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【93通目】NASAの事故から考える集団思考の罠!

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              03.11.27
              93通目
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リーダー様へ

  拝啓 霜月に 紅葉手待ちて 紅葉落つ
 
  如何お過ごしでしょうか?

  さて、本日は昨日からの続きでございます。
  補足が長くなっております。 
  
  
  ◆「凝集性(ぎょしゅうせい)」

  
  という言葉がでてきました。
  「仲間意識が強まる」「結束力が高まる」と言ってもいいと思います。
  するとその結果、集団に属する個人に「村八分」は嫌だという心理が
  強く働きだすこともあります。

  また、
 
     ■集団極性化(group poilarization)

     □リスキーシフト(risky shift)    ※risky:危険な 大胆な    
     □コーシャスシフト(cautious shift) ※cautious:慎重な   

  という「考え方が偏る」傾向について説明し、その一つの要因として
  「責任の拡散」を根っことして考えました。

  そして、ここでもう一つ追加しなければいけないものがあります。

  それが、「村八分」を恐れるがための「同調行動」です。
  つまり、
    
    「他人と違う意見だと心配」
    「出る杭になるのは嫌だ」
    「派閥に所属していたい」

  という心理。人の繋がり、属する集団での安定した状態、それを
  維持したいがために、大方の意見に賛成してしまう。
  そんな心理傾向です。
  本心を殺す。本音と建前。それらがあいまって集団に属する個人、
  個人の思考パターンが似かよっていき、どんどんと偏りが発生してい
  くと。それは、より危険な方に、より慎重な方へ、どちらにも行くわ
  けです。

  特に、経営陣のこういった思考による判断は会社に危機をもたらしま
  す。
  
  〜〜〜  

  【NASAの事故】

  さて、ここで「集団思考の罠」に陥った有名な事例を御紹介します。
  世界の頭脳が集結しているNASAでの出来事です。
  その衝撃的なシーン。まだ記憶されている方も多いと思います。
  わたくしは、今だに覚えています。
  
  1986年1月28日。スペースシャトル「チャレンジャー号」は
  宇宙に向けて発射しました。激しい爆音とともに空へ。見事に飛び上
  がったと思った72秒後。まさかの出来事。爆発です。
  乗組員の7人は全員が帰らぬ人となりました。

  ところが、この発射について延期を申し出るグループがあったのです。
  それは、ロケットの推進器をつくった会社、サイアコル社のスタッフ
  です。
  彼らは、NASAに対して、“低温”での発射は大きな爆発事故につ
  ながると事前に再三警告していた、とされています。
  そして、NASAでは、この発射中止の意見を打ち上げスタッフ関係
  者に伝えなかったとされているのです。  

  その日、発射台の気温は氷点下。
  
  NASAは計画通り打ち上げを決行。命が空に散りました。

  この時の乗組員の一人は、高校教師でした。“一般市民”が遂に宇宙
  へ行くという全米、全世界が注目するものでした。

  功を急いだのでしょうか。

  世界の頭脳が集結していると言われる集団は、計画通りの実施を重視
  しました。結果として、反対意見は、黙殺されるという形となったの
  です。
  

  発射が危険だと分かりながらの計画遂行。
  典型的な「リスキーシフト」と言えます。
  
  その後、事故調査委員会が設置されます。一連の判断について検証が
  おこなわれました。途中、その会社に対して反対意見を封じ込めるよ
  うな圧力がかかっていたとの証言も出てきました。

  マスコミも、次ぎから次へのいろいろな報道をし結局、この件につい
  ては、言った言わないの泥試合となりました。

  〜〜〜

  集団は、時に考えもつかない単純で幼稚なミスを犯します。
  NASAのように、どれだけ優秀な人の集まりでもです。
 
  エンロン事件しかり、大企業が次から次ぎへと摘発される日本にても
  それは同じのようです。

  すると、ここまで書いてきて、73通目(10/28)で御紹介した、
  あの言葉を思いだします。
 【バックナンバー】
  http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000112707
    

   【アルブレイヒトの法則】 

   「聡明な人々が集まると、得てして愚かな組織ができあがる」  

          
  これはもちろん、科学的に実証された法則でもなんでもありません。
  ですが、経験則です。世界をまたにかける経営コンサルタント、
  アルブレイヒト氏が25年間に及ぶ実務経験を経てたどり着いた、
  真理とも言えますでしょうか。

  そして、私たちとって、これは

    ★戒めの言葉
 
  そうであることは間違いありません。
  
  集団(組織)には常に罠があります。
  集団(組織)には常に見えない力が働きます。
  それは、どんなに優秀であっても時に、知覚できないものです。
  いやいや分かったとしても、抗いがたいものです。
  NASAの人たちのように・・・・
  
  ですので、どうぞ勇気を振り絞り、おかしいと思ったら声を上げて頂
  きたいのです。その小さな声は、大きな流れを変えていく可能性を秘
  めているわけです。その可能性を信じて声を上げる。
  それが、「集団思考の罠」に陥らない術なのだと思います。
  つまりは、その罠から抜け出すのは、個人の自覚。個人の力によるも
  のが大きいのだということです。

  〜〜〜

  先日、『ボウリング・フォー・コロンバイン』というアカデミー賞を
  受賞した映画をやっとビデオで観ました。 
  アメリカの銃社会に疑問を投げかけるものです。

  コロンバインとは高校の名前です。
  1999年4月、高校生による銃乱射事件があった所です。
  そこの生徒を同じ学校の生徒が殺傷した事件です。
  その時、使用された銃弾は、アメリカ最大手のスーパー「Kマート」
  で買われたものでした。銃弾を浴びた生存者の体には、まだ銃弾が残
  っています。
  
  その映画監督とその時の被害者の二人は、「Kマート」に直訴に行き
  ます。全くの飛び込みです。最初、広報担当者があらわれて、体よく
  あしらわれたという感じでした。が、その後の接触の結果、何と
  「Kマート」での銃弾の扱いは中止となったのです。
  なんと全米全店でです。
    
  その事により、米国社会において、どれだけの銃による危険が減った
  のか?はかり知れないのではないでしょうか?

  そして、その時に思うのです。
 
     ★「小さな変化が大きな変化を生み出す」

  まさにこれは、真実なのだと。

  そんなことは滅多に起らないよ!と横を向きたくなりますでしょうか?
  そのお気持もわかります。
  ですが、是非とも、その可能性を信じ、顔を上げ、北風に立ち向かっ
  て頂きたいと思うのです。集団の過ちに気がついたら手を上げていた
  だきたいのです。

  なぜでしょうか?  

  なぜなら、それが、組織におけるリーダーの「使命」だからです。
 
  〜〜〜
  
  大変なことも多いかと思います。
  
  ですが、何卒、宜しく御願い申し上げます。

  小さな川の流れが、いずれ大河となるように・・・

  晩秋。同じ空の下。“あなた様”の御活躍をお祈りしています。  

  どうぞ風邪など召されません様お体御自愛下さい。

  本日はこれにて失礼します。

                               敬具

   平成十五年十一月二十六日

                           松山 淳より

※参考文献『図解雑学 社会心理学』(井上隆二/山下登美代 ナツメ社)
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 ◆自問◆

 1)私は、大勢に流されていないだろうか?

 2)私は、疑問を持つ習慣を忘れてしまってないだろうか?

 3)私は、自分の足で歩いているだろうか?

※今すぐ、目をとじて30秒だけ考えて下さい。今すぐ!席をたたないで!
 答えは、でなくていいのです。それについて、考えるだけでいいんです。
 目を開けたら、一番下までスクロールして、その言葉を読んで下さい!

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 ◆102℃ WORD◆
          
「今、何をすべきか」

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 ◆追伸◆
    
   東京は、昨日一転して秋晴れでした。
   公園を通りかかりましたら、園児たちが落ち葉にたわむれていました。
   きらきらと朝の光の中。笑顔がはちきれていました。
   (どんな社会をこの子たちにバトンタッチできるのか?)
   一人の大人として、後悔したくないと心の中でつぶやきました。 
     
   〜最後まで読んで下さいまして、本当にありがとうございます〜

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【ことば】
 「この議論は満場一致で可決された、というものぐらい不純なものはない」                            
(ソニー創業者:盛田昭夫)
 〈『大事な事はすべて盛田昭夫が教えてくれた』より〉
〈著:黒木靖夫 KKベストセラーズ〉

                  
 “あなた様”の声が会社を変えて行きます!
今日も一日是非ともがんばって下さい!!


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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