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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【56通目】自己正当化が失敗をつくりだす!

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『リーダーへ贈る108通の手紙』
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              03.10.02
              56通目
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 リーダー様へ  

 拝啓 どんぐりを 拾いもどして 神無月
 
  如何お過ごしでしょうか?

  突然ですが、とある会議室です。総務のA部長、B課長、C新人社員、
  三人で会議を開いています。
  最近、コピー機の回りで、コピーミスした用紙が散乱しているのを
  社長がみつけて、「みっともない!なんとかしろ!」とお達しがあっ
  たようです。社員50人程度の中小企業です。

  B課長、「これは個人の問題だから、朝礼の時に社長から言ってもら
  えればいい!その後、定例の部長会議での徹底を促しましょう!
  後は各部の問題です。」

  という意見。
  
  C新人社員は、「コピー機の横にミスした用紙専用の箱を置いて、
  そこに紙を入れてもらうようにしたらどうでしょうか?
  『あなたの未来をここに入れて下さい』なんて書いて簡単な子供の
  イラストなんか入れるのもいいですね。それで、置いておけば、ミス
  した紙は自然とそこに集まるのではないでしょうか?
  うちの社員は、環境問題への意識は高いですから!
  それでコピー機の周辺ははすっきりしますよ!」

  A部長「我が社の根本理念には、「共生」と考え方がある。よし、
  C君のアイディアでいこう!」

  10分で会議は終了!

  しかし、B課長は、会議室を出てからデスクに戻ると、部長に対して

    「箱買うと経費がかかりますよ」
   「社長の決済は俺がとるから安心しろ」
    「ですが〜、定例会儀で各部長に言わないと・・」
   「そうか、じゃあそうしよう、そうすればいい!」
    「ですが〜」
   「ですがなんだ!」
    「・・・・いえ〜わかりました〜」

  〜〜〜
 
  さてさて、このC課長の心の揺れ動きを心理学用語で

   ★「認知的不協和の解消」

  といいます。            
  このケースでそれを説明しますと・・・
  B課長は一つの意見をもちました。それに対してC君の別の意見が
  登場し、採用されました。そこで、A課長の心に葛藤が生じます。
 
  「C君の意見は確かにいいんだけど・・俺の言っていることだって
   間違ってはいないよ・・」

  と。会議室を出た後、その葛藤を解消しようと、別の意見を作り上げ
  補足し、無理にくっつけ、自分自身を正当化しようとします。

  「不協和」とは、心の中が調和されていない、バランスを失っている
  ということです。葛藤状態です。それを人は、常に自然と直そうとし
  ます。バランスを取り戻そうと本能的なものが働くのです。
  その直そうとする心の動き、それが「解消」です。

  その「解消」は「自己正当化」です。  

  聖人君主ならいざ知らず、人間には必ずこういった心理が働きます。
 
  ボーナスをはたいて、かなり高級な家電を買いました。ステレオでも
  テレビでもいいのですが、すると、買った直後から、その他の製品の
  広告などを無視しようとします。新聞広告などみたら飛ばしてしまい
  ます。まして、買ったテレビを批判するような番組がやっていたら
  リモコンでテレビを消すでしょう!(笑)

  それは、自分自身の判断を「正当化」したいからです。

  ここでは、葛藤を防衛しようとしていますが、
  肝心要は「自己正当化」です。これが、やっかいです。

  なぜなら、間違った判断でも、自分が正しいと思い込むような働きが
  人間にはあるからです。
  もしくは、正当なC君の意見を歪めようとする心理がどうしても人に
  はあるからです。
 
  ですから、企業の不祥事は後をたちません。

  先日、NHK教育テレビでETVスペシャル 「わが挫折を語る・日
  本経済への教訓」という番組がありました。セゾン元代表・堤清二氏。
  元長銀役員箭内昇氏。2億円の借金を抱えた直木賞作家の山本一力氏。

  それぞれが、様々な角度から自身の失敗を語っていました。銀行。
  リゾート、ホテルと多角化した百貨店。映像事業を立ちあげた会社。
  それぞれがまるで違う業種ですが、話しを聞いているとやはり、失敗
  が取り返しのつかない状態になるまでの「自己正当化」を指摘してい
  ます。大失敗が忍び寄る最中に「俺は間違っていないんだ!」と、
  どこかで理屈を無理にくっつけていたということです。

  上のケースでは、B課長は納得し、心の中で解消ができたようです。
  ある程度意見を言えば、完全ではないですが、バランスを取り戻し
  「自己正当化」が成ることもあります。

  しかし、成らないとどうなるか?

   「人の足を引っ張る」

  これが登場してきます。B課長はA部長のみえないところで、C君が
  決済をとるための書類作成を邪魔するかもしれません。あれこれ、
  ケチをつけるかもしれません。

  組織における最大の敵です。最も、恐れるべきものです。
  社内の人間が協力しない。同じ目標に向かって進むべき同士が、
  傷つけあう。「人の足を引っ張る」これは、もはや戦闘です。
  なぜなら、明に暗に巧みな戦術がそこにあるからです。
  B課長の戦術は、書類作成を遅滞させることです。
  なんとも悲しい話しです。

  そうならないためにどうするか?
  
  それは、★「認知的不協和の解消」からくる「自己正当化」について
  話しあいを一度することです。人間ってそういうもんだよね!と
  率直に意見をぶつけてみることです。
 
  その本能的ともいえる人間の心理を除去しようという方向ではなく。
  誰にでもそれはあるものだから、気をつけましょうという姿勢です。

  それはあってはならないという否定では、本当は、そうした心理が
  程度の差はあれ、人には働くわけですから、それを否定すると人間を
  否定することになります。
  すると、「心理的リアクタンス」が必ず働きます。これは、反発です。
  「はいはい」と返事をするけれども「心の中ではそう思っていない」
  「まるで納得していない」そんな状態です。

  ですから、「そういった心理は、誰にでもあるのだから、気をつけま
  しょう!」という立場からの話しでは、突きささりかたが違ってきま
  す。納得の度合いが違う。つまりは、行動になってあらわれるレべル
  が変わってくるということです。
  
  これが根本的な話しあいというものです。

  どうも、あいつとは意見が合わない。どうも駄目だ。
  そこで言い訳が100も出てくる。

  それが、組織の共通目標へ邁進する疎外要因として、どうどうと成立
  してしまうのが、人間であり、世の常です。

  嫌な部分に目を向ける。何やらそんなとこまで踏み込むのかとお思い
  かもしれませんが、企業は人間教育の場であるという立場にたてば、
  そう抵抗のあることではないかと思います。

  昨日登場しました、22期連続増益の「花王」では、高野山にこもり
  座禅を組む、道徳心のため論語を復唱するという研修もあるそうです。

  もちろん、それが連続増益の全てではありませんが、一つの要素では
  あります。根本的な人間への理解が違う。そんな組織集団が「花王」
  なのかもしれません。

  すると、★「認知的不協和の解消」について話しあうなどということ
  もテクニック的な響きがしてまいります。

  1通目から一貫して主張しております。
  
  ★「人への深い理解」    
  
  それが、本日の主張でございました。

  これにて終了とさせて頂きます。
  さて、1869年の本日は、インドを解放したガンジーの生まれた日です。最後は、狂信的なヒンズー信徒に射殺されます。彼の碑文にはこのようなことが書かれています。

 【七つの社会的罪】 

  1. 理念なき政治 
  2. 労働なき富
  3. 良心なき快楽
  4. 人格なき学識
  5. 道徳なき商業
  6. 人間性なき科学
  7. 献身なき信仰 
 
  何やら胸に突き刺すものばかりです。  
      
    
   最後になりましたが、本日、今日、この日。
   あなた様がリーダーシップを発揮され、人への深い理解のもと
   ビジネス(商売)をますます発展されますこと心よりお祈り申し上
   げます。

   お体くれぐれもご自愛下さい。     
    
   本日は、これにて失礼します。

                               敬具

   平成十五年十月一日

                           松山 淳より

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 ◆自問◆

 1)私は、自己正当化に必死になってないだろうか?

 2)私は、言い訳の名人になってないだろうか?

 3)私は、嫉妬心で人の足を引っ張ってないだろうか?

※今すぐ、目をとじて30秒だけ考えて下さい。今すぐ!席をたたないで!
 答えは、でなくていいのです。それについて、考えるだけでいいんです。
 目を開けたら、一番下までスクロールして、その言葉を読んで下さい!

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 ◆102℃ WORD◆

 「個を認め、そして、みんなで力をあわせる」

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 ◆追伸◆

  プレジデントの記事についてたくさんのお問い合わせ
   そして励ましのメッセージ本当にありがとうございました。
   恐らく、家庭用ファックスを使わせたら現在、わたくしは
   そのスピードにおいて日本有数の人間ではないかと思います(笑)
   トヨタに負けないカイゼンにカイゼンを重ねました。
   これで一つ、家で大きな顔ができます!(笑)
              
   〜最後まで読んで下さいまして、本当にありがとうございます〜

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 ですので、どんどん使って下さい!みんなで明るくがんばりましょう!

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【ことば】  「良心の問題に関しては多数決の法則は適用されない」
                         
 (ガンジー) 
   
 ですから、少ない人数でも会社は変えられるのです。
 改革真只中という方も多いかと思います。
 今日も一日ぜひともがんばって下さい!!!


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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