ビジネスリーダーへ元気・勇気・やる気を贈るメールマガジン

『リーダーへ贈る108通の手紙』

HOME > メルマガ > 2003バックナンバー >【70通目】

【70通目】アサヒビール再建で樋口廣太郎社長がした挨拶運動!

**************************************************

『リーダーへ贈る108通の手紙』
 http://www.earthship-c.com

              03.10.23
              70通目
*************************************************

 リーダー様へ  

  拝啓 神無月 秋雨しとやか 歩く道  
 
  如何お過ごしでしょうか?
  
  さて、本日は、昨日から続きでございます。
    
  「行革」の鬼「めざしの土光」さんこと、土光敏夫氏の話でした。
  経営危機に陥っている状況下で社長に就任。その翌年、正月に社内報
  を会社の正門に立ち、社員に対して自ら配ったということです。
   
  土光氏は、「再建屋」と呼ばれたりするのですが、それは、この危機を
  見事に脱した事と、その後、同じように経営難にあった東芝を立て直し
  たという実績からです。

  さて、この正門に立つという話で一つ思いだしました。
  これは、本当に似た話なので、追加しておきます。


  『そして、さらに社員たちの意識を変えるために樋口が始めたのが、
   おはよう運動だった。  
  「毎朝エレベーターで10回以上、上がったり、下がったりして、社員
   たちに『おはよう』と挨拶しまくるのです。社長から挨拶されたら、
   やはり仕方なく挨拶を返すでしょう。返さなかったら返すまでしつこ
   くおはようをいい続けますからね』  

  
  これは、58通目(10/6)でもご紹介しました、
  『経営の極意』(著者:田原総一朗 幻冬社)の中にある一文です。  
  この社長は、アサヒビールを復活させた樋口廣太郎氏です。
  この「おはよう運動」は、氏がアサヒの社長に就任して、社員同士が
  まるで挨拶しないこに腹を立て始めたものです。

  何やら先生が校門に竹刀をもって立ち、大きな声で「おはよう」を言っ
  ている、小中学校の登校風景を思いだします。  

  ですが、こういった事で、人というのは変わっていくものなのです。
  この運動を始めた理由について、樋口氏は、同著で次のように述べてい
  ます。  


  『つまりですね、まず社員が元気で活気が漲(みなぎ)っている会社
   にしたかったこと。そして自分の会社がどんな会社で、何を売って
   いるのか、自分たちが何で生活をしているのか、その意識ををみん
   なにきちんと持ってもらいたかったのですよ』  

    
  だから、「おはよう運動」なんだという、この発想と行動力は、もうた
  だただ、頭が下がります。
  お忙しい所申し訳ありません。ちょっと考えてみて頂けますでしょうか?

  「社員の活気を取り戻すために何か良い案はないか?」
  「はい!それでは、出社してくる社員に朝「おはようございます」
   を言いましょう!」
  「??????」

  “あなた様”であれば、???のところに、どんなセリフが入りますで
  しょうか?
  10年前のわたくしであれば、ほぼ、間違いなく

  「そんな小学生みたいな事をやって、何が変わるの?」

  だと思います。
  しかし、アサヒの復活事例では、この「おはよう運動」は必ず語られる。
  もの珍しさもあったのでしょうが、効果もあったわけです。
  それは、

   ★しっかりと人と向きあう
  
  という樋口氏のその熱い姿勢が社員に伝わったわけです。
  そこが、本質だと考えます。
  そこを理解しないと、恐らく、「おはよう運動」がうまくいきましたか
  ら、今度は、退社の時に「今日一日お疲れ様運動」でもやりましょう!
  という表面的な話しになってくる。
  または、「それを真似てやってみたけどあれは全然効果がなかった」と
  いう話しで終わってしまう。
  
  樋口氏がやりたかったのは、社内における道徳心を取り戻す事。これが
  根本にあって、その象徴的な施策の一つとして「おはよう運動」があっ
  た。そのためには、他にもいろいろとやっているわけです。
  
  さすがに社長に「おはようございます」をやられたら、返すだろうと思
  いますが、引用文にあるように「返さなかったらしつこく・・・」
  とありますので、しない人もいたわけです。
 
  こういった道徳心の欠如は、やはり社が何らかの危機を向かえている時
  のサインだと思って間違いないと思います。では、「道徳」とは何なの
  か?いつも何気なく使っていますが、ここで再確認したいと思います。

   ★「道徳心」

  これを辞書でひきますと次のようにあります。

  ある社会で、人々がそれによって善悪・正邪を判断し、正しく行為する
  ための規範の総体。法律と違い外的強制力としてではなく、個々人の
  内面的原理として働くものをいい、また宗教と異なって超越者との関係
  ではなく人間相互の関係を規定するもの。(大辞林)
 
 
  ここでキーワードとして拾い出したいものは、以下の3つです。

  「善悪・正邪を判断」
  「内面的原理」
  「人間相互の関係」

  そんな子供じゃないんだからやめてくれよ!との声が聞こえてきそうで
  すが、叱咤覚悟で先に進みます。
  
  実は、こういった道徳的教育というものが、会社の中でも、必要となっ
  てくると思うのは、いつの時代も繰り返される、社員、または、企業ぐ
  るみでの不祥事、犯罪を予防するためということが一点。
 
  もう一点は、内面的な気づきは、他への理解を促し、共感力を高める。
  その結果、組織の結束を高め、より高い成果を生み出すことを可能とす
  る。そう思うからです。

  そして、もう一つそうすべきだと考える根拠は、

   ★「30歳成人説」

  です。つまり、現代人が人間として一人前、大人になる年齢というのは
  30才であると言われているのです。
  先日も、精神分析医の先生が教育テレビに出演し、言っていましたが、
  それは、約20年前から、精神分析の世界では常識とされている事なの
  です。

  御年配の方が、「最近の若いやつは、俺の若い頃に比べると・・・」と
  思うのは、あながち間違いではないのです。

  つまり、20歳を過ぎてもまだまだ子供だと言えるのです。
  ですが、社会的には、それは許されない。
  僕(わたしは)は、まだ子供なんですとは通用しない。
  そんな事言ったら、張り倒されます。就職できません。
  
  しかし、フリーターが依然増加し続けている、現象をどうとらえますで
  しょうか?もちろん、企業における採用の絶対数が減っているというこ
  とが考えられますが、それだけが原因ではないようです。

  わたくしは、本メルマガを通して、何度か会社とは人間教育の場である
  ということを申し上げてきましたが、そういった事が背景にございます。

  それを「若い奴の甘え」と見て切り捨てるか?
  現実問題と認識して社員教育に関しての方向性をもう一度検討するか?
  そんなこともリーダーとしては、今後考えていかなくてはいけないと思
  います。

  教育テレビに出た、精神分析医の方は、「20年前から」と言って、
  「今はそうすると・・・・・」と言葉を飲み込みました。
  つまり、成人35歳、40歳という考え方も、その人は成立するのだと
  言いたかったようです。
 
  もし、これが真実ならば、やはり、会社は人間教育の場という意識を
  強めていかなくてはいけないのではないでしょうか?

〜〜〜

  と、ここまできまして、やっと昨日の冒頭「おでん屋」さんに話しがつ
  ながります。
  その話を持ち出しましたのは、そこは、人間教育の場であったとの思う
  からです。
  今の年配の方々というのは、恐らくですが、先輩からも同じ事をされて
  きた。屋台のおでん屋、赤ちょうちん、料亭でも何でもいいのですが、
  そういった非公式なところで「人間教育」というものが自然と行われて
  いた。
  もちろん、公式、仕事の場面でそれが、あることは当然ですが、そこと
  は違うところで、また、深みのある人間同士のつきあいを通し、親には
  ない、社会人生活に対しての知恵の伝授があった。
  そんな事を思います。

  わたくしの上司が「30歳成人説」を知っていたかどうかは、わかりま
  せんが、そんな事を考えなくても、そういった事も必要だと感じていた
  ことは間違いありません。
  それは、先輩からそうされ、自分もそれで人間として成長してきたんだ
  と自信をもっていたからです。

  ただ、おうおうにして「俺の若い頃は・・・」となると、精神的な成熟
  度が違ったレベルでの話となってしまう。
  世代という単なる時間的なギャップではなく、そこに、心の溝が生まれ
  てしまう。

  すると、「最近の若い奴は何を考えてんだか分からない!」となってし
  まいます。

  ですので、

  土光氏が正門に立って社員を向かえたように、
  樋口氏が、顔をそむけながらも「おはよう」と声をかけたように、
  わたくしの上司が屋台のおでん屋でコンコンと話しをしたように、

   ★しっかりと人と向きあう

  この姿勢を絶対に忘れない。これが大切なことなのだと思うのです。
  それは、本メルマガでの再三の繰り返しですが、

   ★対話

  というものを重視していく。そんな事にもつながっていきます。
  
  ですが、実際には、それでも「何を考えてんだか?」は続くわけです。
  そこは混沌なわけです。
  しかし、それで考えて、考えて、話しを繰り返していると、必ずや
  「カオスの縁」を向かえ、新たなステージの幕が上がるのだと思います。

  すると、そこは、もう、石より固い信頼関係が築かれたところなのでは
  ないでしょうか?
  わたくしは、そう思います。ですので、

   ★しっかりと人と向きあう 
   
  この姿勢をお忘れなきよう御願いしたいわけです。

  なかなか悩ましき問題ですが、突破口は必ずあります。
  そうして、かつての人々はしてきたわけですから・・・
  その事実を信じて!

   「道はきっと開ける」と思います。

   “あなた様”の益々の御活躍心よりお祈りしています。

    どうぞお体だけは、くれぐれも大切になさって下さい。
 
    本日は、これにて失礼します。

 

                               敬具

   平成十五年十月二十二日

                           松山 淳より

============================

 ◆自問◆

 1)私は、部下と向き合っているだろうか?

 2)私は、摩擦から逃げていないだろうか?

 3)私は、対話を繰り返しているだろうか?

※今すぐ、目をとじて30秒だけ考えて下さい。今すぐ!席をたたないで!
 答えは、でなくていいのです。それについて、考えるだけでいいんです。
 目を開けたら、一番下までスクロールして、その言葉を読んで下さい!

==========================

 ◆102℃ WORD◆

  「目をそらさずに」

==========================

 ◆追伸◆
 
   歴史にもしはありませんが
   坂本竜馬が生きていたら日本が戦争に突入することはなかったのでは?
   との弁をよく聞きます。
   土光敏夫氏が生きていたらバブルに狂騒する日本は、なかったのでは?
   そんな風に思うのは、わたくしだけでしょうか?
   「質素」を徹底的につらぬいた最後の経済人であったようです。
           
   〜最後まで読んで下さいまして、本当にありがとうございます〜

**************************************************

■発 行 者:アースシップ・コンサルティング  松山 淳(35)
■U R L: http://www.earthship-c.com/
■叱咤激励: j@earthship-c.com
■疲れた方:『そこにある優しさ』
       http://www010.upp.so-net.ne.jp/SOKOYASA/
■発  行:まぐまぐ(http://www.mag2.com/) 
      melma! (http://www.melma.com/)
      Maky! (http://macky.nifty.com/)
      Pubzine(http://www.pubzine.com/)
      
■部  数:3743部(03.10.22時点)

 ※本メルマガの著作権は松山にあります。文面について、社内資料、アル
 バイトへの配付資料などに対して許可なく使用した場合、私は喜びます!
 ですので、どんどん使って下さい!みんなで明るくがんばりましょう!

***********************************************

【ことば】
 「日本式経営にもしも秘訣があるとするならば、「人間」がすべての原点になっているというこの一点につきるような気がする」
                         
(ソニー創業者:盛田昭夫) 
『MADE IN JAPAN わが体験的国際戦略』(朝日新聞社)より
  
  
会社の資産は、人、モノ、カネ、情報と言われます。
この並び順は、偶然そうなっているだけではないのではと思います。
    
 今日も一日是非ともがんばって下さい!!

 


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

MBTIのリーダーシップ研修

リーダー層のマインドセットをチェンジする。世界50ヵ国以上の企業が導入するMBTI自己分析メソッドを活用したリーダー研修。資料(PDF)をメールいたします!

サーンバントリーダーシップ研修

「強さ」「有能さ」を全面に押し出すのはなく、「支える」ことでフォロワーたちを導くリーダーシップ・スタイルがあります!女性管理職、次世代リーダーに向いたリーダーシップとして好評!

アースシップ・コンサルティング・ロゴ

アースシップ・コンサルティング
〒152-0034 東京都目黒区緑が丘1-6-4 TEL&FAX(03)3725-4277

e-mail:j@earthship-c.com