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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【90通目】「その存在」神谷美恵子の教えに学ぶ存在の大切さ!

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《その存在》
                               
          『リーダーへ贈る108通の手紙3』
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                                11.05.17
                                 90通目
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  リーダー様へ

  拝啓 五月晴れ 雲が流れて 希望の灯 

  いかがお過ごしでしょうか?

  2011年も皐月となって、
  ゴールデン・ウィークが過去のこととなり、
  5月もはや中盤戦です。
  
  震災から2ヶ月以上の時が流れるものの
  避難所生活が長引き、苦しんでいる人が数多くいます。
  一方で、仮設住宅の建設が急ピッチで進められ
  ボランティアの方々の協力もあって、
  がれきの撤去はすすみ、復興への確かな足取りは
  その歩みをとめていません。

  宮城県石巻にある父の会社の工場も津波にのまれました。
  3月下旬わたしが訪れた時には、
  工場の前にヘドロやガレキが山積し、見知らぬ人の車が横転し、
  どこから手をつけていいか、という状態でした。

  先日、聞いた話しでは、なんとボランティアの方々が、
  そのガレキやヘドロをほとんど取り除いてくれたそうなのです。

  いや〜ホントにありがたい話しです。
  感謝、感謝、感謝の雨あられ、です。
  
  人は精神を高度に発達させました。
  そして、他の生物が人間に遠く及ばないのは
  
   ☆奉仕の精神

  にあるといいます。

  誰かのためになることに「やりがい」「生きがい」を感じる。
  共に手をとりあい社会を繁栄させていく
  その精神構造は、私たちの本能に近い欲求なのだと感じます。
  
  〜〜〜
 
  かつて「らい病」と呼ばれたハンセン病患者の治療に
  生涯を捧げた精神科医の神谷美恵子氏に
 『人間をみつめて』(みすず書房)という著があります。
  神谷氏がこの本を書くに至った動機がある。

  1970年に朝日新聞から頼まれ実施した
  「主婦の生きがい」というアンケートがあった。
  30代、40代の主婦が対象である。
  回答者は中流の恵まれた境遇の人たちばかりであった。
  が、次のような言葉がずらりと並んだ。

   「子どもの成長をみるのは楽しいし、ピアノの練習も楽しい。
    だが、胸の底には『ワァーッ』と叫びたくなるような恐ろしさがある。
    生きがいがないのだ」
 
   「さてそれじゃ何をしたのか?と問われると、
    さしせまって何もしたいものがない」
    
  神谷氏はアンケートにあった
  主婦の「うめき声」に心を動かされ、
  「生きがい」について考える必要があると思い、筆をとったといいます。

  1970年というと、今から40年も前のことですね。
  私は2歳です。
  豊かさゆえの「虚しさ」は、1970年から時がたち、
  物質的な豊かさをさらに高めているにかかわらず
  今なお、この国に住む私たちにつきまとい続けているように思えます。
  上の主婦のうめきを今を生きる中年男性にあてはめてみれば・・・。

   「職場で部下の成長をみるのは楽しいし、ゴルフの練習も楽しい。
    だが、胸の底には『ワァーッ』と叫びたくなるような恐ろしさがある。
    生きがいがないのだ」
    
  そんな声が、あちこちから聞こえてくるかもしれません。
  
  〜〜〜 

  神谷氏の著に、ハンセン病の「連ちゃん」という青年が登場します。
  「年齢、姓名、身元、一切不明で、少年のころ、
   ある温泉で野良犬のようにごみ箱をあさったり
   うろついているところを警察に保護された」そうです。
  連ちゃんは、知的障害があり、耳が聞こえず、言葉も話せませんでした。

  しかし、神谷氏が従事する「長島愛生園」の精神病棟に
  連れてこられてからは、心ある人々の手によって育てられ、
  「人らしく」成長していきます。

  そんな連ちゃんの成長に、
  神谷氏が驚かされた小さな出来事があります。

  精神病棟には「溲瓶(しびん)を持ってきてくれ!」と
  いつも叫ぶ老人患者がいました。
  あまりにひんぱんで、看護婦さんたちも対応しきれない。
  その声を、なぜか連ちゃんが聞きつけた。
  連ちゃんは「自発的にトイレへ行き、溲瓶をもってきた」のである。
  それから、溲瓶運搬役を買って出るようになった。
  
  この事実をみて、神谷氏はこう書きます。

 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  

  「その役目を果たすときの連ちゃんの顔は、いかに誇らしげであったか。
   これほど知能に恵まれず、耳も口もほとんど使えない人でも、
   自分から他人のために何かをしてあげようという気をおこすとは。
   そして他人の役に立つことによろこびを感じるとは。
   ───このことをみたときほど、感動したことは少ない。」

      
        『人間をみつめて』(著 神谷美恵子 みすず書房)より
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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  〜〜〜  

  もうずいぶん前のことで、
  正確に、我が子が何歳だったか覚えていなのですが、
  まだ言葉を上手に喋れない頃だったので2歳になる前のことだったか。

  夕飯の時です。ダイニングテーブルで私の斜め横に、
  ベビーチェアに座っている次男がいます。

  コップに水がなくなっているので、水が入っている瓶を手にして
  私が、次男のコップに水を注ぎました。
  そして、瓶をテーブルの上に置きます。 
  すると、次男が小さな手で、その瓶を私の方へ押し出したのです。

  「うーうーうー」と唇をとがらせて、言葉にならない言葉を発し
  瓶を私の方へと押し続けるその姿は、

   「おとうさんも飲んだら」

  と、一杯、すすめているようでした(笑)
 
  私はこの時、

  「こんな小さな子にも、他者を思いやる気持ちがあるのだ」

  と、妙にやけに感動したことを記憶しています。

  〜〜〜

    ☆存在は行為に先行する

  神谷氏は、この言葉を引用しつつ、
  「連ちゃん」の話しとからめて、こう記します。

  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  
  
   「人間は、どれほど具体的に役立つかによって
    価値がきまるものではない。
    何よりもその存在のしかた、
    その中でもとくに情緒面のありかたが、
    人格の存在意義に決定するたいせつな要素の一つである信ずる。」
  

       『人間をみつめて』(著 神谷美恵子 みすず書房)より
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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  溲瓶(しびん)の運搬役も、些細な業務のひとつに過ぎない。
  どれほど役にたっているのかと問われれば、小さな行為かもしれない。
  でも、「連ちゃん」は、とても人なつこく、ニコニコ笑っていて、
  その笑顔に、激務の看護婦さんたちが、いつも癒されていた。

  そういえば、なんだが遠い昔のような気がする、
  サッカーワールドカップ南アフリカ大会。
  この時、第3のゴールキーパーとして川口選手が選ばれました。
  現役としては旬が過ぎているものの
  数多くの国際マッチを経験しチーム・キャプテンとなりました。
  
  つまり、具体的にゲームでの活躍は期待できないかもしれないけれど、
  経験豊かな川口選手の、その存在のあり方が、精神的支柱として、
  日本代表チームに安定感をもたらしました。
  
  我が子の行為も、まあささやかなものでしたが、
  なんだかとても、びっくりしてしまい、今なお私の記憶に残ります。

  〜〜〜

  何ができたかによって人を判断するのが、人の世です。

  会社の人事評価などはその典型例ですね。   

  でも、「どういった存在であるか」によっても、
  私たちは、その人を好意の対象とするし、
  必要とするし、価値をその人に見い出す。
  
 
  震災から2ヶ月が経過しました。

  誰が何億寄付したとか、その具体的な価値を数値化し評価するのが
  人の性(さが)だけれども、
  例え、寄付した額は小さくても、
  ボランティアとして被災地に行かなくても、
  コンビニのレジ横にある小さな募金箱に人知れずひっそりと
  おつりの1円玉を投函する、そうした人の存在、その人のあり方は、
  これからの日本人の心の行方に大きな影響を与える
  価値ある行為なのだと思う。 

   ☆存在は行為に先行する
  

  高貴な心のおこないを前に、「虚しさ」は頭を垂れる。

  〜〜〜

  本日は、これにて。

  リーダーとして、この危機を乗り越えていくためにも
  大切な大切なおからだを、くれぐれもご自愛なさって下さい。
   
  そして、残り少ない卯月が、あなた様にとって
  生涯の記憶に残るようなステキな日々で満たされることを
  心よりお祈りしています。

                 
                 
             「元氣・勇氣・やる氣」で!

                 
                 (^人^)          
 

                                 敬具

   平成二十三年四月十七日

                             松山 淳より 

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 ◆自問自答◆

 1)私は、今、世のため人のために何をしているだろうか?

 2)私は、今、どんな人として存在しているだろうか?

 3)私は、今、人を評価するのに何を基準としているだろうか?

※自問自答は、あなたの「心」を見つめる作業です。
 継続することで、見失っていた大切なことに気づくことがあります。
 30秒でもかまいませんので、上の質問を、ちょっと考えてみて下さい。
 終わったら、スクロールして下の【ことば】を読んで下さい!
==========================================================
 ◆103℃ WORD◆

                          「その存在が笑顔」  
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   「人は生きているだけで、
    どこかで誰かの役にたっているとわたしは思います。
    笑顔で人に接するだけで、価値があると思います。
    そんなに自分のハードルを上げないで、
    ちょっとしたことでいいのです」

  ホントにそうだと思います。
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■資  格:・日本MBTI協会 認定ユーザー(Japan APT 正会員)
      ・日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー
      ・日本メンタルヘルス協会認定  基礎心理カウンセラー。

■著  書:『「上司」という仕事のつとめ方』(実務教育出版)
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【ことば】     

  「どんな目標のためであっても、他者を犠牲にすることは許されない」

                           (神谷美恵子)
        

           『人間をみつめて』(著 神谷美恵子 みすず書房)より


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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