ビジネスリーダーへ元気・勇気・やる気を贈るメールマガジン

『リーダーへ贈る108通の手紙』

HOME > メルマガ > 2006バックナンバー > 【54通目】

【54通目】「物語るから」村上春樹と河合隼雄の言葉に学ぶ

**********************************************************************
《物語るから》
                  

          『リーダーへ贈る108通の手紙2』
           http://www.earthship-c.com

                              06.11.21
                              54通目 
**********************************************************************

  リーダー様へ

  拝啓 午後の光 見つけたトンボ 大きい秋
      
  いかがお過ごしでしょうか?

  2006年の霜月も下旬となりました!
  
  前通では「暖かい日が続き」などと書きましたら
  東京は、ちょうどその日を境にぐんぐん気温が下がり
  寝坊した冬将軍が足早にやって来たようです。

  ところが先日、明治神宮の原っぱでトンボを見つけました。
  驚きました!まだいるのですね!

  しかし・・・すっかり寒くなりました!

  どうぞ風邪など召されませんよう、そして、
  あなた様にとって、素晴らしい晩秋となることを祈りつつ、
  本日も何かしらメッセージをお届けしたいと思っております。

  さて、今日は、【本のプレゼント】と
  11/28から配信予定の、こちらの新しい企画のご案内もございますので、
     ↓↓↓
  http://www.earthship-c.com/StartingOver.html
  
  お忙しいと思いますが、数分、おつきあい頂けたら幸いです!

  どうぞ宜しくお願い致します。
 
  〜〜〜
  
  東京の街は日を重ねるごと、クリスマスの色が濃くなっています。
  花屋さんをのぞくと、ポインセチアの陳列が一気に増えました。
  新聞を読みますと、クリスマス関係の記事を目にすることが多くなり
  年末へ近づいていることを、ひしひしと感じます。

  数週間前のことで、その新聞記事切り抜くことを忘れてしまい、
  記憶が曖昧なのですが・・・
  クリント・イースト・ウッドとか、アル・パチーノとか、
  ロバート・デニーロとか・・・
  それ位のクラス感ある、ある著名人が、
  「この季節になると、必ず読み返す本がある」と書いていました。
 
  「へ〜こんな凄い人がこの本を読んでいるんだ!」
 
  と、感心し、興味をそそられ、早速、本屋さんで購入しました。

  --------------------------------------------------
  英国の作家チャールズ・ディケンズ(1812-1870)の
  『クリスマス・キャロル』(1843年の作品)
  --------------------------------------------------

  読み出してみて、やはりそうだったのですが、
  中学時代か高校時代に読んだことのあるものでした。
  
  お金に目の眩んだ冷酷な老人が、幽霊に連れられ、
  自分の過去や未来を見せられる。
  そして、自分のこれまでの行いを悔い改める。  
  ストリーはそんな至って単純ものです。
  当時の英国のクリスマス風景が克明に描かれています。

  

人によっては彼が別人のようになったのを見て笑ったが、
彼はそういう人たちを笑うがままにしておき、少しも気にかけなかった。
彼はこの世では何事でも善い事なら必ず最初にはだれかしらに
笑われるものだということをちゃんと知っていたし、
またそういう人々は盲目だということを知っていたので、
おかしそうに眼元にしわをよせて笑えば盲目という病気が
いくぶんなりと目立たなくなるだけで結構だと考えていたからである。
彼自身の心は晴れやかに笑っていた。それで彼にはじゅうぶんだった。

『クリスマス・カロル』(著 チャールズ・ディケンズ 新潮社)より
   
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4102030085/earthshccom0c-22/

  この下りは、最後の最後に出てくるものです。
  この文を読み、いろいろな人が、いろいろなことを感じ、
  約160年もの間、様々なことを考えてきたのだと思います。
  
   「あなた様はいかがでしょうか?」

  私は、再度、この文を、ここにこうして記しながら、
  なるほど、素晴らしいことを言っているな〜と思いつつ・・・
  しかしながら、この物語を最初からコツコツと読み、読み、読み、読み続け
  そして最後巡り会った瞬間ほどの深い感動が、
  それは残念なのですが、ありません。

  ですが、もしかすると、この下りを読み
  涙がこぼれそうになっている人もいるかもしれません。
  それは、その人が背負ってきた、その人にしかない何かが
  そうさせているのではと思います。

  〜〜〜

  それで・・・ここ数年ずっとひっかかっていた
  頭では何か結論を出したつもりになっていたことが、
  なんとなくですが、わかりました。
  いや、すいません・・・
  現時点で以前より「深く腑に落ちた」という言い方が正解です。
    
         
   

 『最近、事実を究明するだけでは見えてこないことがたくさんあるな、
  と気付いたんです。そのきっかけには、河合先生が強調しておられる、
  人間というのは物語らないとわからないところがある、
  という指摘もあります。』

『20世紀は人間を幸福にしたか』(著 柳田邦男 講談社)より
  
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062734052/earthshccom0c-22/

 

   ★「物語らないとわからない」

  〜〜〜

   
  数年前に出会ったこの言葉ですが、
  その時、妙に印象に残り、そして、のどの奥にひっかかった小骨のように
  気になり、どういったことを言っているのだろうと、ずっと考えてきました。

  それが一つの起点になり、
  拙著ですが『名もなき人の生きるかたち』(文芸社)も生まれました。
   
  今回、「クリマス・カロル」を読みながら
  風景描写や人物造詣の細かさが「凄いな〜」と思いつつ
  その細かさがストーリーを停滞させているように感じる箇所があり
  途中、読むのが億劫になったのは、正直なところです。

  ですが、ちょっと退屈だなと思う所もあり、その積み重ねがあって、
  そして初めて、前述の最後の下りが「輝くのだな〜」と
  ほとほと感じ入りました。

   「その時、あることを思い出しました!」

  〜〜〜

  数年前に受講したセミナーでのことです!

  壇上に立つ先生が話も終わりに近づき、何かを言いました。
  参加者を励ますような、そんな言葉だったと思います。
  私は失礼ながら、何を言ったのか全く覚えていません。
   
  ところが、その時隣に座っていた女性が、突然、泣き出したのです。
  「泣く」というレベルではなく「号泣」でした。
  止まりません。
  どれほどの時間、泣いていたのでしょうか・・・?
  セミナーが終了した後も泣き続けていました。

  隣に座っていたという縁で、落ち着いたところで
  少し話したのですが、
  ご本人も「よくわからない」というお答でした。

  ただ、その時、その感情を引き出したのは、
  先生のほんの小さな一言だったと言います。

  〜〜〜

  きっと、人生で色々なことがあったのだと思います。
  辛いこと、悲しいこと、苦しいこと・・・

  それは、その女性にしか紡ぐことのできない人生の物語・・
  その人ならではの人生の文脈、物語が存在してのみ
  雫のようにぽとりと落ちてきた小さな言葉に涙することになった。
  
   「どうして泣いてしまったのか?」

  その答えは、涙した本人もわからず。誰もわからず・・・

  「物語る」ことによってのみ、わかるもの。

  そうなのではないかと、

  名作『クリスマス・キャロル』を読み、思いました。
 

  〜〜〜
  
  つい先頃発売になった『日経ビジネス』(06.11.6号)の表紙には

    ●「管理職が壊れる」

  という文字が踊っていました。
  なんとも胸の痛む、表題です。
  特集を読みますと、私も様々な方とお話をさせて頂き、
  そこに書かれていることが、決して誇張ではないことを感じています。
  
  このメルマガを約3年間発行し、
  多くの方からメッセージ頂き、それらを読み続け、その上で・・・
  今回、『日経ビジネス』に書かれたことが決して大袈裟ではないと
  思っております。

  私のこのメルマガを発行している想いは

    ★「リーダーへ『元気・勇気・やる気』を贈る」
    ★「リーダーへの応援歌」

  でした。

  今年の私の目標は・・・、
  この初志を忘れず「名もなき人の生きるかたち」の次の段階として、
  違った表現方法で、自分の想い世に伝えることでした。

  そして、拙いものですが・・・一つの形にしました。
  これもある方からきっかけを頂けたからで、
  その方との出会いがなければ、書けなかったものです。

  それが、新企画のこちら↓というわけですが、
  http://www.earthship-c.com/StartingOver.html
   
  その企画の背骨となるものが、

     ★「物語らないとわからない」

  ということなのです。

 
  〜〜〜

  新聞では「いざなぎ景気」を越える経済成長という文字を
  度々、目にするようになりました。
  それを支えてきたのは、間違いなく、
  ビジネスの現場に身を置くあなた様のお力であり、
  それを支えた続けてきたご家族のご尽力です。

  しかし、聞かれる声には成果主義の厳しさ、
  それに付随する長時間労働など、
  マネジャークラスへの負担は日々増大し、
  心労は降り積もっているようにも・・・
   
  人によっては、

    「人間性なき数字のみの回復」
 
  という表現に深く頷く方もいるのではないかと拝察いたします。
  
  しかし、こうもっともらしく書いてしまうと、
  どうしても何か「わかった」つもりになってしまう。 

  本当は、私は、わからないことだらけなのにです!

    
  〜〜〜

  前述、柳田邦男氏の河合隼雄氏が指摘したと言う

    ★「物語らないとわからない」

  については、
  『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』(岩波書店)の中でも
  触れられています。
  
   この著に、河合隼雄氏のこんな発言があります。

   

 『「複雑さ」「専門性(つまり難解さ)」「ソフィストケート』の程度
  を評価基準とする、という誤りを現代人は犯しているのだと思います。
  しかし、「素朴」というのも、素朴であるほどいい、と言うわけではありません。
  素朴な話を評価する基準は何なのかが問題なのだと思います。
  これを言いかえると、「稚拙だから無意味だ」と言う考えは、
  村上さんの言われるとおり性急すぎます。

 『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』
 (著 河合隼雄 村上春樹 岩波書店)より
  
   http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101001456/earthshccom0c-22/

   ※上記にある「村上さん」は、村上春樹氏のことです。

  〜〜〜

  私は、二人の子どもを持ち、時に、絵本の読み聞かせをします。
  長男は7歳で、3歳頃よりたくさんの昔話を読んできました。

  その経験を通して「一寸法師」「舌切り雀」「桃太郎」という
  大人からみれば稚拙と思われる物語を読みながら、
  ふっと!日頃の自分の行いを反省しなてくてはと
  心を動かされている自分に気づくことが度々ありました。

  そして、そのことに意外さを、いつも感じてきました。

  この時、意外だなと思わせるものは、私の心にひそむ
 
   「たかが、こんな幼稚な子どもの昔話ぐらいで」

  という、「素朴さ」を見下している思考があるからです。

  しかし、昔話特有の「素朴さ」があるからこそ
  「心に残り、人は動かされる」のではとも思え、
  さらには・・・どれほどの時間、どれほどの人に
  これらの昔話は語り継がれてきたのかと考えると

  やはり、「素朴なものを物語る」ことの力を
  感じずにはいられないのです。
  

  〜〜〜

  ですので、部下に対して、何も難しいことを言おうと
  気負うことは何もないのではと思います。

  「一度言ったのに分からない奴は駄目だ!」とおっしゃらずに、
  単純なことを何度でも言い続けることの方が、実は効果的だったり
  するのではないでしょうか!

  ですが、そのことが、実はもの凄く大変だということは
  承知しているのですが・・・
  時には、素朴な物語にふれ、

   ★「物語るからわかること」

  単純な物語の力強さについて、少し考えてみて頂ければ幸いです。

  〜〜〜

   ちょっと長くなり、結論を急ぎましたが、
   本日は、これにて終わりにしたいと思います。
     
   さてさて、2006年も残り41日です。
  
   日に新たな気持ちを維持し、
   リーダーとして、未来にむけたさらなる飛翔をお祈りしています。

   
   どうぞ風邪など召されませんよう
   くれぐれもお体ご自愛ください!

 
    それでは、 失礼します。
              

  
               (^人^)
 

 

                              敬具

   平成十八年十一月二十日

                          松山 淳より

=======================

 ◆自問◆

 1)私は、人の一面だけを見て判断していないだろうか?

 2)私は、すぐにそれは無駄だと決めつけ過ぎていないだろうか?

 3)私は、人生における視野が狭くなっていないだろうか?

※目をとじて30秒だけでも考えて頂けたら幸いです。
 答えを出そうとするのではなく、そのことを意識しようと
 胸にきざむような感じで・・・
 目を開けたら、一番下までスクロールして、言葉を読んで下さい!

==========================

 ◆102℃ WORD◆

 「未来は今、創られている」

===========================

 ◆追伸◆

  《本のプレゼントについて!》

  拙いメルマガですが、いつもお読み頂き本当にありがとうございます。
  あなた様に心より感謝申し上げます!
  クリスマスプレゼントには、ちょっと早いですが、
  今回は引用しました

   ★『クリスマス・カロル』
  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4102030085/earthshccom0c-22/

  を抽選で【5名】の方に差し上げたいと思います。

  いつかは読んでみようと思いつつ、忙しくて読めない名作の代表選手のような
  ものかもしれません。
  1843年の作品ですから、160年もの時に耐えた物語です。
  ページ数は150ページ程度ですので、すぐ読めると思います!
  自分のことに引きつけて考えると、
  「後悔のないよう生きたい」と、思えるそんな物語です!
  
 
  【応募要綱】

   ◆条件:『リーダーへ贈る108通の手紙2』の登録者であること。
   ◆メールアドレス j@earthship-c.com までメールをお送り下さい。
   ◆件名に「本希望」と書いて下さい。
    ※氏名、詳しい住所などはプライベート情報なので
     応募の際は特に必要ありません。
    ※当選発表に差しつかえのないペンネームなどで結構です。
    ※発送先の住所などは当選者の方にのみ後日、確認させて頂きます。 
   ◆締切:2006年11月24日(金)まで
  ◆発表:2006年11月27日(月)配信のメルマガ上にて発表します。
 
 
        「たくさんの御応募お待ちしております !」

  新企画でお届けする物語へのご感想や、会社の現状などについてのご意見も、
  もしお聞きできたら嬉しい限りです!
  それらのお言葉を傾聴し、
  あなた様とご一緒に、物語を紡いでいきたいと思っております。

  
**********************************************************************
■発 行 者:アースシップ・コンサルティング  松山 淳(37才)
      〒152-0034 東京都目黒区緑が丘1−6−4
■U R L: http://www.earthship-c.com/
■叱咤激励: j@earthship-c.com
■発  行:まぐまぐ,melma!,メルマガ天国,カプライト,めろんぱん,E-Magazine
■登録解除:「まぐまぐ」での登録解除は↓こちらからです!
       http://www.mag2.com/m/0000112707.html        
■バックナンバー:http://blog.mag2.com/m/log/0000112707
※本メルマガの著作権は松山に帰属します。ですが、どうぞ自由にご活用下さい!
 「笑顔の輪」が少しでも広がる!これほど嬉しいことはありません。
**********************************************************************

【ことば】
  
『人間よ、もしお前の心が石でなく人間なら、余計とは何であるか、
 どこに余計なるものがあるのかをはっきりわきまえるまでは、
 この悪い文句をさしひかえるがよい』
                            
『クリスマス・カロル』(著 チャールズ・ディケンズ 新潮社)より

    


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

MBTIのリーダーシップ研修

リーダー層のマインドセットをチェンジする。世界50ヵ国以上の企業が導入するMBTI自己分析メソッドを活用したリーダー研修。資料(PDF)をメールいたします!

サーンバントリーダーシップ研修

「強さ」「有能さ」を全面に押し出すのはなく、「支える」ことでフォロワーたちを導くリーダーシップ・スタイルがあります!女性管理職、次世代リーダーに向いたリーダーシップとして好評!

アースシップ・コンサルティング・ロゴ

アースシップ・コンサルティング
〒152-0034 東京都目黒区緑が丘1-6-4 TEL&FAX(03)3725-4277

e-mail:j@earthship-c.com