあるビールが通過していき、
  渇きが癒されていく。そして、ぷっは〜。
  「あ〜幸せだな〜」と、この瞬間の達成感がたまらないのですね。

  この瞬間のために、走っているようなものです(笑)
 
  となると、私が走る「モチベーター(やる気を高める要因)」は、
  「ビールの飲む瞬間の達成感」と言えるでしょうか。
 
  ずいぶん下世話なもので・・・すみません・・・汗)
  
  〜〜〜

  さて、走ることの「モチベーター」に新たなものが加わりました。
  実は、最近、小学校6年生の息子と走るようになったのです。

  これまで息子とジョギングをしたことはありませんでした。
  今月の休みの日、何気なく「一緒に走るか」と誘ったところ
  最初、息子は渋っていたのですが、
  「じゃあいく」と重い腰をあげました。

  一周約2キロの駒沢公園がランニングコースです。
  その日、気温は日中34度の東京で、
  走ったのは夕方でしたけれど、30度は越えていたと思います。
 
  ひとりの時は2周しますが、息子が一緒なので、
  一周だけにして、ペースも落として走りました。
  タッタッタと息子のペースに合わせ走ります。
  最後までもつかな、と思っていたら、
  なかなか軽快な足取りで、ペースも落ちません。
  喋る余裕すらあります。

  「あれ、意外とやるもんだな!」と予想外の展開に、
  ちょっと驚きつつ、「成長したんだな〜」と、
  親としての喜びがじわりと胸にひろがります。

  で、「これだけ走れるのなら」
  とだんだんと体育会系の血が騒ぎだし、
  最後の最後、「よしラストスパートだ!」と声を出し、
  親父の威厳を見せようとしたら、

  あれ、あら・・・息子の背中がどんどん遠くなっていく。

  「おい、おい、息子よ、ちょっと待て〜」

  かつて100mを12秒フラットで走った、私の健脚はどこへ・・・。
  
  ゴールで腰に手をあて、ハアハア息を弾ませる息子がぼそり。

  「おとうさん、だいじょうぶ?」

  がっくし・・・。

  〜〜〜
 
  いや〜まいりました!
  子どもの瞬発力を完全に侮っていた、
  というより、自分の脚力が落ちているのですね。
  イメージはあるのだけれど、からだがついていかない。
  中年のおじさんの典型的なパターンにはまりました(笑)

  「で、今度は、息子に負けないぞ」というのが、
  走るモチベーターになっている、というのは半分冗談で、
  さすがにトータルで、ペースをあげて走れば、
  私の方が速いことは目にみえていて、そうではなくて
  息子が6年生のマラソン大会で5位以内に入ることを目標にかかげ、
  じゃあそれを親父としてサポートしてやろうというのが、
  私に加わった新たな走ることに対する「モチベーター」です。

    ────────────────
     ☆「人の成長を支援する」
    ────────────────

  これは、私の性格タイプが所有する最大のモチベーターです。
  私はMBTI(R)という性格検査で、
  自分のモチベーターが何かに気づくことができ、
  紆余曲折あって、遠回りもしましたが、
  どうして、今の仕事をしているのか、その理由が明確になり
  なるほど、「これが天職なのだな〜」としみじみと思え、
  モチベーションをセルフ・マネジメントする
  中心軸を手にすることができました。

  さてさて、それは余談で、
  これまでマラソン大会で息子の順位は10以内をキープしてきました。 
  5年生の時は、確か7位だったと記憶していて、
  ただ5位以内に入ったことはないのです。

  本人にしてみると少し高めの目標ですが、
  まったく不可能というわけではありません。
   
  「ストレッチ目標」という言葉もあります。

  上を目指して、体育家会系親父の特訓が始まった夏です!

  〜〜〜 

  モチベーション理論に「アトキンソンの達成動機理論」があります。
  目標設定の仕方がモチベーションに影響を与えることは
  私たちが、日頃から実感しているところです。

  「アトキンソンの達成動機理論」では、
  その目標を達成できる成功と失敗の確率が「50対50」の時に、
  人のモチベーションがもっとも高まるとしています。

  実力では圧倒的に差がある金メダル候補の選手が、
  弱い相手に足下をすくわれ、
  トーナメント一1回戦で敗退してしまうという
  数多くの事実からも、アトキンソンの理論を裏付けることができます。

  仕事でも、あまりにも簡単な「慣れ仕事」では、
  モチベーションの高い状態を維持できません。

  不本意でない異動であれば、新たな部署に着任した時の方が、
  不安もあるけれど期待もあり、
  つまり、ネガティブとポジティブな心理的要因が拮抗し、
  モチベーションが高くなります。
  なので、組織に活力を与えるためにも「異動」は行われます。

  アメリカの組織心理学者ロックは「目標設定理論」の代表選手です。

  ロックの理論はこうです。

  ──────────────────────────
  「本人が設定された目標に合意し、
   その目標が明確であれば
   達成するのが困難であるほどモチベーションは高まる」
  ──────────────────────────

  まず設定された目標を本人が納得していること。
  これが前提条件であり、大事です。
  上司と部下で目標を決めることはありますが、
  会社や上司から押しつけられた目標で、
  それに本人が合意、納得していないと、この理論は適用されません。

  そして、目標が「明確」であること。これも大事ですね。
  この「明確さ」には、以下の2つがあります。
  
   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    1)目標の意義・意味(定性)    
    2)目標の具体性(定量)
   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  「つべこべ言わず、この資料、がんばって作ってくれ」

  ある部下がこう上司から、とても抽象的な命令された時、少なくとも

  「いつまでに、どんな資料をつくればいいのだろう?」

  と疑問がわくことでしょう。
  「また丸投げかよ!」と、部下によっては愚痴をもらすかもしれません。

  「この資料は役員会議のための資料で、
   来年度の我が部署の予算編成のために経営陣が判断材料とする
   極めて重要な資料なんだ。【意義・意味】
   そこで、A43枚で、来週の月曜日までに、
   市場動向のデータをメインにしてつくってほしい。【具体性】
   うちのお偉いさんたちデータ好きだからな。
   データはデータ室の田中課長からもらえるよう連絡してある。
   レイアウトはまかせる!
   今話したことで何かわからないところはある?
   そう、OK!じゃあよろしく!」 

  と、ちょっとこれは、コテコテですけれど、
  仕事の「意義・意味」が明確で、
  どうすればいいかが具体的であれば、
  例え、部下の技量を越えた仕事であっても、
  つまり達成することが困難であっても
  モチベーションを高めることができる、
  というのが組織心理学者ロックの理論です。    

  〜〜〜

  私は20代の時、社外で、
  半年間、グループになって事例を研究し、
  最後、みなで発表するという集合研修を受けたことがあります。

  他企業の課長、部長さんたちがいる中で、
  ぽつりと私だけ若く、あまり発言できず、
  でも、とても勉強になったと記憶に残る研修でした。

  その時、テーマを決めるきっかけとなったのは、    
  ある大企業の主任クラス(30代)の方の発言でした。

  「従業員何万人という会社で、
   くる日もくる日も、資料づくりをしています。
   自分のつくった資料がどう活用されて、
   どんな風に役にたっているのか、まったくわからない。
   なんか働いていて、虚しいというか、やりがいがない。
   そんな毎日なんで、最近はやる気もないんです」

   
  その研修は「マーケティング」に関するものだったんですが、
  私たちは「製品の売れる仕組み」という概念を
  「売る仕組みを構築するための社員のやる気」と
  その意味をやや強引に押し広げて、
  社員の「働く意欲」について、レポートを作成しました。

  ナショナルブランドの大企業につとめる人が、
  私など就職活動しても決して入れないだろうなと思った会社の人が
  そんな風にして、悩んでいることに、
  20代の私は、とても衝撃を受けた記憶があります。

  その主任さんのやる気が落ちているのは、
  ずばり、自分の仕事の意味・意義が
  不明確になってしまっていることですね。

  主任さんの上司はいわゆる「ヒラメ型上司」で、
  上の人間(経営陣)に対して腰がひくく、
  下の人間(部下)に対して高圧的な人でした。

  仕事の指示はいつも具体性を欠き、
  まして、仕事の意味や意義など、話してもくれません。

  その主任さんはこう、言っていました。

  「せめて、自分の資料がどう使われていて、
   社内でどんな風に役にたっているのかがわかれば
   まだ救われるんだけどな」

  これは「フィードバック」の問題ですね。

  自分のした仕事の結果や成果を確認、実感できる。
  どんな評価をされているのか、具体的にわかる。

  ここでも「具体性」がひとつのキーになりますが、
  モチベーションを高める様々な考え方のなかで、
  部下に対して上司が具体性のある「フィードバック」
  をすることの大切さは、かねてより語られていることです。

  〜〜〜

  『承認とモチベーション【実証されたその効果】』(同文舘出版)
   
  という本があります。
  著者は個人をいかす組織、
  働く人の「モチベーション」を研究しつづけている
  同志社大の太田肇教授です。
   
  この本は、タイトルにある通り、
  上司が部下を承認し、その結果、理論どおりに、
  本当にモチベーションが高まるのかを研究した結果をまとめたものです。

  5つの組織において、
  承認されるグループと承認されないグループをつくり、
  その前後でモチベーションにどういった差が出るのかを計測しました。

  上司が部下を上手に承認できなければ、元も子もありません。
  そこで、実験対象となる組織の上司層に対しては、
  予め部下を承認するための研修を行いました。

  太田教授は、これまでの個が生きる組織、人的資源活用管理の長年の研究から
  モチベーションを高めるためのひとつの具体策をもっています。

  そこで、こう指示を出しました。
    
 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  

  「対象者が所属する職場において、上司が部下を承認、
   すなわちほめたり認めたりする取り組みをしてもらった。
   その際、単にほめたり認めたりするのではなく、
   顧客から届いた感謝の声、関連部署からの評価、具体的な貢献など、
   できるかぎり客観的な事実や、第三者の声に基づいて   
   承認してもらうよう依頼した。
   (中略)     
   モチベーションを高めるなどさまざまな効果を引きだすには、
   できるだけ具体的な事実や客観的な情報に基づいて、
   ほめたり認めたりするのが有効と考えられるからだ」 

           『承認とモチベーション【実証されたその効果】』
                     (著 太田肇 同文舘出版)より
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
http://www.amazon.co.jp/dp/4495380214/ref=nosim/?tag=earthshccom0c-22

  顧客の声を部会で発表したり、社内の壁にはったり、
  モチベーション・マネジメントとして第三者の声を活用した
  具体的なフィードバックはさまざまな企業で活用されています。

  実験の詳細は、こちらの本を参照にしてほしいのですが、
  実は、ある職業の人たちに対しては、
  あまりこのフィードバックが効果を発揮しなかったのです。  
  

  「さてさて、それはどんな職種の人たちだったのでしょうか?」

  ちょっっと、ここまで長くなりましたので、
  私のジョギングの話しが長すぎると叱られそうですが(笑)
  その答えは、次号で、紹介しつつ、
  「モチベーション」について考察を深めていきたいと思います。

  〜〜〜

  本日は、これにて。

  夏休みが分散しているので、もう休みの方もいらっしゃるのですかね。
  リーダーはからだが資本です。
  どうぞ大切なおからだを、くれぐれもご自愛なさって下さい。
   
  そして、この残り少ない文月が、あなた様にとって
  生涯の記憶に残るようなステキな日々で満たされることを
  心よりお祈りしています。

                 
                 
             「元氣・勇氣・やる氣」で!

                 
                 (^O^)/         
 

                                 敬具

   平成二十三年七月二十九日

                             松山 淳より 

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 ◆自問自答◆

 1)私は、自分のモチベーターを把握しているだろうか?

 2)私は、自分のモチベーションをどうマネジメントしているだろうか?

 3)私は、部下のやる気をどんな風に引き出しているだろうか?

※自問自答は、あなたの「心」を見つめる作業です。
 継続することで、見失っていた大切なことに気づくことがあります。
 30秒でもかまいませんので、上の質問を、ちょっと考えてみて下さい。
 終わったら、スクロールして下の【ことば】を読んで下さい!
==========================================================
 ◆103℃ WORD◆

                     「気概・誇り・負けてたまるか」  
     
==========================================================

 ◆追伸◆

  そういえば「なでしこjapan」やりましたね!
  先日NHKの特集番組を見ました。
  キャプテンの澤選手は、リーダーとしてこんな名言を残していました。

   ☆「苦しい時は私の背中を見なさい」

  いや〜しびれます。なかなか言えない言葉です。

  ジョギングで息子に「背中」を見せようとしたら、
  背中を見せられてしまったので、なんとも言えません(笑)

  でも「手本になる」「模範になる」という意識はリーダーにとって大切ですね。 

  最近、幼稚園の娘が扇風機の前で

   「わ〜れ〜わ〜れ〜は、宇宙〜人である」

  と、声が震えるのが楽しいのか、さかんにやっています。

  「どこで覚えたんだ!」と思っていたのですが、
  どうも私が一度、子どもたちの前でやったようなのです。
  全然覚えていません。

  こうした模範はいけませんね(笑)
  子は親をよく見ているものですね! 

  しかし、娘よ、違うぞ。父は恐らく、こう言ったのだ。

  「わ〜れ〜わ〜れ〜は、バルタン星人である」

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■発 行 者:アースシップ・コンサルティング 松山淳(43才)
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■ブログ :「リーダーへ贈る358の言葉」
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■叱咤激励: j@earthship-c.com
■発  行:まぐまぐ,melma!

■資  格:・日本MBTI協会 認定ユーザー(Japan APT 正会員)
      ・日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー
      ・日本メンタルヘルス協会認定  基礎心理カウンセラー。

■著  書:『「上司」という仕事のつとめ方』(実務教育出版)
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      『真のリーダーに導く7通の手紙』(青春出版社)
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      『名もなき人の生きるかたち』(文芸社)
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 「笑顔の輪」が少しでも広がる!これほど嬉しいことはありません。
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【ことば】
 
  「近年、企業等の現場では、どのようなほめ言葉がよいか、
   どんなタイミングでほめるべきかといった
   テクニカルな議論が蔓延している。」

                              (太田肇)
        

            『承認とモチベーション【実証されたその効果】』
                     (著 太田肇 同文舘出版)より


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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