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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【42通目】「季節外れの花-No.2」山本七平の『「空気」の研究』に学ぶ!

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《季節外れの花-No.2》

          『リーダーへ贈る108通の手紙2』
            http://www.earthship-c.com/

                                06.5.17
                                42通目 
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  リーダー様へ

  拝啓 曇り空 その上あるはず 五月晴れ

  いかがお過ごしでしょうか?

  今年の5月の東京は、どうもすっきりしない天気が多いようです。
  曇り空の日がしばらく続くと、
  なんだか気分まで「曇り空」になりそうです。

  ですが、その「厚い雲」の上には、さんさんと太陽が降りそそぎ
  みごとな五月晴れが、ひろがっています。

  雨がふっても、嵐がきても、
  太陽はかわらず、まばゆい光で地球をてらしている。

   宇宙からみれば、いつでも青い地球。

  地上から空を見上げることに慣れた、私たちは、
  つい、そのことを忘れてしまいます。

  〜〜〜

  会社に起こる「問題」には、
  「曇り」「雨」「嵐」などなど、いろいろなレベルがあると思います。
  きっと、その度、胃が痛くなる思いをされているのではないでしょうか。    
 
  「問題」が発生すると、若手の部下であれば、視野が狭くなり
  課に起き、課で処理できる程度の「問題」でも、
  まるで、「この会社そのものに問題がある」とばかり、
  思考が歪曲してしまいがちです。

  ですが・・・

  それは、ちょうど曇り空をみあげて、
  
  「この地球は曇り空だらけだ!」

  と、叫ぶようなもの。

  太陽は必ずどこかにある。

  「問題」の、その向こう側は、きっと晴れ模様。

  〜〜〜

  これを書いている途中、子どもが小学校から帰ってきました。
  外に出ると、朝からシトシト降っていた雨が、あがっていました。 

  ふ〜、と息を吸い込むと、雨と土と緑がまじる、
  なんとも言えないあの匂い。
  アスファルだらけの東京に、根源的な自然の漂いを感じる香りです。

  これは、雨がふらなければ味わえない。

  〜〜〜

  「問題」が発生し、それをなんとか解決し終えた後の充実感。
  
  部下と力をあわせを「問題解決」を成し遂げたご経験があるならば、
  その時ならではの、
  何とも言えない連帯感をご記憶されていることと思います。

  それは、「問題」が発生したからこそ・・・

  そして、こんな時に、
  吉野弘氏の詩『祝婚歌』の一節が身にしみます。
  
   

 正しいことを言うときは
    
 相手を傷つけやすいものだと

 気付いているほうがいい

 立派でありたいとか

 正しくありたいとかいう
     
 無理な緊張には

 色目を使わず

 ゆったり ゆたかに
 
 光を浴びているほうがいい

 健康で 風にふかれながら

 生きていることのなつかしさに       

 ふと 胸が熱くなる

 そんな日があってもいい

     
『二人が睦まじくいるためには』(著 吉野弘 童話屋)
 

  披露宴のスピーチでは定番中の定番。
  私も何度も聞きました。なんとも味わい深い詩です。

  特に私はこの言葉にハッとします!

 

  
   ★「生きていることのなつかしさ」

 

  チーム一丸となり「問題解決」した後には、
  そんな感慨がわきおこるかもしれません。

   だからこそ、なんといっても堅苦しい表現ですが、
   ビジネスの現場で、大切にしたいこと。
   リーダーならば、時に、自分に問い続けたいこと。
 
   それが・・・   
 
 

  ★「支配的な理論」からの脱却 
    
  ★「規定された現実」の打開
       
  ★「無意識に削除され続ける何か」の再発見

  
 
   と、そんなことで、先週からの話を引き継ぎました。
 
   〜〜〜
 
   しかし、実は、これほど難しいことはないと思います。
   
   例えば「支配的な理論」と言っても、かたちがあるわけではなく
   目に見えず、とらえどころがなく、
   まさに

    「空気」

   のようなものです。

   それは、確実に私たちの周りに存在し、
   確かに、体のなかに始終、取り入れられ、
   何らかの影響を及ぼし、いつのまにか
   会社で生きていくために必要な価値観を形成していくもの。
 
   いや、人生の価値観にさえなってしまう可能性すらある。

   社内に潜む「支配的な理論」や「規定された現実」を

    ■「その場の空気」

  
   という表現に言い換えても、それほど的はずれではありません。

   いったいこの「空気」とは何なのか?

     
 

 以前から私は、この「空気」という言葉が少々気になっていた。
 そして、気になりだすと、この言葉は一つの“絶対の権威”の
 如くに至る所に顔を出して、驚くべき力を振るっているのに気づく。

 「ああいう決定になったことには非難はあるが、当時の会議の空気では・・・」
 「議場のあのときの空気からいって・・・」
 「あのころの社会全般の空気も知らず批判されても・・・」
 「その場の空気も知らず偉そうなことを言うな・・・」
 「その場の空気は私が予想していたものと全く違っていた」

 等々々、至る所で人びとは、何かの最終的決定者は「人ではなく空気である」と言っている。      
 
  

山本七平氏の、ずばり『「空気」の研究』(文藝春秋)からの引用です。

  この後に、戦艦大和の無謀な出撃に関して、
  こういった記述があります。

 

 驚いたことに、「文藝春秋」昭和五十年八月号の『戦艦大和』(吉田満監修構成)でも、全般の空気よりして、当時も今日も(大和の)特攻出撃は当然と思う」(軍令部次長・小沢治三郎中将)という発言が出てくる。
 この文章を読んでみると、大和の出撃を無謀とする人びとにはすべて、それを無謀と断ずるに至る細かいデータ、すなわち明確な根拠がある。
 だが、一方、当然とする方の主張はそういったデータ乃至根拠は全くなく、その正当性の根拠は専ら「空気」なのである。
 従ってここでも、あらゆる議論は最後には「空気」できめられる。最終的決定を下し、「そうせざるを得なくしている」力をもっているのは一に「空気」であって、それ以外にない。

  『「空気」の研究』(著 山本七平 文藝春秋)より 

  
   
   さてさて、この奇怪なる「その場の空気」なるもの。

   上の文を読んで頂ければ、あまり説明はいりません。
    
   御社ならでは、奇怪なものが何か漂っていませんでしょうか?
  
   それは妖怪のようなものかもしれません。  

   姿はなく、目にみえず・・・でも、必ず潜んでいる。

   この「支配的な論理」という妖怪に、私たちは
   戦艦大和の出撃のように、けっこうやられてしまっています。

   「業界の常識、世間の非常識」

   などと、よく揶揄されますが、そんなネガティブな言い方をせずとも、
  
   何かしらないけれど、入社してなんとなく不思議に思っていることが

   あるならば、それが妖怪の正体です。

       
   〜〜〜

   今、北海道「五稜郭」にある桜が満開だそうです。
   昨日、テレビのニュースでみました。
   東京人の私などは、「まだ桜が咲いているんだ」と
   驚いてみたり、嬉しくなってみたりして、
   自分の中にある「桜は4月に咲くもの」という固定された基準を
   もとに心が動いていることに気づきます。

   私の心が動くのは、無意識に北海道の桜は5月に咲くという事実
   を削除しているからです。
 
   そして、お決まりのように、アナウンサーが

   「遅い春がやってきています!」

   と、紋切り型の言葉を口にします。

   しかし・・・

   「遅い春」とは、何を基準にして「遅い」と言っているのか?

  〜〜〜

   「遅い春」という表現がどうのこうのではなく、
 
   このように「無意識に削除される何か」を必ず私たちには持ち、
   そのことに注意をむけることによって、

   停滞した、あるいは、そうなりがちな組織に何らかの「ゆらぎ」を
   与えることができるでのはないかと思うのです。

それは、不完全であることを認めることに通じます。

   季節外れの花を正解にすることもまた、
   そんな「ゆらぎ」の一つです。

 前述、吉野弘氏の詩『祝婚歌』は、こんな風に始まります。

 

  二人が睦まじくいるためには

 愚かでいるほうがいい

 立派すぎないほうがいい
  
 立派すぎることは

 長持ちしないことだと気付いているほうがいい

 完璧をめざさないほうがいい

 完璧なんて不自然なことだと

 うそぶいているほうがいい

    
『二人が睦まじくいるためには』(著 吉野弘 童話屋)
 

    上司と部下の関係も、「完璧」などというものはないと思います。
    もし、人間関係に「完璧」を求めているとしたら、
    それこそ、「支配的な論理」であるかもしれません。     

  〜〜〜

   と、いったところで、ちょっと唐突ですが、またまた長くなるので

   ここでとめます。
 
   次号で、少し整理したいと思います。

   本日も何かしらご参考になることがあれば、幸いです。

   くれぐれもお体ご自愛ください!
   
   残りの5月、あなた様がリーダーとして

   益々ご活躍されますことをお祈りしています。

              
  
               (^人^)
 

 

                               敬具

   平成十八年五月十六日

                           松山 淳より

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 ◆自問◆

 1)私は、何かに固執し過ぎてないだろうか?

 2)私は、どうしてそんなに、そのことにこだわっているだろうか?

 3)私は、正しいことを絶対だと思っていないだろうか?

※目をとじて30秒だけでも考えて頂けたら幸いです。
 答えを出そうとするのではなく、そのことを意識しようと
 胸にきざむような感じで・・・
 目を開けたら、一番下までスクロールして、言葉を読んで下さい!

=========================

 ◆102℃ WORD◆

「かわる勇気」

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 ◆追伸◆

         《「本のプレゼント」当選者発表!》

         このたびは、たくさんのご応募、

       「本当にどうもありがとうございました」

  心がホカホカする言葉も、たくさん頂き、
  心より御礼申し上げます。

  さて、当選者は以下の3名の方に決定しました。
  当選外となってしまった方、誠に、申し訳ありません。
  近々、また「本のプレゼント」は実施しますので、
  その際は、どうぞよろしくお願い申し上げます。
  
             【当選者】

           ★すみれ さん
          ★宮野紳一朗 さん
          ★菓緒梨 さん

         「当選、おめでとうございます!」
 
 
             
  〜最後まで読んで下さいまして、本当にありがとうございました!〜

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【ことば】
『人は確かに無色透明でその存在を意識的には確認できにくい
 空気に拘束されている。従って、何かわけのわからぬ
 絶対的拘束は「精神的な空気」であろう。』
                            
(山本七平)
『「空気」の研究』(文藝春秋)より

    


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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