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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【74通目】「脚下照顧」大切ことはいつも足もとに!

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《脚下照顧》

                  
          『リーダーへ贈る108通の手紙3』
            http://www.earthship-c.com

                                10.09.17
                                 74通目
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  リーダー様へ

  拝啓 知らぬ土地 平野を見渡し なつかしき

  いかがお過ごしでしょうか?

  2010年の長月も中盤となっています。
  残暑はどうやら季節の舞台から降りてくれたようで、
  ここのところ朝晩はぐっと涼しくなっています。
  Tシャツで寝ていると、もう寒くて、
  長袖をひっぱり出してきました。
  季節は巡ります!
  
  さて、先週、初めて佐賀県を訪れました。
  佐賀空港からバスに乗り、見渡す限り平らな大地に
  佐賀の平野はこんなに大きいのかと驚きました。

  佐賀では、ご縁があって「リーダー研修」の依頼があり
  2日間に渡って、講師を務めてきました。

  「リーダーシップ」を中軸として
  「自己理解」「モチベーション」「チームビルディング」という
  3つのキーワードで研修のコンテンツを構成しました。
  
  対話、ディスカッションなどワークを多く取り入れ
  みなさんと楽しく時間を過ごすことができました。
  お世話になった皆様に、本当にどうもありがとうございました!

  〜〜〜

  NHK大河ドラマ「竜馬伝」もあって幕末ブームが起きています。
  で、佐賀と言いますと「佐賀の七賢人」ですね。
  この中で一番有名なのは早稲田大学の創立者であり総理大臣にもなった
  大隈重信でしょう。
  続いて「佐賀の乱」を率いた「江藤新平」で、
  次は、外務卿として活躍した「副島種臣」で、
  次は、東京府知事になった「大木喬任」でしょうか。

  一介の藩士から明治政府の重鎮になったので
  これらの人の名が通ってますが、
  いやいや、佐賀の七賢人のひとり「鍋島閑叟(かんそう)」を
  忘れてはいけませんね!

  幕末、佐賀藩(肥前藩)のお殿様です。
  司馬遼太郎さんの本では『酔って候』(文藝春秋)に登場します。
  http://amzn.to/abPNy0
 
  鍋島閑叟は「肥前の妖怪」と呼ばれ、
  幕末、倒幕でもなく、佐幕でもなく、どちらかわからぬ
  中立を貫き通した、得たいの知れない存在でした。

  最終的には薩長土肥と言われるように佐賀藩は戊辰戦争に参加します。
  この時、佐賀藩が持っていた銃は最新鋭の銃で、他藩を驚かせます。
  そうなんです。
  幕末、鍋島閑叟は、軍の西洋化を急速に、
  しかも秘密裏に進めていたのです。

  1865年、日本で初めて蒸気船を完成させたのは
  なんと佐賀藩です。龍馬もびっくり!

  今、フジテレビがある東京のお台場は、
  黒船がやってきて、恐れおののいた徳川幕府が
  異国の襲来に備えるため、あわてて作った島であり、
  西洋式砲台が置かれた所です。
 
  このお台場に据えられた洋式大砲は、
  なんと!佐賀藩が作ったものなのです。    
  
  そして、天才的軍師大村益次郎を官軍総参謀とした
  戊辰戦争での江戸攻めは、膠着状態が続いたものの
  佐賀藩の大砲(アームストロング砲)が火を吹くと 
  あっけなく終わったと言われています。
   
  司馬遼太郎さんの短編『アームストロング砲』(講談社)は、
  こう始まります。
 
  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  
 
   「幕末、佐賀藩ほどモダンな藩はない。軍隊の制度も兵器も、
    ほとんど西欧の二流国なみに近代化されていたし、その工業能力も、
    アジアでもっともすぐれた「国」であったことはたしかである。
    佐賀藩の「文明」にくらべれば諸藩など、およびもつかなかった」  

            『アームストロング砲』(司馬遼太郎 講談社)より
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
http://www.amazon.co.jp/dp/4062749327/ref=nosim/?tag=earthshccom0c-22

  薩長は、佐賀の西洋化された軍隊がなければ、
  幕府を倒すことができないと考えていたそうですね。
 
  龍馬や西郷や桂にスポットライトが当たりますが、
  「肥前の妖怪」、恐るべしで、この日本には凄い人がいたんだと
  しみじみと考えさせられます。

   ☆脚下照顧

  日本の歴史からは多くのことを学ぶことできますし、
  この日本という国の良さに目をむければ
  思い出すべき大切なことがたくさんあるのでしょう。  
  
  〜〜〜 

  田坂広志氏の新著『忘れられた叡智』(PHP研究所)にこうありました。

  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  
 
    「隣の村のどこかに 大切な価値を探し求めてはならない
   
     自分たちが立っている大地に

     すでに宿っている価値こそ

     深く見つめなさい」  

            『忘れられた叡智』(著 田坂広志 PHP研究所)より
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
http://www.amazon.co.jp/dp/4569791794/ref=nosim/?tag=earthshccom0c-22

  この本は「詩的寓話」で3分もあれば読めてしまいます。
  しかしそこで語られていることは深い。
  この「詩的寓話」は、田坂先生の『目に見えない資本主義』(東洋経済新聞)
  から生まれたと、最後に書かれています。

  『目に見えない資本主義』の本の帯に、こうあります。

   「なぜ、日本型経営が復活するのか」

  
  今回『忘れられた叡智』を読み、
  その感想を田坂先生にメールしました。
 
   私は「脚下照顧」という言葉を思い出しました、と。
 
  すると、田坂先生から返信がありました。
   
  『忘れられた叡智』の要諦は「脚下照顧」です、と。

  そこで『目に見えない資本主義』(東洋経済新聞)を再読しました。
   
  「自分たちがたっている大地」について想いを新にしました。

  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓  
 
   「経営者や社員の倫理観を真に高めるためには、
    「社会に対して、良きことを為そう」と呼びかけ、使命感に働きかける
    ことが最も正しい方法なのである。
    なぜなら、社会に対して良きことを為そう、
    社会に貢献しようと考える人物は、
    自然に、社会に対して悪しきこと為そうとは思わないからである
    すなわち、企業において、社会貢献を大切にする文化を育むこと。
    そのことこそが、遠回りのように見えて、法令を遵守し、
    企業倫理を守るために、最善の方策なのである」  

        『目に見えない資本主義』(著 田坂広志 東洋経済新聞)より
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

 

    ☆お天道様が見ている。

  昔の人の言葉です。遠い昔の・・・。

  でも、日本人の行動を律し、勤労意欲を高める肝は、
  このような日常交わされてきた何気ない日本語の中に
  つめこまれているような気がいたします。

  お天道様が具体的に何かが、問題ではない。
  お天道様はお天道様である。
  そしてそれは、私たちを常に見ている者である。
   
  常に見ている者は、私たちに何かを期待している。
  その期待のひとつとは、自らが「使命」と感じている
  目の前にある仕事に誠意を持って取り組むこと。 

  その「誠意」が、道徳観を形成し
  「社会に対して良きことを為そう」という哲学へとつながる。     

   
  ちょっと待った、松山さん、
 
 「お天道様が見てる」なんて言っても
  今どきの社員は首をかしげて、おしまいですよ!

  と、そんな声が聞こえてます。

  河合隼雄さんの本だったと記憶しています。
  こんな事例が紹介されていました。
 
  ***

   とんでもない札付きのワルがクラスにいた。
   暴走族のリーダーをつとめ、酒に、たばこ、シンナー、
   手がつけられない。
   放課後クラスに残り、先生は話し合った。
   そっぽを向いて鼻をほじっているその生徒が
   ふと、先生に聞いた。
  
    「じゃあ先生はよ〜、なんで悪いことしね〜の?」

   先生は少し考えてから、言葉に力を込め、こう言った。

    「地獄に堕ちるから」

   その日を境に、札付きのワルと言われた生徒は立ち直っていった。

  ***

  「モチベーション」に関する本を読むと、必ずいっていいほど
  ダグラス・マクレガーの「X理論 Y理論」が出てきます。
  この理論は、早い話が「性悪説」と「性善説」です。

  人は生まれてつき怠け者だから
  命令や統制をしなくてはいけない、が、【X理論】。
  つまり「性悪説」。

  人は命令されなくても自らの意志で
  自律的に働くものだ、が、【Y理論】。
  つまり「性善説」。

  ここで大切なことは、
  リーダーがどのような「人間観」を抱くによって
  部下が変わるし、職場の雰囲気も変化するということですね。

  リーダーの「人間観」が部下に職場に
  影響を与えているということです。

  その「想い」が確信に満ちていればいるほど、
  その影響度合いも高いと、考えられます。

  河合隼雄さんの本で紹介された事例で考えさせられるのは、
  とんでもない札付きのワルを変えていったのは、
  先生の小さな一言であるということです。

  悪いことはいけないことであって、
  ホントに地獄に墜ちてしまうんだと、
  だから、正しい道を歩んで欲しい、
  そう願う、先生の真剣な誠意ある「想い」が
  生徒を変えていったということです。

  こうした話は再現性ではないですし、汎用性がないので、
  ノウハウやスキルにはならないでしょう。

  でも、やっぱり思うんです。

  リーダーが、どのような「人間観」を持つかによって、
  職場の雰囲気は変わるし、成果も変化するのじゃないかと。

  〜〜〜
  
  そして、大切なことは、X理論だY理論だ、公平理論とか、
  モチベーションは報酬の期待度によって上下するとか、
  そういったことは予備知識として大事だとしても、
  幼い頃から今に至るまで、親や先生や上司から
  その時はむかっとしたけど、冷静に考えてみれば、
  自分のことを思って忠告してくれたんだという、
  「諭し」を束ねてみれば、そこにきっとあなたならではの
  「人間観」を形成する土台があって、
  その「人間観」が、あなたらしければ、あなたらしいほど
  普遍性をもってくるという事実です。

  「地獄に墜ちるから」なんて、聞いたら、
  「そんなんで人間が変わるか!」とアホらしくて、
  一蹴してしてしまいそうです。

  でも、その人の確信度合いによって、
  他者に影響を与えてしまう。

  だから、自分をどう理解していくかという
  ことなんだと思うのです。

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   「隣の村のどこかに 大切な価値を探し求めてはならない」
   ────────────────────────────
  
  この教訓は、欧米諸国の経営論などに目を奪われる前に
  かつて、日本の経営者が、リーダーが、日本人がもっていた
  ビジネス、商売、人生に対する「考え方」を
  見つめ直す、思い出すことの大切さを説いています。

  これを「日本」対「諸外国」という図式ではなく
  「自己」対「他者」という図式で眺めてみれば、
  他人と比べて自分はどうのこうのと思い悩むのではく、
  自分の中にある「宝物」を、
  まさにそれは「宝物」であると、しっかりと認めることによって
  自己承認をし、その結果生まれる「自己信頼感」を土台とした、
  「その人らしいリーダーシップ」を発揮していくことが
  やっぱり大事になってくるのだと思います。

  自分は、自分にしかなれない。
  あなたは、あなたしかなれない。

   ☆脚下照顧

  大切ことは、あなたの足もとにいつもある!

  〜〜〜   
   

  本日は、これにて・・・。

  すっかり涼しくなりました。
  昼と朝晩でのかなり、温度差があります。
  大切な大切なおからだを、くれぐれもご自愛なさって下さい。
   
  そして、2010年長月が、あなた様にとって
  決して忘れることのできない、実り多い時間となることを
  心よりお祈りしています。

        
                  
             「元氣・勇氣・やる氣」で!

                 
                  (^O^)/                 
 

                                 敬具

   平成二十二年九月十八日

                              松山 淳より

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 ◆自問自答◆

 1)私は、私の「良さ」が何かを見失っていないだろうか?

 2)私は、人を批判ばかりして人を疲れさせていないだろうか?

 3)私は、リーダーとしてどんな「人間観」を持っているだろうか?

※自問自答は、あなたの「心」を見つめる作業です。
 継続することで、見失っていた大切なことに気づくことがあります。
 30秒でもかまいませんので、上の質問を、ちょっと考えてみて下さい。
 終わったら、スクロールして下の【ことば】を読んで下さい!
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 ◆103℃ WORD◆

                          「他者は自己の鏡」  
     
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 ◆追伸◆

  佐賀での研修、初日の夜、懇親会がありました。
  お料理がテーブルにならべられて、佐賀の地酒も登場しました。
  お料理で「佐賀ならではのもの」は何かと、ちょっと眺めていたら、
  「これがムツゴロウですよ」と・・・。
  
   「えっ!ムツゴロウって食べるんですか!」

  まあ、見た目は鮎の甘露煮みたいなものです。   
  口に入れると、ちょっと骨が硬かったものの、味はなかなかでした。
  人生初体験でした!

  そして、佐賀での研修2日前の朝、新聞を読み、
  『悪人』という映画で、「深津絵里」さんが
  「モントリオール国際映画際」で
  最優秀女優賞を受賞したことを知りました。

  共演は妻夫木聡さんですね。
  深津さんは大分県の出身で、妻夫木さんは福岡県の生まれ、
  『悪人』の原作者、吉田修一さんは長崎出身で、
  『悪人』での深津さん演じる女性は「佐賀の女」という設定です。
  ロケは佐賀でも行われたそうです。

  九州の力、凄いですね!

  もう公開されているようで、
  私もなんとか時間をみつけて、観に行きたいと思います。  

  今から楽しみです!

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■発 行 者:アースシップ・コンサルティング 松山淳(42才)
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■ブログ :「リーダーへ贈る358の言葉」
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■発  行:まぐまぐ,melma!

■資  格:・日本MBTI協会 認定ユーザー(Japan APT 正会員)
      ・日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー
      ・日本メンタルヘルス協会認定  基礎心理カウンセラー。

■著  書:『「上司」という仕事のつとめ方』(実務教育出版)
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      『真のリーダーに導く7通の手紙』(青春出版社)
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      『名もなき人の生きるかたち』(文芸社)
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 「笑顔の輪」が少しでも広がる!これほど嬉しいことはありません。
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【ことば】
 
  「真の倫理観とは、「良きことを為そう」という教育の結果、
   人間性が高められ、自然に身につくものである」

                            (田坂広志)
        

               『目に見えない資本主義』(東洋経済新報社)より


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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