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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【9通目】「アフォーダンス理論 」環境(モノ)は常に情報(価値)を発信し続ける!

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『リーダーへ贈る108通の手紙2』
 http://www.earthship-c.com

               04.06.08
               09通目
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  リーダー様へ
 
 拝啓 雨音に耳澄まし 人は水なり 梅雨の朝  
 
  いかがお過ごしでしょうか?  

  東京は梅雨に突入しました。
  紫陽花があちらこちらで綺麗に咲いています。
  降りしきる雨は、何とも不快かもしれませんが、それあっての生命と
  改めて思う時でもあります。
  「水」がなければ、人の営みはすべて無となります。
  雨音聞きながら感謝、感謝です。

  さて、そんな水の話から始めていきたいと思います。
  近所にクインーズ伊勢丹というスーパーがあります。 
  最近、自由が丘にもできました。
  2階には全国のカリスマパティシエのつくるケーキ屋さんを集積させた
  『スイーツフォレスト』があります。土日となるとすごい人です。

  さて、それは余談でして、そのスーパーには水道水を特殊な機械で浄化
  した水をもらえるというサービスがあります。
  会員になることと、その機械専用のボトルを購入しますと、1日に1回
  3リットル近い水がもらえます。水道水にいろいろと問題を抱える、
  東京ならではのサービスですが、それが気にいりまして、そこをよく
  利用するようになりました。

  さてボトルを買い、水を入れ、家に帰ってきた日のこと。
  早速、飲もうとそのボトルでコップに水を注ごうとします。
  3リットルですから相当な重さです。形状は立方体です。
  灯油缶を小さくしたような感じです。
  わしづかみにしようとしましたが、大きな手の私でも持てません、
  「あれっ?持てないじゃないか!」と不満がこみ上げてきましたが、
  それは一瞬のこと。すぐにそれは消えさりました。
  ボトルの形状をよくみますと、一側面にへこみがあり、そこに指をさし
  こむとうまく持つことができるようになっています。
  見れば瞬間的にそのことがわかるものでした。

  形状、デザインが私に情報を与えてくれました。

  〜〜〜  

  我が子が2才の頃。とあるレストランのトイレにて。
  用を済ませ、洗面台で手を洗おうとします。すると、蛇口のデザインが
  非常に洗練されていまして、センスを感じるものでした。それはいいの
  ですが、一瞬、どうやって水を出すのか迷うようなものでした。
  一瞬ですので、2秒もみればわかるのですが、
  驚いたのは、大人がそう感じるものを、2才の息子はなんなく操作し、
  水を出したのです。私が難しそうだからと、教えようとするのをさえぎ
  るかのごとく、難なくです。
  そこに躊躇という文字は見当たりませんでした。

  少し変わったその形状でした、2才の子供に「こうすれば水が出ると」
  情報発信し、そして、わからしめたのです。

  私は、そのデザインを生み出した人に、心の中で拍手を贈りました。

  〜〜〜

   ★アフォーダンス理論

  今からちょうど、100年前の1904年。
  ジェームス・ギブソン氏(James.J.Gibson)はアメリカで生まれました。
  現在、人工知能(AI:Artificial Intelligence )の分野でも応用される
  その理論は、知覚心理学者のギブソン氏が考えだしたものです。
  1960年代にその完成をみたとされていますが、1980年代になり
  人工知能の設計原理を研究している知覚科学者の間で注目されるように
  なります。

  さて、どんな理論かと説明するにはスペースがなく、また専門的なこと
  を深くほりさげても意味がないような気がしております。
  また、専門用語で目くらましをするのは本メルマガのもっとも嫌うとこ
  ろですので、やや乱暴ですが、その理論の一つの例とし、冒頭お話した
  ようなことを思いうかべて頂ければと思います。

  「アフォード(afford)」を辞書で調べますと、
   「〜する余裕がある」という意味がまずは出てきますが、その他に   

   ●「〜を産出する」「提供する」「与える」

  という意味もあります。ここでは後述の方での意味です。
  そして、アフォーダンス(affordance)とは、ギブソン氏がつくりあげ
  た造語です。

  では、何が何に何を提供、与えているのかと言いますと、これは簡単な
  ことでして

   ★環境(モノ)が動物(人間)に価値を与えている

  ということです。
  ギブソン氏の言葉でアフォーダンスを一言でいえば
  
   ★「動物にとっての環境の性質」

  となります。環境とはそこにある「モノ」を含めてのことです。
  すると、2才の子供が難なく水を出した蛇口の形状を思いおこして頂き
  ますと、その意味するところがお分かりになってくるかと思います。
  そして、もう一例、

  私たちがよく利用するコンビニがあります。
  その店舗設計は単純ですが、もちろん専門の方がいて考えられています
  ので、なんとなくそうなっているわけではありません。
  店内に入ると、多少の差はありますがほとんどの人が同じようなコース
  を歩き、最後レジにたどりつきます。
  それは、コンビニに慣れている日本人だからそうなるのだ思いがちです。
  が、例えば、アフリカの奥地から現代文明にふれたことのない人を連れ
  て来て、その中を歩いて頂くとほぼ同じコースをたどるのだと言います。
  つまり店内という環境が、言葉でくどくど説明せずとも、人間にそうわ
  からしめているわけです。  

  それは、言ってしまえば 
 
   ★環境(モノ)は常に情報(価値)を発信し続けている

  という極めて基本的なことです。そして、その大切さをアフォーダンス
  理論は私たちに教えてくれています。
  と同時に、なんとも人は、本能的にか

   ★高度の微妙さ

  を判別し、意志決定がそれに左右されているということを痛感します。
  アフリカから来た方が、自然とそう歩いてしまうわけですから。
  2歳の子供が説明がいるような蛇口から水を出してしまうのですから。
  
  
  
   坂本「でも、なぜあの曲だけ突出して売れたのかというのはまだ
      よくわからないのですが、モノを買う人はたぶん、つくり
      手よりもっと細かい、微妙なところを察知して買っている
      ような気がします。」 

   坂本「性能だってほとんど同じでしょう。違いは、本当に微妙な
      ところじゃないかな。買う人はそこを察知しているような
      気がするんですよね。」

   坂本「そう。結局、目の前にある商品カタログはほとんどどれも
      同じようなもので、二0種類あったとしても、ほんの微妙
      なところで何かを感じて一つの商品を選んで買う。たとえ
      は変だけど、その微妙な違いというのは昆虫の世界のよう
      なものじゃないかと思います。」
  
 

  上記の「坂本」とは「坂本龍一」さんです。「あの曲だけ」の「あの曲」  
  とは、1999年、癒しブームのはじまりの時期に大ヒットした
  『ウラBTB』のことです。
  インスト(歌詞がない)曲がチャートの1位をしめるという大快挙をは
  たしました。製薬会社のCMソングにも使われていました。

  上記はソニーの出井氏との対談
  『混迷の時代に ネットワーク社会の遠心力 求心力』(WAC)という
  本の中にあったセリフです。
  
  「微妙」ということを、ことさらに強調しています。
  こういった感覚はアーティストならではの鋭いものと感じるのですが、
  「アフォーダンス理論」に通じるものがあるのでここに取り上げました。 
 
  では、その理論は「微妙さ」の何たるかを言っているのかと言うと、
  それは少し違うのですが、耳を傾けるべきは

  

    微妙さは環境(モノ)にあり、それは価値であるということ。
    環境(モノ)が微妙さ(価値)を発信し続けていること。
    そして、それを知覚しうる鋭さを人間は持ち、それ故に
    売れる売れないが左右されるという坂本氏の指摘です。

  以前、売上不振に陥った店長にお話しを伺いましたが、立ち上げ段階で
  店舗の内装に力を入れなかったことを非常に後悔されていました。
  行ってみると確かにセンスは悪くないのですが、どこか安っぽい感じが
  抜け切れない内装デザインでした。
  「経費をかければいいものができるわけではない」ことは、もう誰もが
  承知していることですが、ある方向性に徹底しきれないということは
  経費をかけるということとは、また違ったレベルで存在します。  
  
  シンプルなデザインで(方向性)行こうと決めたポスターに、
  あれもこれもと後から情報を盛り込んで(不徹底)、結局
  「何が言いたいのか」
  「何がお客様へのメッセージとなっているのか」
  それが、わからないものになってしまう。
  結果、メッセージ効率の悪いポスターとなり、費用対効果の低い制作物
  となる。よくあることがですが、ついついそんな基本的なことを守れな
  いのが現状です。

  ポスターをぱっと見て何が言いたいのかを、わからしめてないのです。
  そのお店も飲食店であることは、もちろんわかるのですが、何を売りに
  しているのかの情報発信がバラバラなように感じました。
 
  〜〜〜

  さて、毎度のごとく話が散らかってきたので、そろそろ終わりに向かい
  たいと思います。
  言いたいことは、
   
   ★環境(モノ)は常に情報(価値)を発信し続けている

  ということです。それは、私たちが考えている以上に、人に影響を与え
  ているということです。つまりは、無意識に多くのことを、判断してい
  るということです。「なんとなく嫌」「なんか良い」というのは、実は
  膨大な情報を処理した結果でもあるわけです。それは言葉にあらわせな
  いけれども、確かに人はそう感じているわけです。
 
  そして、環境は「人」でもあります。

  リーダーある“あなた様”が、そこに存在する、いるだけでも価値ある
  何か(情報)を発信しているわけです。
  しゃべることだけが、メッセージを発信することではありません。
  座り、もくもくと仕事に打ち込む、その姿、背中をみせているだけでも
  大事なものが伝わり、それが部や課の雰囲気を形成していくわけです。
  
  そして、部下は“あなた様”のその姿をみて「微妙」なところで鼓舞も
  され「この人についていこう」と思い「この人のためにがんばろう」と
  胸を踊らせるわけです。
  
  それは、大袈裟な理論やノウハウではなく、「微妙さ」が故に、日常の
  ほんの些細な心がけで成るものではないかと思っております。
  本日「アフォーダンス理論」の何たるかは言葉足らずでしたが、それを
  引っぱりだしてきたのは、このことが言いたかったわけです。

   ★沈黙は金なり

  という言葉があります。
  沈黙には「価値」があると言っているわけです。
  つまりは、
 

 
   ★そこに“あなた様”がいるだけでも、深い深い意味がある。

 

  そのことが、この稿でもっとも言いたかったことです。

  本日も、何かしら御参考になることがありましたら、 
  小生、嬉しい限りです。本当にありがとうございました。
  
  本論を終えます。
              
  〜〜〜

  いよいよ梅雨の季節がやってきました。
  お体を大切にされますこと、そして、“あなた様”がリーダーとして
  これからも益々ご活躍をされますことを心よりお祈りしています。(^人^)
 
   本日は、これにて失礼します。

                               敬具

   平成十六年六月七日

                           松山 淳より

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 ◆自問◆

 1)私は、「そんなの当り前だ」と極端に何かを軽視していないだろうか?

 2)私は、「そんなことはわかっている」ことを行動できているだろうか?

 3)私は、人の欠点ばかりが目についてないだろうか?

※今すぐ、目をとじて30秒だけ考えて下さい。今すぐ!席をたたないで!
 答えは、でなくていいのです。それについて、考えるだけでいいんです。
 目を開けたら、一番下までスクロールして、その言葉を読んで下さい!

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 ◆102℃ WORD◆

「勇気は行動の源」

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 ◆追伸◆
 
  ここのところは、足の指先がわかれている靴下が気にいっておりまして
  よく買います。はきごごちがなかなかです。
  しかし、こういったものも、今までなかったわけですから、それを発売
  まで持込んだ担当者、またはその会社の方には頭が下がります。
  「道なき道を行く」のは、やはり「勇気」がいるものです。
  その「勇気」に頭(こうべ)を垂れたいと思います。  
   
   〜最後まで読んで下さいまして、本当にありがとうございました〜

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【ことば】「何かちょっとしたきっかけがあるとどうなるかわからない」
                            
 (坂本龍一)
     
《『混迷の時代に ネットワーク社会の遠心力 求心力』より》



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