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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【80通目】なぜ、新戸渡稲造は『武士道』を書いたのか?

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『リーダーへ贈る108通の手紙』
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              03.11.07
              80通目
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 リーダー様へ  拝啓 霜月に 走って転ぶ たくましさ   
 
  如何お過ごしでしょうか?

  さて、今週は何やら古い話しばかりでした。
  ですので、本日は、少し趣向を変えてと思ったのですが、一つここは
  「温故知新」の大切さを強調せんがために、また、少し古い話をさせ   
  て頂きます。
  また、同じ話を繰り返し、繰り返し。そうしていくのも本メルマガの
  特徴でもあります。
  その理由は、以下の通り。
  行動を変えるということは、習慣を変えていくこと。習慣とは、行動
  の繰り返し。この繰り返しにより染み付いた悪しき化け物に対抗する
  のには、これまた繰り返すのが王道であろうと考えているからです。

  〜〜〜
 
  さて、その前に、なぜ、わたくしが、こうして「歴史的」な話に興味
  があるのかということについて少しだけ述べさせて頂きます。
  そうさせて頂きながら、本論にじわりと突入していきたいと思います。
  さてさて、どうなるやら!毎度のことですが、結論をいつも決めてま
  せんので、どこへ流れるやら?あての無い旅に出ます。

  といきなり横道にそれてしまいました。すいません。
  「なぜ歴史に興味があるのか?」という話しでした。
 
  もともと歴史の授業は好きでした。しかし、それは、算数や理科に
  比べれば、まだ歴史や国語の方がいいという程度のもので、小さい頃
  から本を読みあさっていたわけではありません。

  きっかけは、子供の出産にあります。つまり、「教育」にあります。
  新米パパはある日ふと思います。

  「果たしてこれから一人の人間を社会に出すに足るにものへ育てる、
   または、何らか教えていかなければならないわけだけれども、
   わたしは、どんな教育を受けたのだろう?」

  そんな疑問がわいてきたのです。

  すると、父や母の教えが根底にある。親戚、近所のおじさん、おばさ
  んから学んだものもある。
  
  そして、最も大きな影響を受けた学校教育はどうだったのだろう?と
  考えます。
  すると、今振りかえってみますと、わたしの世代(昭和43年生)の
  前後というのは、まさに偏差値教育全盛期でして、何か随分と批判の
  的になっていたわけです。
 
  子供にとっては迷惑な話でした。今自分達が受けている教育が批判さ
  れているわけですから
  「答え」があるという事を前提として、それをひたすら求める、記憶
  する、それを吐き出す。その弊学として
  
   ■「自分で考える力を失った」
   ■「なんでも答えがあるもんだと思っている」
   ■「わからないと人にすぐ聞く」 
 
  そんな事が言われてました。(今も似てるようですが・・)
  マスコミも当時は、随分とそういった論調でした。
 
  ですが、子供は、先生を信じてただひたすら勉強するだけでしたので、
  そうは言われましても、それは、そういった教育を受けたのですから
  と、被害者意識がむくむくと頭をもたげ、反論もしたくなります。

  中学、高校ともなれば、また違いますが、小学生くらいですと、
  先生を信じている子が多いかと思います。

  で、社会に出まして(平成4年のことです)確かにそう言われた傾向
  が強い自分に気がつきます。
  社会は、会社はそんな甘くありません。
  それで、それを是正しようと思いましたが、そうこうしている内に
  今度は子供が生まれた。

  一人の人間をゼロから教育しなければならない。
  
  それで、その教えの流れといいますか、その根底にはどんな思想が忍
  びこんでいるのか。自分の善悪の判断は何が大本となっているのか知
  りたくなったのです。

  歴史、国語、道徳の授業で習ったのかもしれませんが、覚えていませ
  ん。もし、教わっていたら当時の先生には、お詫びしなければなりま
  せん。

  そこで、本をいろいろと読み始めた。歴史に興味を持つようになった
  というわけなのです。

  すると、一番、日本人の考え方に深く根ざしているもの、影響を与え
  たものに「儒教」というものがあることを知りました。

  これは、かつて世界が日本人を恐れた「サムライ」というものの根底
  に流れているもの、つまり「武士道」の根底にあるものです。

  新戸渡稲造氏が書いた『武士道』という本がございます。
  これをなぜ氏が執筆したかと言いますと、その理由について序文で
  こう述べています。

 

  約十年前、著名なベルギーの法学者、故ラヴレー氏の家で歓待を受け
  て数日を過ごしたことがある。ある日の散策中、私たちの会話が宗教
  の話題に及んだ。
  「あなたがたの学校では宗教教育というものがない、とおっしゃるの
  ですか」とこの高名な学者がたずねられた。私が、「ありません」と
  いう返事をすると、氏は驚きのあまり突然歩みをとめられた。そして
  容易に忘れがたい声で、「宗教がないとは。いったいあなたがたはど
  のようにして子孫に道徳教育を授けるのですか」と繰り返された。
   その時、私はその質問に愕然とした。そして即答できなかった。
 
 『武士道』(訳:奈良本辰也 三笠文庫)

  

  この出来事がきっかけとなり、よくよく考えてみると、氏自身の道徳
  的観念、善い悪いの判断の基準となるもの、それは、「武士道」にあ
  るという結論に達したわけです。

  そこで、このことを明治維新以降、これから日本が世界を相手に対等
  の立場として戦っていかなければならない時に、世界に向けの情報発
  信のために英語で書いたわけです。
  その翻訳版が今、日本語で読めるものです。
  ちなみに書かれたのは、1898年(明治31年)です。上の序文の
  年月は、1899年。出版は1900年のことです。
 
  そこで、その本の中に、こうあるのです。

  
  
  道徳的な教義に関しては、孔子の教えが武士道のもっとも豊かな
  源泉となった。   

  

  孔子と言いますと『論語』です。
 
  そこで、どうも日本人のものの考え方はこのあたりにあるのだろうと
  思った次第で、そして、それと平行して忘れてはならないものには、
  仏教もあるかと思います。孟子もあります。
  さらには、以前、本メルマガにて、お話しています「知行合一」の
  大切さを主張した陽明学もあります。
  いやいや老子、壮子のタオイズムを忘れては困るという意見も出てく
  ると思いますが、切りがなくなりますので、ここは、一つ先人、
  新戸渡稲造氏の意見を採用しまして、孔子ということでお許し願えれ
  ばと思います。

  素人考えでは、この辺で止めておきまして、その辺の本を読み、勉強
  しているわけです。

  そして、『論語』などというのは、昔の話しだと、極めてあいまいな
  時間感覚をもって考えていたわけですが、孔子が生きた時代というの
  は、紀元前551年〜479年、とされているわけで、なんと、今か
  ら約2500年も前のことなのです。

  そこで、いつもふらふらっと目がくらむのですが、この2500年と
  いう歳月を越えて現代でも、なお語り継がれるその事実。
  その事そのものに、一つ、大きな感動があるわけです。驚きがあるわ
  けです。

  例えば、日本で2000年代に入って書かれた本の中で、2500年
  後に残っているもの、つまり、4500年に、その時の人に読まれて
  いるものがあるのかと思うと、これは、もうとても考えの及ばないも
  のです。
  
  そして、そこに『論語』に限らずなのですが、そうして、1000年
  でも500百年でもいいのですが、その位の時間を越えて、私たちの
  手元に届けられたものには、何かしら傾聴に値するものが多分に込め
  られているのではと思うのです。

  すると、わたしなどは、単純ですから、こういったものを一つの拠り
  所として、子供の教育にあたっていこうと思うのです。
  底流に流れるもの、芯となるもの。背景とするもの。
  そういったものは、こうして、時代を超越して残ったものを参考にし
  ていくことが、それほど間違ったことではないのではと思うわけです。

  そこで、花王という連続増益記録を今だ更新し続けている企業が、
  『論語』を読む研修があるなどというのは、なかなかそれは、それで
  一つの花王精神を作り出していて、個性ある着眼点だと感じるのです。

  と、ここにまで書いてきて、会社は、やはり、「人間教育の場」であ
  るという気がしてきました。

  このメルマガを書きはじめたのが、7月7日です。
  ですが、それから、記者会見で頭を下げ、カメラマンのたくフラッシュ 
  に顔を光らせる、あの姿。何度みてきたことでしょうか。
  新聞でも深々と頭を下げる会社役員の人たちの写真。

  できれば、同じ日本人としてもう見たくありません。
  御本人達の胸中をさっすると、それは、それは胸が痛みます。

  「じゃあみんで『論語』読めばいいのか?」という表層的な話しでは
  ないことは、お分かりいただけると思います。

  この頃、まだまだ純粋なる子供を前にして思います。
  そして、昔、「大人が作った社会が悪い」と親と口論していた自分を
  思いだし考えます。

  「いつの間にか、社会を作る側に回って随分とたった」のだと。

  だから、覚悟を決めて、責任を持たなければと思うのです。

  社会に対して、未来に対して・・・
  
  そして、大人が、リーダーが変わっていかなければ・・・・

  そう思うのです。

 
      

                               敬具

   平成十五年十一月六日

                           松山 淳より

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 ◆自問◆

 1)私は、リーダーとして人間的な成長を心掛けているだろうか?

 2)私は、人格を磨くために何をしているだろうか?

 3)私は、「ま〜いいや」が口癖になってないだろうか?

※今すぐ、目をとじて30秒だけ考えて下さい。今すぐ!席をたたないで!
 答えは、でなくていいのです。それについて、考えるだけでいいんです。
 目を開けたら、一番下までスクロールして、その言葉を読んで下さい!

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 ◆102℃ WORD◆
          
「人生二度なし」

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 ◆追伸◆
 
   ベランダにある鉢の花が開き始めました。
   昨年買ったものです。
   一年という時を越えることの難しさを感じますが、
   何より、見事に咲いてくれた、その自然の力に敬服します。
   どうぞ素敵な週末となりますようお祈りしています。 
           
   〜最後まで読んで下さいまして、本当にありがとうございます〜

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 ですので、どんどん使って下さい!みんなで明るくがんばりましょう!

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【ことば】「義を見てせざるは勇なきなり」   
 
(新戸渡稲造『武士道』より)
    
今の時代、そんな綺麗事ばかりで生きていくことはできませんが
会社を変えていく時には、拠り所となる考え方かもしれません。
  
今日も一日是非ともがんばって下さい!!


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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