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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【番外編】「第13話-錯覚(3)」嫌いな部下と自分が似ている。

『リーダーへ贈る108通の手紙』【番外編】
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☆この物語は「ビジネスリーダーへの応援歌」をコンセプトとした創作です。

            『Starting Over』
              〜リーダーの涙☆〜
 
                               07.1.11
                           【第13話-錯覚(3)】 
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【主人公は43歳。中小企業の営業課長!】

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  さらに、部長が続けます。  

  「お前『孫悟空』の話は知ってるよな。
   三蔵法師は実在の人物で本当はたった独りでインドまで行ったことも。
   それが、孫悟空、猪八戒、沙悟浄をひき連れた話になった。
   三蔵法師は独りだったのにだ。
   やんちゃで生意気な孫悟空、欲の塊みたいな猪八戒、
   ちょっと気弱だが慎重で冷静な沙悟浄。
   この三人が一緒だった。こいつらは妖怪だよ。
   妖怪ってのは人間の敵だろ。
   そいつらが玄奘三蔵を守り無事、天竺(てんじく)にたどり着く。
   それでな、最後しつこいけどもう一度言うぞ。
   三蔵法師は本当は独りだったんだ」

  これは、部長が課長になる時、
  当時の社長から酒の席で聞かされた話だそうです。

  社長が、いったい何を言わんとしたのか。
  それがわかってから部下の見方が変わったと言うのです。

  果たしてどんな意味がこめられているのか・・・。

  〜〜〜

  こうして書いてきてちょっと気づいたことがあります。
 
  新人時代の私のことですが、部下の平泉に似ているのです。

  どう考えても私と平泉が似ているとは思えません。
  もしそうだとしたらちょっとショックです。
  いや、かなりショックです。

  三蔵法師と三人の妖怪は似ても似つかない。
  でもそれは一人だった。

   すると、私と平泉がひとり、つまり同じだということですか。

   私の中に平泉的な性格が息づいているということでしょうか。

   まさか・・・。

   それは正直言って勘弁してほしい。
 
  でも「三蔵法師は独りだった」ってことを考えると、
  孫悟空、猪八戒・沙悟浄、それらの矛盾するような気質が
  実は三蔵法師にもあったということですよね。

  それが影みたいに妖怪になって表にあらわれ、
  つかず離れず旅をともにした。

 
   つまり、孫悟空たちは三蔵法師の分身だということでしょうか。

  〜〜〜

  自動車会社に勤めていた頃、
  私は三流私大卒というハンデを背負い、
  他人には絶対に負けないつもりで働いてきました。

  夕立のように降ってくる仕事を次から次へとこなし、
  サービス残業なんて当たり前だと思っていました。

  こちらに転職してからだって、
  あなたに文句を言われたくなかったので、
  仕事で手を抜こうなんて考えたことありません。

  でも、平泉を見ているとまるで正反対です。
 
  「無駄をはぶく」だの「効率的に」だの、すぐ口にするのですが、
  見ていると「いかに楽して仕事をするか」を考えているだけです。

  近道ばかり探しているのです。

  この間も新規の大口顧客をなんとか見つけよう
  と話しあったのですが、
  できない理由をならべたて行動することから逃げるのです。

  仕事はそんな甘いものではありませんよ。

  未来の答えは行動の中にのみあるのです。

  〜〜〜
 
   本当に私と平泉は似ているのでしょうか。
   なんだか頭が痛くなってきました。

  でもこれでは前に進みませんので、
  嫌ですが仕方ないですが、仮にそうします。
 
  ひとつ前向きな材料もあるので・・・。

  三蔵法師が様々な苦難をくぐり抜け
  天竺にたどり着くことができたのは孫悟空たちのおかげです。

  そう考えると、玄奘三蔵は内なる妖怪を認め、
  味方にしていたということになります。

  心の奥底に住む妖怪を忌み嫌い遠ざけるのではなく、
  切り捨てるのでもなく、むしろ光をあてよく観察し、
  とても自分とは思えないような矛盾する存在とうまくつきあっていた。

   そんなことでしょうか。

  確かに、内なる悪を認めることができてこそ「聖人」
  と呼べるのかもしれません。

 

                           つづく・・・

 

                 [次回配信 1/16(火)18:00頃]

※番外編は毎週2回(火曜日・木曜日)配信です!
※この物語はフィクションです。実在する人物、団体とは関係ありません。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

《あとがき》

  ◆松山です! 今日もお仕事、お疲れ様です!

   東京は年が明けて、良い天気が続いています。
   冬の奇麗な空気を透かし見上げる青い空は、
   人を爽やかな気分にさせてくれます。
   空を見上げるという行為が
   太古を偲ぶ原始的な行動に感じるのは私だけでしょうか?
   かつて原野をさまよい狩りをしていた人類は、
   なんといっても天候を一番気にしていました。
   
   朝目が覚め、洞窟から出てきて、まず空を見上げた。

   それは「空想」ですが、空想とは「空への想い」と書きます!
    
  ◆さてさて、今日の「壁の言葉」は・・・!

  
 《今日の「壁の言葉」》

人はしばしば、弱いことからちゃんした人になるし、
臆病なことから大胆な人になる。 
              
(仏文学者 ラ・ロシュフコオ)
 

  ◆ラ・ロシュフコオ(1613-1680)は、フランスの貴族であり、
   モラリスト文学者です。
     
  ◆『箴言と考察』という著には、人間を見極めようとした
    モラリストならではの言葉が並びます。

  ◆箴言(しんげん)を辞書で引くと・・・ 

   「戒めの言葉。教訓の意味をもつ短い言葉。」(大辞泉)

   それから、旧約聖書の中の一つに「箴言」
   という名の書があります。
   すると、こちらが元祖のようです。

  ◆今回の「壁の言葉」はラ・ロシュフコオにしては
   率直に、人の素晴らしさを表現したものです。

  ◆弱き存在だからこそ努力を重ねる。
   臆病だと自覚するからこそ計画を練り大胆になれる。

  ◆私も、そうありたいと思います!

 
※参考文献
『箴言と考察』(著 ラ・ロシュフコオ 岩波書店)

    


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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