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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【番外編】「第12話-錯覚(2)」三蔵法師は本当は独りだった。

『リーダーへ贈る108通の手紙』【番外編】
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☆この物語は「ビジネスリーダーへの応援歌」をコンセプトとした創作です。

            『Starting Over』
              〜リーダーの涙☆〜
 
                               07.1.9
                           【第12話-錯覚(2)】 
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【主人公は43歳。中小企業の営業課長!】

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  失敗など誰にだってあります。
  納品ミスなんて営業マンにつきものです。
  異動になったばかりですからそれはいいのです。

  ただ、稟議書の件だけは、どうしても納得がいきませんでした。
  だから注意しました。
  
  すると・・・、
 
  「だったら課長はいつでも席にいて下さい。
   今日は用事があったのでもう帰らせて下さい。
   どうせ残業代つかないんですし」

  と、逆切れです・・・。
 
  〜〜〜
  
  どうして自分の仕事に責任を持てないのでしょうか。

  なぜ働くことで自分を高めようとしないのでしょうか。

  まったく理解できません。
  あきれて怒る気にもなれません。
  鉛のような脱力感が残るだけです。

 
  〜〜〜

  結局、独りで社に戻り、
  伝票の整理と工場へ提出する資料を作るはめになりました。
  気づいたら終電の時間です。

  あわてて飛び乗って家に着くと、灯りはすでに消えていました。
  今日こそ起きている子どもの顔を見ようと思っていたのですが、
  また寝顔での対面です。
 
  帰りの電車の中で、ネクタイの緩んだ酒臭いサラリーマンが
  会社の悪口をわめいていました。
  その横にいたのは部下なのか、ひきつった笑顔で必死に頷き、
  上司は何度も「お前もそう思うだろ」と自説を強要していました。
 
  二人を見ていたら、
  「俺の人生このまま終わるのか」
  と、急に虚しさがこみあげてきました。

  〜〜〜
 
 その時ふと、鈴木部長からもらっていた宿題を思い出しました。
 あなたと部長が会っていたという話の印象が強すぎて、
 陰に隠れてしまっていたのですが、実はこんな話をされていたのです。

  「取締役になった今まで、
   どれだけ部下を持ったか計算などしたことないがな、
   扱いにくかった部下のベスト3をあげろと言われたら、
   おまえは間違いなくその中に入る。
   入社したての頃は、どこか世を拗ねているようなところがあって、
   口数も少ないし、何を考えているかよくわからん奴だった。
   それが仕事に慣れてきたら上司の俺に相談もせず、
   取引先でなんでもかんでも決めてきてしまう。
   ほんと嫌な部下だった。
   あの頃俺はまだ課長だったが『俺の立場ないじゃないか』って、
   心の中はおだやかじゃなかったぞ」

  私が入社した頃から
  「仕事もできるし、人間もできている」
  と社内で評判の鈴木部長でした。

  その人が、私のことをそんな風に見ていたとは
  まったく予想外のことでした。

  〜〜〜
 
  確かにあの頃は、自分独りの力で仕事をしているつもりでした。
  部長が陰でしっかりと新人の私をフォローしてくれていたのにです。

  先輩から聞かされていました。

  取引先に納品確認の電話をいれたり、
  得意先に出す資料に誤字脱字がないか添削してくれたりと、
  細かい配慮をしてくれていたことをです。

  それなのに、「俺のことを信頼してない」と、
  ひん曲がった根性で部長の心配りを素直に受けとっていませんでした。

  さらに、部長が続けます。  

  「お前『孫悟空』の話は知ってるよな。
   三蔵法師は実在の人物で本当はたった独りでインドまで行ったことも。
   それが、孫悟空、猪八戒、沙悟浄をひき連れた話になった。
   三蔵法師は独りだったのにだ。
   やんちゃで生意気な孫悟空、欲の塊みたいな猪八戒、
   ちょっと気弱だが慎重で冷静な沙悟浄。
   この三人が一緒だった。こいつらは妖怪だよ。
   妖怪ってのは人間の敵だろ。
   そいつらが玄奘三蔵を守り無事、天竺にたどり着く。
   それでな、最後しつこいけどもう一度言うぞ。
   三蔵法師は本当は独りだったんだ」

  これは、部長が課長になる時、
  当時の社長から酒の席で聞かされた話だそうです。

  社長が、いったい何を言わんとしたのか。

  それがわかってから部下の見方が変わったと言うのです。

 

  果たしてどんな意味がこめられているのか・・・。

 

                           つづく・・・

 

                 [次回配信 1/9(火)18:00頃]

※番外編は毎週2回(火曜日・木曜日)配信です!
※この物語はフィクションです。実在する人物、団体とは関係ありません。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

《あとがき》

  ◆松山です! 今日もお仕事、お疲れ様です!

   本日から「仕事初め」という方も多いのではと思います。
   先週の金曜日は、近所の自由が丘の神社に
   たくさんのスーツを着た方がおしよせていました。

   職場の皆さんで、「商売繁盛」の祈りを捧げていた模様です。

   誰もが明るい表情をしていました。   
   
  あなた様の会社の「商売繁盛」を心よりお祈りしています!
 
  ◆さてさて、今日の「壁の言葉」は・・・!

  
 《今日の「壁の言葉」》

  自分のつらが曲がっているに、鏡を責めて何になろう。
  (ゴーゴリ)
 

  ◆ロシアの小説家ゴーゴリ(1809-1859)の言葉で、
   1863年に発表された『検察官』という作品の中にあるものです。
     
  ◆ここで言う、「つら」は多くの場合、「心のつら」のこと。
   つまり「心の構え」や「心持ち」のこと。

  ◆自分で気付くこのできない曲がった「心のつら」は、
   それを教えてくれる出来事が起きるか、
   自分に似た曲がったつらを持つ、人物が必ず目の前に現れるもの。

  ◆その「出来事」や「人物」が「鏡」ですが、
   その「鏡」を直視するに、苦悩を伴うことが多いようです。

  ◆この主人公は、鏡にうつる自分に気付くのでしょうか・・・?

※参考文献
『世界名言集』(編 岩波文庫編集部 岩波書店)

    


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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