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【25通目】「笑いの力-2」笑いは創造性とむすびつている《河合隼雄の事例》!

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《笑いの力-2》
                  
          『リーダーへ贈る108通の手紙3』
            http://www.earthship-c.com

                                09.01.14
                                 25通目
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  リーダー様へ

  拝啓 水仙が 頭を垂れて 睦月かな

  いかがお過ごしでしょうか?

  2009年も第3週目に突入しています!

  新年、家で会社で、どんな出来事がありましたか?

  わが家では夕食の時、家族全員そろうと、
  「お母さんご飯を作ってくれてありがとう、いただきます!」
  と子どもが言い、その後皆で「いただきます」を唱和するようにしています。

  三番目(2歳)は、さすがにまだ言えませんので、
  長男(10歳)か次男(4歳)が、その役割です。
  ところが、次男は、いつも、もじもじしながら、なかなか言いません。

  正月気分もすっかり抜けた先日のこと・・・。

  私が手を合わせて、次男が言うのを待っていると・・・突然、

  「あけましておめでとうございます!」

  一瞬の間があった後に、家族は大笑い。
  わけもわかっていないのに2歳の子まで
  大きく口をあけて、笑っているものですから、
  それがまたおもしろくて、
  私は椅子から転がり落ちるのではないかと思うほど笑いました。

  楽しい食事の時間でした。
  
  不意をついた「笑い」には、大きな力があります。
  
  〜〜〜

  さて、前通からの続きで本通でも「笑い」について
  書いていきたいと思います。 
 
  亡き心理療法家河合隼雄氏の著『臨床心理学ノート』(金剛出版)にて

  「心理療法と笑い」

  というテーマで河合先生が、論を展開しています。

  「笑い」というと、
  テレビの「お笑い番組」的な「笑い」があり
  それはそれで楽しいものとして私は、受け入れつつ、
  しかし、知的な方からは、「笑い」とは「軽薄なもの」だという
  認識をもたれてしまう悲劇があります。

  河合先生が幼少の頃など(日本は軍国主義だったこともありますが)

   「男は人生に三度笑うだけでいい」

  などと教育されていたそうです。
 
  当時の軍人さんの気持ちもわかりますが、
  「笑い」は、もっと奥深く、複雑なものであり
  前通で書いたように「人の心を調える力」があるものです。
  
  〜〜〜

  『臨床心理学ノート』(金剛出版)には、こんな事例が載っています。

  二つ取り上げます。

   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ◆「笑い」事例-1
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   「高校生男子のクライエントで5年間不登校」の人がいました。
    彼は「大変几帳面で、面接時間に一分一秒の狂いもなく」
    河合先生のところへ面談に来ていたそうです。
    彼は、自分の几帳面さを誇りにしてるところがあって
   「時間に遅れるのがいかに罪悪」かを述べるような性格でした。
    そこで河合先生は、思わず
   「あなたのような方は人生において遅刻欠席全然なし、
    という生き方をされてきたのですね」と言うと、
   「ええ、私は遅刻欠席全然・・・」と言って絶句してしまいました。
    そして、河合先生とこの男子は、二人で顔を合わせて
    吹き出してしまったそうです。
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  この「笑い」がきっかけとなり、
  彼は「完全主義的な生き方が不登校の原因となっていることを」
  悟っていったそうです。

  この事例は、他の河合先生の著作にも多く登場する有名なもの。
 
  あの河合先生が【思わず】「あなたのような・・・」と言ってしまい、
  だからこそ、几帳面で恐らくとても合理的、論理的な彼が【思わず】
  「不登校を5年していて私は遅刻欠席全然・・・」と
  まったく矛盾していることを言いそうになってしまう。
  そして「笑い」が生まれてくるこの場面には、
  とても自然な流れがあります。

  不登校という辛く苦しい悩みを長年に渡って抱えた若者が、
  ひとつの「笑い」をきっかけとして
  自分の生き方を再認識していくプロセスに、
  「笑い」の底力を感じずにはいられません。  

  〜〜〜  

  次の事例です。
 
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    ◆「笑い」事例-2
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    母親との関係に悩む大学4年生の女子。
    「彼女は劣等感と自責の念のために畏縮して失敗し、また母親に
     叱責されるという悪循環のなかに」ありました。
    彼女は「内向直感型」で、母親は「外向感覚型」の性格でした。
    河合先生は、この相反するタイプの二人が合わないことを知りつつ
    「外向感覚型の上司の下にいる内向直感型の会社員が、努力しても
     失敗ばかりして、上司からまったく無能力者として見られる」
    という話を、おもしろおかしく、しました。
    すると彼女の「顔がみるみる明るくなり、そのとおりとうなずいて
    いるうちに、笑いで一杯の顔」になったそうです。
    しかし、「笑いながら、彼女の目から涙が溢れ」でていた。
   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  
  恐らく、母親は社交的でありながら世間体をいつでも気にするタイプ。
  それに対して彼女には自分の世界観があり、
  常に周囲のことにばかり気をとられる母親のことが理解できない。
  でも、社会は母親的な性格を必要とし、
  母は、自分のように行動できない娘のことを見下している面がある。

  大学4年生です。
  恐らく、いい大学に入ったので、もちろん「一流企業に」と
  母親は口やかましい。
   
  でも、彼女は、自分の才能に気づいていて、
  「芸術家」になりたいのかもしれない。

  営業部にいる外向的な上司の下に、無口で人付き合いが下手な・・・
  ですが、とても「ひらめき」のある部下がついた時に、
  潰されてしまう事例に似たものがあります。

  彼女は河合先生の話を聞きながら
  部下として苦しんでいるその人のことが、
  まるで自分のことのように感じられ「笑い」もしつつ、涙が流れる。

  立派な企業につとめる大人たちが繰り広げる茶番のような話に
  母親が大切にしている世界観なんて「そんなものだ」と感じ
  自分は「何も駄目な人間ではなかったのだ」と思い直していく。

  彼女は笑っていました。
  母親のことを笑い、そして自分のことを笑いました。
  「笑い」は精神的な「ゆとり」を生み、
  その「ゆとり」が、押し殺し続けてきた感情をあらわにします。

  あらわになった感情は涙として表現され、
  彼女の心には明るい変化のきざしが見られたのです。

  〜〜〜
  
  河合先生は、「笑い」について、こう書いています。
   
  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 

    笑いは物事の間に距離を生ぜしめ、客観化を生ぜしめる。
    ひとつのイデオロギーで人間を支配しようとするものは、
    笑いを排除しようとする。       

              『臨床心理学ノート』(著 河合隼雄 金剛出版)
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

  笑いのない職場。
  冗談ひとつ言わないカリスマ上司やワンマン経営者が君臨する。
  いつもピリピリしていて胃が痛くなりそう。
  リーダーの「イデオロギー」が社員を支配している。

  これでは困りますね!

  「笑い」とは単に「へらへら」するだけのものではなくて
  心の「ゆとり」を生みだし「創造性」と密接に結びついたものです。
  
  どうぞ職場に「笑い」を!

  よろしくお願い致します。

  〜〜〜

  さて、先週、「村上和雄教授の話などを踏まえて」
  と書きましたが、河合先生の話を先にしました。
  来週、改めて村上先生の話をしたいと思います。

  本日も、お忙しいなか、最後までお読みいただき
  本当にどうもありがとうござました。

  リーダーとして、1月は、色々な苦労があるかもしれませんが、
  大切な大切なおからだですので、くれぐれもご自愛になさって下さい。
  
  2009年の睦月が、
  あなた様にとって生涯の記憶に残るような素敵な時間になることを
  心よりお祈りしています。

      
 
             「元氣・勇氣・やる氣」で!

                 p(^-^)q
                                      

                                 敬具

   平成二十一年一月十四日

                              松山 淳より

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 ◆自問自答◆

 1)私は、「笑の力」についてどう認識しているだろうか?

 2)私は、仕事の楽しさを大切にしているだろうか?

 3)私は、職場の雰囲気を明るくできているだろうか?

※自問自答は、あなたの「心」を見つめる作業です。
 継続することで、見失っていた大切なことに気づくことがあります。
 30秒でもかまいませんので、上の質問を、ちょっと考えてみて下さい。
 終わったら、スクロールして下の【ことば】を読んで下さい!
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 ◆103℃ WORD◆

                     「笑うと何かが変わる」  

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 ◆追伸◆

  三番目が1月で2歳になりました。
  誕生日、とある外食先で、突然「おはし」を持ちました。

  それまではフォークとスプーンだったのです。
  その日も、いつも通り店員さんに「子供ようのスプーンがあったら・・・」
  とお願いをして、もってきてもらいました。

  しかし、私の膝の上で、「おはし」を握って離しません。
  「これで食べるんでしょ」とスプーンを渡そうとしたら、投げられました。

  そして「おはし」を不器用に握り、最後まで食べ通したのです。

  どうも相当な頑固もののようです!(笑)

  2歳の誕生日に、自分がひとつ年をとり「成長するんだ」
  などと明確に意識しているわけではないのでしょうが、
  こうした偶然の出来事にふれるたび、
  人って、そして、人生っておもしろいな〜と思います。  

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【ことば】
 
   『苦しみのなかでも人間はユーモアを持つことができる』

                        (心理療法家 河合隼雄)
 
              『臨床心理学ノート』(著 河合隼雄 金剛出版)より


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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