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【66通目】ひらめきを養うためには?〜堀場製作所の堀場雅夫の言葉

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『リーダーへ贈る108通の手紙』
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              03.10.17
              66通目
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 リーダー様へ  

 拝啓 飛行雲 にじんで消えて 神無月  
 
  如何お過ごしでしょうか?  

  さて、本日は昨日(10/16)からのつづきでございます。

   「子供は遊ぶのが仕事」
   「大人が遊ぶのも仕事」
   「子どもの心」
   「想像力」「創造力」「発想力」
   「干からびない」

  そんなキーワードでざっと昨日の事を思い出して頂けるのではないか
  と思います。
  
  そして、もう御想像の通りで言いたい事の一つは

   ★想像力が干からびないために子供の心で遊びましょう!  

  ということです。
  以下、当然ことですが、失礼ながら再確認のため、またそれを強く
  意識するため、少し言葉をたしていきたいと思います。

  〜〜〜 

  何か良いアイディアを思いつくという瞬間があります。
  ふっと「これはいける」「あっ!これだ!」「このアイディアなら!」
  ヒントや答えが、何やら天から降ってきたという感覚です。
  
  そして、この瞬間は、時に、その考えるべき対象について思考してい
  た時ではなく、お風呂に入っていた時、散歩していた時、寝入り、目
  覚めの時などであり、はたまた、夢に出てくるなどという話しも書物
  にはあります。
  
  答えを出そうと一生懸命考えている時とは、関係の無い環境にいたり、
  全く別のことを考えていた時、それが起きる。よく聞く話です。

  湯川秀樹氏が素粒子論の根本となった思考過程を河合隼雄氏に語った
  ことがあるそうです。62通目(10/10)で御紹介しました、
  『カウンセリンを語る(上)』(講談社 河合隼雄)の中に次のような
  くだりがあります。冒頭「自分」とは湯川秀樹氏のことです。

 
 
  「中国の李白の詩を自分は好きでいっぱい覚えているのだけれど 
  も、何かのときに、フーッとこの李白の詩を思いだした。そのこ
  とばの中で、「天地は万物の逆旅として」というのがあった。
  湯川先生の解説によれば、結局、天地というものはすべて、万物
  のホテルみたいなものだ、宿屋みたいなものだ、というふうな文
  章があるんだそうです。
   そこからスーッと素粒子のほうへ行きまして、それが根本にな
  って自分の素粒子論というのができあがってきた、という話をさ
  れたわけです。」 

 

  ノーベル賞を獲得する基礎となる、当時の最先端科学理論が、はるか
  昔の「詩」によっていっきに前進する。
  李白は701年に生まれ、762年にその生涯をとじたとされていま
  す。湯川氏が「中間子論」を発表したのが、1935年のことです。
  氏の閃きがいつかは、本に記されていません。仮にこの前後としまし
  ても、約1100年以上も前の言葉によって、ノーベル賞の基礎とな
  る考え方が生まれたのは、まさに真実は小説より奇なりです。
  
  これぞ「温故知新」古きを温め新しきを知るだと思い知らされます。

  さて、これにやや近い話が、先日10月7日に放映されました
  NHK『プロジェクトX』という番組の中にありました。
  (RASにも関連してます。←46通目(9/17)参照)

  食器洗い機開発の物語です。開発チームは壁にぶつかります、小型化
  をはかったものの、全く売れないという状況です。
  そこで、チームリーダーは、家庭の実態を調査し、その原因をつきと
  めます。その結果、さらなる「小型化」と「節水」というテーマに取
  組むことになります。

  食器洗い機は、底の方にプロペラのような物が回っていまして、そこ
  から水をはきだしながら回転し、食器を洗います。
  節水のためにその形が考え出されたのですが、プロペラの部分が実験
  をしてもうまく回ってくれない。
  
  夜を徹して考え、行き詰まっている担当技術者を見て、リーダーが声
  をかけます。「たまにはゆっくり休め」と。その言葉で、その方は、
  家族と公園に出かけます。
  すると、その時に、芝生に水をまいているスプリンクラーを見るので
  す。天からの啓示の瞬間です。ぐるぐるとまわりながら水をはきだす
  その姿をみて「これだ!」と閃(ひらめ)くわけです。
  さっそく、その形状を真似て実験したところ、大成功。
 
  遊びといってはなんですが、職場から離れた環境の中でヒントを見い
  出した一つの好例といっていいのではないでしょうか。
  
  さらに、「小型化」の難題として、前面の扉をなんとか少ないスペー
  スで、開閉可能としなければならないということがありました。
  日本の住宅環境、台所環境を考えますと、それはどうしても避けられ
  ない。
  ヒントとなったのは、扉の構造を考えつづけていた担当技術者の方が、
  ある日、バスを見てのことなのです。バスの前の方にある乗車口の扉。
  想像して頂くとわかると思うのですが、それは、折り畳みながら、
  非常に小空間で、開いたり、閉じたりしています。
  それをみて、これまた「これだ!」と閃くわけです。

  このような事を堀場製作所の堀場雅夫氏が、その著書
  『仕事ができる人できない人』(三笠書房)の中で、とてもわかりや
  すく表現しています。
  
 
 
  「ひらめきを養うには、とにかく一つのテーマに没頭することだ。
   考えて、考えて、考えぬくのだ。結論が出なくてもけっこう。
   そのうちなにかの拍子に、ひょいと答えがひらめく。たとえて
   言うなら、水滴もコップを満たせば、わずか一滴であふれる。
   それと同じなのである。」 

 

  これまでの話、その一滴が「李白の詩」であり「スプリンクラー」
  「バスの開閉扉」だったわけです。

  しかし、ここで一つ戒めなくてはいけません。
  ついついわたくしが陥ってしまう罠があります。
  それは、「閃きのために遊ぶのだ」ということを一つの言い訳にして
  しまい、「考える」ことから逃げることです。
  
  人間は時に弱いものですから、そんな事で逃げ道に入り込んでしまい
  解決すべき問題から目を背けるということもあります。

  つまり、意識が遊びに向きすぎることは、これまたあまり良くない。
  堀場氏の「考えて、考えて、考えぬくのだ」という懸命さや、努力と
  よばれるものを、決して忘れてはならない。

  また、ふっと答えがふってくるような事というのは、「潜在意識」
  や「無意識」とよばれる部分が担当し、それが働き、なんらかの答え
  を導きだしてくれるわけですが、そのことばかり考えていては、やは
  り、生まれるものも生まれない。
  決して、コップを満たすまでの苦労や努力を忘れてはならない。

  古臭いと叱れるかもしれませんが、わたくしは、そう思います。

  なぜならば、こういったことがあるからです。

 

  「眠ってても随分と脳は動いている。面白いのは子供が起きている
   ときに楽器の演奏なんかを徹底的に訓練すると、眠っている間に
   昼間練習したことをもう一回シミュレーションしてるんじゃない
   かというような動きが現われる。」

 

  これは、64通目(10/15)でも紹介した
  『ガクモンの壁』(日本経済新聞社)という本、神経医学が専門で
  東京大学医学部助教授の百瀬敏光氏との対談の中で、養老猛司氏が
  語ったものです。

  繰り返しになりますが、ここで注目して頂きたいのは、「眠っている
  間」ではなく、「徹底的に訓練」です。
  その結果、このような人間の底知れぬ叡智とも言えるものが、発揮さ
  れるのだということです。順番が逆さまになっては大変です。
 
  昨日まであれだけ弾けなかったこの曲が、なんで今日はこんなすぐに
  できてしまうんだろう!
  こういった体験をする時、まさに養老氏の言うことが脳で起きている
  のかもしれません。寝ながら脳が練習しているわけです。
  人間とはやはり凄いものです。

  ですから、やはり、休むことはとても大切であります。
  
  以上、ここまで考えてきますと、やはり、時には仕事から離れ、何も
  かも忘れて純粋な心で、童心に戻り、遊ぶことというのが、とても重
  要な事だと思うのです。
   
  すると、想像力というものを失うことがなくなる。
  なぜならば、遊ぶには想像力が不可欠だからです。
  または、遊んでいるとき、誰もが想像力をはたらかせているからです。
  遊ぶことで想像力が鍛えられる。そう思うからです。
  
  そうすれば、干からびるなどということはないのではと思います。
  
  さらに、何かアイディアが生まれてくることについて、わたくしのイ
  メージがあります。ちょっと蛇足ですが、参考までに・・・

  子供の心で遊ぶ。純真なる心で。
  すると、余計な頭の中にある仕事の知識、人間関係でのごちゃごちゃ
  した想い。そんな不要なものが落ちていってしまう。
  または、その純度で濁りがとれる。
  すると頭に、または心に、その落ちっていった分だけだけ空間が生ま
  れ、濁りが取れた分だけ透明な部分が生まれる。
  そうすると、そこに新たなアイディアがすっと降りて立つ。湧いてく
  る。そんな感じがしています。
  つまり、降り立つ、沸き出すところがなければアイディアはやってこ
  ないということです。
  あくまで、わたくしのイメージです。

  このメルマガを例にするとわかりやすいかと思うのですが、その内容
  については、とにかく書き出すということをします。書いているうち
  にいろいろと出てくる。ただ、あの本のこの部分を引用しようとか、
  あの講議のここをテーマにしようと、日常の中でふっと思い付く瞬間
  があります。降り立つ、湧き出す瞬間です。
  それは、ほぼ間違いなく、週末公園などで子供と遊んでいる時、
  一人で散歩の時、それと寝入りの時です。
  お風呂は、子供がうるさくて駄目です(笑)
  これは実体験ですのでよくわかるのですが、その時に、こう頭の中に
  スペースのようなものを感じるのです。

  ですので、やはり、これまで述べてきた事というのは間違いないかと
  思います。

  さて、ここまで述べてきまして、もうお気付きかとも思いますが、
  アイディアが浮ぶその根本原理みたいなものを、わかりやすく言いま
  すと、考えて、考えて、混沌に陥ったら、とにかく、秩序に身をおい
  てみるということでございます。
  ここでは、もちろん秩序が「遊び」です。
  
  すると、あそこに行き着くわけです。
  混沌と秩序が入り交じった最適ポント。そうです!

   ★「カオスの縁」  ←[55通目(10/1)参照]

  新たな何かが生まれるポイント。ここにやってくるわけです。
  だからバランスが大事なわけです。
  仕事をしたら、休む、遊ぶ。遊び、休んだらまた仕事をする。

  そして、そのどちらも徹底的に、真剣にです。

  遊びも真剣にです。

  と、あまりそんな事をいいますと何やら肩に力が入ってしまいますが、
  それは、思いっきり力をぬく、リラックスするということ。また、
  アイディアなどと意識せずに、子供のこころで遊ぶということです。

  リーダーから部下を見た時、客観的に彼ら彼女らを見ることができる
  と思います。
  仕事でスランプに陥っているなと感じる時、何かバランスを失ってい
  るなと感じていることと思います。

  そんな時は、以上のような事を御自身の経験、体験を例にひきながら
  お話すると何か打開策がみつかるかもしれません。

  どうぞ、何かの参考にしてみて下さい。

  少し長くなりました、早々に失礼します。
      
  といったことで、必ずしも週末、お休みがとれるとは限りませんが、
  もし、可能であれば、どうぞゆっくりと体をお休めになって下さい。

  それは、健康のためでもありますが、よきアイディアのため、
  そして、想像力を枯らさないためでもあります。

  “あなた様”の御活躍心よりお祈りしています。

  本日は、これにて・・・

 

                               敬具

   平成十五年十月十六日

                           松山 淳より

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 ◆自問◆

 1)私は、想像力を大切にしているだろうか?

 2)私は、休みをどうとらえているだろうか?

 3)私は、いつも真剣になっているだろうか?

※今すぐ、目をとじて30秒だけ考えて下さい。今すぐ!席をたたないで!
 答えは、でなくていいのです。それについて、考えるだけでいいんです。
 目を開けたら、一番下までスクロールして、その言葉を読んで下さい!

==========================

 ◆102℃ WORD◆

 「後悔だけはしたくない」

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 ◆追伸◆
 
   近所の柿がやっといい色になってきました。
   カラスに先を越されないよう
   週末に一つ味見してみようと思います。
   どうぞ素敵な週末をお過ごし下さい!  
           
   〜最後まで読んで下さいまして、本当にありがとうございます〜

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【ことば】 

「成功の秘密は、あなたの仕事を休暇のように楽しむことです。」
                         
(「トム・ソーヤの冒険」作者:マーク・トウェイン) 
        
   
 そうすると休暇も仕事のように楽しむことになるのでは・・・
 今日も一日ぜひともがんばって下さい!!!

 


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世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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