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【79通目】「一円融合」意味のない否定をしない 二宮尊徳&二宮和也から学ぶ!

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《一円融合》

                  
          『リーダーへ贈る108通の手紙3』
            http://www.earthship-c.com

                                10.11.10
                                 79通目
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  リーダー様へ

  拝啓 落ち葉ふみ アスファルトも 秋の色

  いかがお過ごしでしょうか?

  2010年の霜月も10日が過ぎました。

  クリスマスツリーの点灯式が各地で始まり、
  紅白歌合戦の司会が発表されました。
  白組は、スマップの「中居君」かな〜と思っていたら、
  なんと後輩グループの「嵐」が抜擢されました。
  紅組は「ゲゲゲの女房」でヒロイン役を好演した松下奈緒さんです。

  グループでの司会は、紅白歌合戦史上、初めてとのことです。
  「嵐」は今や、スマップに負けない人気を誇るアイドルグループですね。
  どんな司会ぶりになるか、楽しみです!

  〜〜〜
 
  さて、先週末、7日は「立冬」でした。
  暦のうえではもう冬となり、寒さもましてくることでしょう。
  冬の楽しみと言えば、私の場合、あつあつの鍋に日本酒・・・ですが、
  もうひとつ、お風呂です。 
  木枯らしが吹く街をこごえながら歩き、帰宅し
  湯船にざぶりとつかった時のからだが溶けていくようなあの心地よさは、
  これまた冬ならではものです。

  そんなお風呂に入って、湯をかき回す時に、ふと思い出すことがあります。
 
  我が家の湯船はほぼ長方形になっていて、湯船につかると足先の方に
  お湯がでてくる蛇口があります。
  「ちょっとぬるな〜」と思って、熱い湯を蛇口から出す。
  すると足先の方にお湯が出てくるわけです。
  この時に、熱いお湯を自分のところに集めようと、
  手を伸ばして自分のお腹にむけて手をかく。
  自分の方に湯もってこようとする。
  すると、熱い湯は逆に、自分のところから逃げていく。
  むしろ、お腹から足先の方へ湯を押してやると、
  ぐるりとまわって熱い湯が自分のところにやってくる。

  私はこのことを確か、糸井重里さんの本で知ったと記憶していました。

  先日、愛読紙『致知』が届き、二宮尊徳にまつまる対談記事がありました。
  それで、今回、メルマガのテーマを「二宮尊徳」にしようかなと、
  『二宮翁夜話』(著 渡邊毅 PHP研究所)を再読していたら、
  上記の湯のかき混ぜ方と、同じことが書かれてありました。

  まったく記憶がなくて、「忘却力の高まりもかなりすすんだな」と
  冷や汗をかきつつも、偉大なる先人、二宮金治郎は、
  「いいことを教えてくれているな〜」と、改めて感心しました。
      
  〜〜〜 

  • 二宮尊徳の考え方

  時は江戸時代。金治郎(尊徳)の生涯は、1787年〜1856年です。
  その生涯で600もの農村を復興した歴史に残る農村指導者です。
  今話題の坂本龍馬の生涯が1836年〜1867年ですから、
  二宮尊徳は、ちょうど龍馬のお父さんの世代ですね。
  
  龍馬の師匠、勝海舟は尊徳に会っていて、『氷川清話』に
  「二宮尊徳には一度、会ったが至って正直な人だったヨ」と書いています。

  ご存知のとおり、二宮尊徳は農民の生まれです。
  士農工商という身分制度があった時代。
  それが最終的には徳川幕府の老中で、天保の改革をおしすすめる
  水野忠邦から仕事を依頼されるまでになりました。

  西郷隆盛は、尊徳を尊敬していましたし、
  現代に近いところでは、渋沢栄一、安田善治郎、豊田佐吉、松下幸之助など
  実業界の偉人たちにも大きな影響を及ぼしました。

  〜〜〜

  さて、話を戻しまして、湯船の湯の話です。
  これは、尊徳の思想が今に伝えられる『二宮翁夜話』では
  「仁」とはなんぞや、という話の流れで出てきます。  
 
   お湯を自分の方へとかくのではなく、向こうへ押し出してやる、
   すると自分のところに戻ってくる。 

  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  
 
   「少し押せば少し帰り、強く押せば強く帰る。これが天理だ。
    仁といい、義というのは、湯を向こうへ押すときの名である。
    自分のほうへ掻き寄せるときは不仁となり、不義となる。
    慎まなくてはならない。」

    
               『二宮翁夜話』(著 渡邊毅 PHP研究所)より
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

      
    ★私心を戒める

  自分の方へ、自分の方へと、自分のことばかり考えるのではなく、
  まずは、世のなかへ、社会へ、自分のもつ何かを押し出してやる。
  すると、押し出したものは、時間はかかるかもしれなけれど、
  いずれ自分のもとへと戻り、心とからだとお財布を温めてくれる。

  だから、私心をなくして譲ることが大事なんだよ、と
  この38話「湯船の湯」に、二宮尊徳の言葉として有名な
  次のものが登場します。

   ───────────────────────────────
    「奪うに益なく、譲るに益あり。譲るに益あり、奪うに益なし。
     これはすなわち天理である。」
   ───────────────────────────────

   ★推譲(すいじょう)

  譲ることの大切さ。

  これは、二宮尊徳が農村を復興させる時の重要な指針です。

  「自分が」という自己への執着や欲望を手放すことはとても難しいです。
  これは哲学や宗教の永遠の大命題で、
  私自身それがなかなかできないので、悩みつつ、そうはいっても、
  尊徳の教えには、やはり学ぶべきものがあると痛感しています。
  
  〜〜〜

  • 二宮和也の演技論  

  さて、話をいったん横道へ。

  紅白歌合戦の司会は「嵐」になった、と冒頭書きました。
  「嵐」のひとりに「二宮和也」という名優がいます。

  『北の国から』の脚本家倉本聰氏に高く評価され、
  氏が脚本をてがけたドラマ『優しい時間』『拝啓、父上様』では
  連続して主役をつとめています。

  クリント・イーストウッドが監督した『硫黄島への手紙』
  にも抜擢されハリウッド・デビューを果たし、
  アイドルというより、今や、日本を代表する俳優さんです。
  映画『大奥』でも主役をつとめ、その映画は今、上映中ですね。

  その二宮和也さんが雑誌『プラスアクト』の巻頭特集にとりあげられ
  15000文字のロングインタビューにこたえています。 

  これを読んでいくと、二宮和也さんに「これが俺だ」といった、
  明確な指針や理念や哲学のようなものが感じられず、
  何か本質的なことを隠そうと、あえてそうしているのではないかと、
  奧に秘められた何かをつかもうと
  インタビュアーが必死になって質問している様子が、伝わってきます。

  それでも何かこう、とらえどころがないというか、質問されても
  「あまり深く考えてない」という二宮さんのスタンスは変わりません。
  
  ただ、ひとつ一貫しているのは、二宮和也さんは、

   ────────────
    ★自分に興味がない
   ────────────

  ということなのです。
  そこで例えば、演技に関して、こんな応酬がされます。

  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  

    ──相手の汲んでのお芝居が瞬時に出来るのか・・・
      何か作戦みたいなものがあるんですか?

    「それは相手と喋っていて・・・ですね。
     基本は、相手ありきだと思ってますから」

    ──相手ありき。

    「うん。ひとりで取材出来ないのと一緒でね」

    ──そうですね。じゃあ、相手が「手強いな」って思う時とかも?

    「いや、相手と闘っている訳じゃないから、
     手強いって思ったことは、1回もないよ」
  
                 『プラスアクト』(ワニブックス)より
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

  終始こんな感じでして、つかみどころがない。
  でも、ずーと読んでいくと、

  
 ★「私心をなくすこと」

  つまり、自分の演技は、他者との関係があって初めて成立するのであって
  自分の演技ありきではない、
  そのことを、深いレベルで察知しているような感じがしてきます。 
  
  「自分がこう演じたい」「自分の演技はこうだ」ではなくて、
  私心を取り去り、相手にいかようにでもあわせる演技をしていく。
  だから逆に、存在感が際立ってくる。
  そこに二宮和也にしかないオリジナリティあふれる演技がうまれる。

  だからこそ、こんな哲学も・・・。 

  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    
   「否定からは何も生まれないと思っていて。
    意味のないことが嫌いだからね。
    だから、意味のない否定をしないってということなんだろうね」   

                 『プラスアクト』(ワニブックス)より
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

  インタビュアーがくり出す質問に対して、
  真っ正面から答えようとしないのだけれども、
  時々、人生を達観したようなドキリとさせる箴言が出てくるのに興味をもち、
  「そうしたモノの見方はどうしてできるのか」とインタビュアーは質問します。
  
  すると「否定しないことですよね!」と答え、上の言葉がつづきます。

  この言葉は、私にとっては、とても印象的で、
  「自分に興味がない」というのは、自己を卑下していることではなくて、
  何事に対しても否定をせず、まずは受け入れ、尊重することで、
  その結果として、自分がいかされてくることを
  本能的に体得しているように感じました。

   ★自己と他者の融合

  そうした哲学が二宮さんの底辺に流れているのかな〜・・・。

  〜〜〜

  さてさて、横道にかなりくいこんでいきましたけれども
  二宮尊徳さんに話を戻すために、
  ここで接着剤となる言葉は「融合」です。

  尊徳は農民の出だと書きました。士農工商の時代です。
  侍たちとしては、農民出身の人間に指導などされたくない。
  ですので、復興をするにしても、さんざん嫌がらせにあいます。

  その結果、行きづまってしまった尊徳は、姿をくらまします。
  成田不動に断食にいくのです。
  21日にわたって水と塩以外、食を断ってしまい、
  懸命になって行をおこないます。
  そして深い悟りをえる。

  復興に反対する人間たちを、「なぜ、理解しないんだ」と自分は責めていた。
  非難していた。否定していた。これは自分の思い上がりだ。
 
  そう尊徳は反省します。そして・・・、
   
  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    
   「いかなる反対者に対しても怒らず、憎まず、怨(うら)まず、
    許し包含し、一切を自己の責任とする高い悟りの境地に至ります。
    金治郎はこの自他の対立を超えた自他一体の心を
    「一円融合」という言葉で表現しています」

                   『致知(12月号)』(致知出版)より
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

    ★一円融合

  この言葉も二宮尊徳を語るうえでは欠かせない重要なキーワードですね。
  この境地をこんな道歌に尊徳は、託しています。

   「己が身をうちすててみよ
    そのあとは
    一つのほかにあるものはなし」

 
  自分と他者は対立するものではない。
  自分と他者は融合しひとつになるものである。
 
  ただし、そのためには、「私心」が強すぎてはよくない。
  「自分が、自分が」と自己の欲望が先立ってはいけない。
 
  人は「私心」をなくすことはできない。
  ただ、その順番をかえることはできる。
  まずは他者の利を願い、自分のもてるものを提供し、
  その結果として、自分のこころが満たされていく。

  何も尊徳のように特別なところにいって、断食をする必要はない。
  私たちの人生のそのもの、生きていくことそのことが
  「行」のようなものだからである。

  二宮尊徳と二宮和也。

  仕事をするうえで「私」へのこだわりを少なくし、
  自分と他者を「融合」しようとする
  その姿勢は、どこか相通じていると感じた、晩秋の一日でした! 

 
  〜〜〜

  本日は、これにて。

  霜月となり、朝晩と寒さを感じる日が多くなっています。
  風邪など召されませんよう、どうぞ大切な大切なおからだを、
  くれぐれもご自愛なさって下さい。
   
  そして、2010年の霜月が、あなた様にとって
  決して忘れることのできない、実り多い時間となることを
  心よりお祈りしています。

        
                  
             「元氣・勇氣・やる氣」で!

                 
                  (^O^)/                 
 

                                 敬具

   平成二十二年十一月十日

                              松山 淳より

=====================================================
 
 ◆自問自答◆

 1)私は、自分のことばかり考えてないだろうか?

 2)私は、他人のために何をしているだろうか?

 3)私は、すぐに否定ばかりしていないだろうか?

※自問自答は、あなたの「心」を見つめる作業です。
 継続することで、見失っていた大切なことに気づくことがあります。
 30秒でもかまいませんので、上の質問を、ちょっと考えてみて下さい。
 終わったら、スクロールして下の【ことば】を読んで下さい!
======================================================
 ◆103℃ WORD◆

                            「受け入れ」  
     
=======================================================

 ◆追伸◆

  最近になって、やっと、3歳の娘が私と寝るようになりました。
  これまでは「パパはやだ、ママがいい」だったのですが、
  ここのところ「今日はパパと寝る〜」と言うようになったのです。

  ですが、そういって添い寝をしていると、突然、むくりと起き出して
  「やっぱりママがいい〜」
  と、部屋を飛び出していきます。
  まだまだ私は、私心が多く、それを見抜いているかな〜(笑)
    
  こうなると、がっくりとしますけれど、
  まあそれでも、最初だけでも一緒に寝るようになったので、
  それはそれで、ひとつの成長かな〜と思っています。

  その頃、次男(6歳)は、隣でぐっすり眠っています。
  娘は幼稚園から帰ってくると、まだ昼寝をするので、
  寝付きは、次男のほうがいいですね。

  自分の布団にはいると、5分もせずに寝てしまいます。    
  子ども3人、夜泣きがかなりひどくて、苦しみましたけれど
  いや〜、だいぶ楽になりました。

  感謝、感謝です!

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■発 行 者:アースシップ・コンサルティング 松山淳(42才)
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■発  行:まぐまぐ,melma!

■資  格:・日本MBTI協会 認定ユーザー(Japan APT 正会員)
      ・日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー
      ・日本メンタルヘルス協会認定  基礎心理カウンセラー。

■著  書:『「上司」という仕事のつとめ方』(実務教育出版)
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      『真のリーダーに導く7通の手紙』(青春出版社)
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      『名もなき人の生きるかたち』(文芸社)
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【ことば】  

   「否定することは、一番楽なことだと思いますよ。
      でもそれは、肯定してからでも出来るからね。
            肯定してからでも、否定は出来るんです」

                              (二宮和也)
        

                   『プラスアクト』(ワニブックス)より


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世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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