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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【番外編】「第22話-門出(1)」憶測の域を出ない事実の羅列は妄想

『リーダーへ贈る108通の手紙』【番外編】
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☆この物語は「ビジネスリーダーへの応援歌」をコンセプトとした創作です。

            『Starting Over』
              〜リーダーの涙☆〜
 
                               07.2.13
                           【第22話-門出(1)】 
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【主人公は43歳。中小企業の営業課長!】

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            《それから半年の時が流れ・・・》

 

  拝啓

  おはようございます。
  あなたの孫は、まだ夢の中です。
  今日はあなたの一周忌の会。
  嶋さんと久しぶりに会います。

  私のしたことは、果たして正しいことだったのか・・・、
  今でも考え込むことがあります。

  人員削減は撤回されました。
  ですが、嶋さんという貴重な人材を我が社は失いました。
  冷静になれば引責辞任の可能性まで視野に入れて
  動かなければいけなかった。
  それができなかった私は工場長に言われた通り大馬鹿者です。

   真相はわかりません。

  ただ私の直感が正しければ、
  今回の解任劇に至るまでのシナオリを書いた人間が存在するはずです。

  嶋社長は自ら捨て石の役を引き受け演じていた。
  そして恐らく役員は皆、このことを知っていたのでしょう。

  窪塚さんは急に覇気がなくなってしまったのではなく、
  嶋さんと私を直接対決させるために「決して助言はしない」
  という筋書きだったのではないでしょうか。

   脚本家が誰なのか。

   憶測の域を出ない事実の羅列は妄想です。

  あの時会議室にいた人たちは、
  その真実を墓場まで持っていくつもりなのでしょう。

  私が嶋さんの立場だったら、果たして同じことができただろうか。
  なんという大きな人だったのか。
  畏敬の念でいっぱいです。

  〜〜〜

  それから、平泉とはなんとかうまくやっています。
  基本的な性格は変わっていませんが、
  自分の仕事に責任を持とうと努力しています。

  先週、中山社長の接待に初めて連れて行きました。
  秘書との連絡から、時間設定、お店の選択、
  手土産をどうするかまで任せました。

  私の隣に座ってろくに口を開きませんでしたが、
  中山社長のくだらない駄洒落に不器用な笑顔を作って
  壊れかけたロボットみたいに頷いていました。
  新人の頃の私のようです。
  鈴木部長に同行した初接待の日を思い出しました。 

 

  〜〜〜

 
  さて・・・、嶋さんが去り、窪塚さんが社長です。

  独自色を出そうとしたのか、社史を作るプロジェクトが持ち上がり、
  私がそのリーダーに任命されました。

  二十代、三十代の社員を中心とした全社横断型のプロジェクトです。
  若手が役員にインタビューをしたり、
  すでに退職している人を追いかけ話を聞いたりしています。

  昭和30年代、若きあなたが駆け抜けた時代、
  我が社はどうだったのか、あなたはどんな人だったのか、
  それが知りたくて私も率先してインタビューしています。

  私はこれまで、やたらと過去を振り返る人間を
  情けない奴だと思ってきました。
  社史なんて作った時だけ読まれ、
  後は埃をかぶって社長室の本棚で眠るだけじゃないかと、
  小馬鹿にしていました。

  でも、それは違うようです。

 

 

                             つづく・・・

 

                 [次回配信 2/15(木)18:00頃]

※【番外編】は毎週2回(火曜日・木曜日)配信です!
※この物語はフィクションです。実在する人物、団体とは関係ありません。
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《あとがき》

  ◆本日も、お仕事、お疲れさまです!

   東京は本当に暖かいです。
   建国記念日の振替休日。
   息子が小さなソーラーカーを作ったので、それを走らせようと
   外に出ましたら、
   ソメイヨシノより早く咲く、近所の彼岸桜が
   なんと、もう咲き始めていました。
   1年の中で一番冷え込みの厳しい2月のはずですし、
   彼岸桜が咲くのは、その名の通り、3月のお彼岸の頃。

   桜にそれを言っても仕方ないのですが、
   「いくらなんでも気が早いのでは!」と、何か心配になりました。

  ◆さてさて、今日の「壁の言葉」は・・・!

  
 《今日の「壁の言葉」》

    過去の遠い世界とかかわるとき、精神は、
    自分の努力に対する報酬として、精神の活動のなかから
    現在にも通用するなにものかをひきだしてきます。 

                  (トイツの哲学者 ヘーゲル)
  

   ◇フリードリヒ・ヘーゲル(1770〜1831)は、ゲーテと同時代を
    生きたドイツの哲学者。
  
   ◇今日の言葉は、『歴史哲学講義(上)』(岩波書店)からです。

   ◇この著は、ヘーゲル亡き後、その弟子たちが編纂し出版したもの。

   ◇今日の言葉通り、弟子たちは、師である哲学の巨人ヘーゲルという
    偉大なる過去とかかわり、現在に通用した何かをひきだしたのでしょう。

   ◇この物語の主人公も、過去と対峙し、自身の歴史の中から
    今に通用する何かをつかんだのかもしれません。

 

※参考文献
『歴史哲学講義(上)』(著 ヘーゲル 訳 長谷川宏 岩波書店)

    


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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