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【58通目】ビブ・ラタネの社会的手抜き実験とは!

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『リーダーへ贈る108通の手紙』
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              03.10.06
              58通目
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 リーダー様へ  

 拝啓 柿の肌 橙色で 神無月
 
  如何お過ごしでしょうか?

  “あなた様”らしさを存分に発揮し、描いたビジョンの実現に向けて
  あらんかぎりの情熱を傾けていることと思います。
  
  さて、先週末57通目で「社会的手抜き」という概念を御紹介しまし
  た。わたくし自身、非常に耳の痛い話なのですが、本日は、その事に
  ついてあと少しだけ補足を致します。
  以下のこと省こうかとも思ったのですが、やはり、こういったことは
  根拠を明確にすることにも繋がりますし、またそのことで、お役にた
  つことも多いのでは思い、述べさせて頂きます。
  
  「社会的手抜き」に関して心理実験があります。
  社会心理学者ビブ・ラタネらが1969年に行ったものです。
  以下、簡単に説明します。

  【B・ラタネらの実験】

  被験者は、ゲームやパズルの質問に回答するということで集められ
  ました。この人達は、以下の4つの条件に割り当てられます。

   1)1人でやる
   2)サクラとやる(二人で)
   3)見知らぬ人とやる(二人で)
   4)友人と一緒(二人で)

  実験室に入ります。1)の条件の人は、もちろん部屋に一人です。
  後は二人です。すると、試験官らしき人が来て、実験を実施する女性は、隣の部屋にいると言って去っていきます。

  しばらくすると、大きな音がして悲鳴が聞こえてきます。

  「足が動かない!どけられない!」

  さて、この時、この悲鳴に反応して女性を助けようとした確率は、
  上記の4つの条件下でいずれが一番高かったでしょうか?というもの
  です。

 

  2)のサクラということについて説明を加えなくてはいけません。
  サクラの人は、隣の部屋からの悲鳴に対して気づかいを敢えてしない
  という行動を取ります。そういったサクラです。

  といったことで、もうだいたい想像がつくかと思いますが、助けよう
  とした確率が一番低かったのは、2)です。
 
  では、一番高かったのはと言いますと、なんと1)の1人の時なのです。
  続いて、4)の友人と一緒。そして、3)の見知らぬ人のときでした。
  分かりやすいように順位で示します。

   1位 - 1)1人でやる
   2位 - 4)友人と一緒
   3位 - 3)見知らぬ人とやる
   4位 - 2)サクラとやる

  57通目からの流れなので、言わんとしていることは御察しの通りです。
  助けようとする確率が1人の時に最も高いということは、当事者意識
  が、しっかりと働いているということです。それは「自分がやらなけ
  れば」という状況になっているわけですが、別の言い方をすると、他
  に責任転嫁できない状況になっているとも言えます。

  2人の時に、その確率が下がるのは、責任感が拡散していることが考
  えられます。
  「自分以外に人がいるんだから・・・」そんな心理が一瞬働くわけで
  す。その心理があるが故に、4)のサクラの人が何ら関心を示さなか
  ったときのケースは、最下位になったわけです。

  「なんだこの人が反応しないなら、俺もいいや!」

  と、そんな心理状態になってしまっていると考えられます。
  
  これが集団心理である「社会的手抜き」に似たものです。

  このことからは、当事者意識というものが、その人間を取り囲む人々
  の「反応」によって変わりうるということが言えます。

  そして、二人という状況下でも、つまり、人が一人増えただけでも責
  任感というものは、失せていくということも気をつけるべき点かと思
  います。

  〜〜〜

  そんことを再確認しまして、49通目(9/22)でも御紹介しました本
  『経営の極意』(著者:田原総一朗 幻冬社)の中にあるこの言葉を
  読み直しますと、やはりその通りとうなずけます。
          
 
  
  「二人で同じ仕事をするな お互いに相手がやってくれると思う
   から抜けができる。一人でやれば緊張感が高まり、集中力が生
   まれ、良い仕事ができる。」

  

  これは、アサヒビール復活の立て役者、樋口廣太郎氏が、社長だった
  頃、従業員に向けて提唱した「仕事10則」のうちの第10条目です。

  まさに責任転嫁、傍観者意識への戒めです。
  「自分一人でもやるんだ!」という当事者意識を鼓舞するものです。

  そして、七条目にはこんなものがあります。

 
  
  「七、他人の悪口を言うな、悪口が始まったら耳休みせよ」

 

  このことをどうとらえるか?

  樋口氏の主張とは、ずれるのかもしれませんが、本日の話の流れにの
  れば、

   ★他人の悪口は「社会的手抜き」を生む

  これが、わたくしの感じるところです。

〜〜〜

  さて、この先少し長くなります。
  大変恐縮ながら本日はここで止めます。本日は、心理実験が主題であ
  ったということで、樋口氏については明日もう少し論を発展させてい
  きたいと思います。
  
  少し中途半端の感がありますことお許し下さい!

  ※参考文献「社会心理学」(井上隆二 山下富美代 ナツメ社)
       「冷淡な傍観者―思いやりの社会心理学」
        (ビブ ラタネ ジョン・M. ダーリー ブレーン出版)

 
  さて、1969年(昭和44年)の本日(10/6)は、松戸市に
  「すぐやる課」が誕生した日です。そのモットーは、
 
   『すぐやらなければならないもので、
    すぐやり得るものは、
    すぐにやります」』   (松戸市HPより)

  わたくし、「サービス」をテーマに7年前ほどに1年くらいかけて
  ある仕事をしたことがあり、この影響でいろいろな役所に「すぐやる
  課」なるものの存在があるのを知りました。「お役所仕事」などと、
  揶揄されますが、こういったことに真剣に取組んでいる所は、民間企
  業も見習うところが多いようです。松戸市の「すぐやる課」は現在で
  もあります。
  ちなみに、この課を作ったときの市長は、「マツモトキヨシ」創業者
  である松本清氏でした。B・ラタネの実験は同年です。 
 
    
   最後になりましたが、本日、今日、この日。
   あなた様がリーダーシップを発揮され、社会的手抜きを断固排し
   ビジネス(商売)をますます発展されますこと心よりお祈り申し上
   げます。

   お体くれぐれもご自愛下さい。     
    
   本日は、これにて失礼します。

                               敬具

   平成十五年十月五日

                           松山 淳より

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 ◆自問◆

 1)私は、とかく責任転嫁をしていないだろうか?

 2)私は、「適当にやっといて!」が口癖になってないだろうか?

 3)私は、部下と“対話”を繰り返しているだろうか?

※今すぐ、目をとじて30秒だけ考えて下さい。今すぐ!席をたたないで!
 答えは、でなくていいのです。それについて、考えるだけでいいんです。
 目を開けたら、一番下までスクロールして、その言葉を読んで下さい!

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 ◆102℃ WORD◆

 「あきらめの良さを時に悔やむ」

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 ◆追伸◆
 
   幼稚園の運動会をみてきました。
   年少組の我が子は、徒競走で、ビリから2番目でした(笑)
   年中組〜年長組(4才〜5才)ともなるとスピードが随分とあがり、
   カーブで足がからまり、転ぶ子がたくさんいました。びっくりです。
   しかし、4才、5才です。泣いて泣いて駄目なのかと思ったら、
   歯を食いしばり、顔に泥をつけ、立ち上がり最後まで走っていきました。
   転んでは立ち上がる。転んでは立ち上がる。そして、前を向き走り出す。
   小さな男の子、なんと女の子も泣かないのです。さらにびっくりです。

   転んでは立ち上がる、転んでは立ち上がる・・・
    
              
   〜最後まで読んで下さいまして、本当にありがとうございます〜

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