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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【49通目】戦略とは、“最善の手”と“それ以外の手”を準備しておくこと!

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『リーダーへ贈る108通の手紙』
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              03.09.22
              49通目
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 リーダー様へ  

 拝啓 台風と 聞いて長月 それも秋       
 
  如何お過ごしでしょうか?
  
  東京は台風が近づき、週末雨模様でした。私用で横浜の方まで出掛け
  ましたが、それ以外は家にずっとおりました。
  家にずっとおりますと、家事の一つでも手伝ってと、妻からの注文が
  多くなり、つい数年前ですと何かと言い合いもあったものです。最近
  は、子供が間に入るもので随分と摩擦が減りました。
  なんといっても対立は、見解の相違が一番。それまで育ってきた環境
  が違うものですから仕方ありませんが、家の中での言い合いは疲れるもの。
   時には必要かと思っておりますが、できるならば正面衝突は避けたいものです。
  そこで、最近は、「お父さんはこう思うんだけど、どう思う」と息子
  (現在4歳)に聞きます。すると、息子が幼いなりにですが、
  「うん!それでいい」などと賛同します。すると、妻は、多少なりと
  も戦意を失っていきます。ただ、妻にもこの戦法をとられ勢いづいた
  父の主張がまるめこまれるときもあります。(笑)

  さてさて、この戦法は、間接戦略などと言われますが、なんといって
  もこれを言ったことで有名なのは、孫子です。

  
「百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり。
 戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり」  

  つまりは、“戦わないで勝つ”ことが最上の方法なのであるというこ
  とです。妻とつばを飛ばして言い争わず、子供を挟んで自分の主張を
  通していく。なんだか、姑息ですが、古代中国から時を越えて、今だ
  孫子の兵法がこうして我々の知るところとなっている事実は、決して
  無視できません。

  さて、“戦わないで勝つ”を聞きますと、わたくしは、すぐに、
  「江戸城無血開城」を思いだします。中学校の歴史の先生が、何やら
  このことを仰々しく教えてくれたからだと思います。
  
  勝海舟と西郷隆盛が話しあい、結果、江戸は火の海にならなかったわ
  けで、本当に素晴らしいことです。
  この交渉を進めた幕府側の勝海舟が、時代の流れを読取り、とてもも
  のわかりのいい人であったと、その点ばかり強調されて教えられまし
  た。が、実は、そんなことはなかった。そうでなかった事実を知って
  なるほどそれで、勝海舟は、歴史残る一つの偉業を成し遂げることが
  できたのだと納得しました。
  中学を卒業して、そのことを知るのに、15年近い歳月を要しました。

  と、大袈裟ですが、その事実を知りましたのは、
  唐津一氏が書いた『ビジネス難問の解き方』(PHP新書)という本
  に出会ってです。以下そこからの引用です。


 
  「官軍が江戸総攻撃にかたむくのを察知していた勝は、一方で、
   開戦の準備を着々と進めていた。〜(中略)〜
   驚くべきことに勝は、もしも官軍に攻められたら江戸市中を
   焼き払うように、火消しの頭領・新門辰五郎に命じていた。
   〜(中略)〜
   もちろん、江戸市民を犠牲にするつもりだったわけではない。
   同時に隅田川河口に漁船を集め、米や味噌を大量に買いつけさせた。
   戦火を避けて、人々を安全に疎開させるための用意である。
   さらに、徳川家の存亡を何よりも案じた勝は、いざとなれば、
   第一五将軍慶喜をロンドンに亡命させる手はずまで整えていた。」

 

  先輩には、そんなことは常識だと叱られそうですが、この事は、
  わたくしの世代の教科書に載っておりませんでした。
  あしからずでございます。
  
  さて、それはさておきまして、この歴史上の事実からは、唐津一氏も
  指摘している通り、なんといっても

   ★戦略とは、“最善の手”と“それ以外”
    を常に手中に忍ばせておく  
    
  このことの大切さを教えてくれます。

  つまりは、いくつもの代替案をもっているということです。
  これが駄目なら、あれで!あれが駄目なら、それで!と案をいくつも
  繰り出すことができる。
   これが交渉の場にあたり心理的余裕を生みだすわけです。
  
  わたくし、広告業界に約9年間ほど身をおいてましたので、デザイン
  の提案というのを数多く経験してきました。ポスター、パンフレット
  チラシなど様々なデザインです。
  提案する際は、A案、B案、C案とやはり3案くらいあると安心して
  お客様との打ち合わせに臨めました。それが、A案だけと一つしかな
  いとなんとも不安なもので、そういった時は失敗に終わるケースが多
  かったと記憶しています。

  と、それは、月並な例ですが、

   ★戦略とは、“最善の手”と“それ以外”
    を常に手中に忍ばせておく
  
  この考え方に近いものに

   ★ダブル・スタンダード(二重基準) 
  
  という言葉があります。

  これは、まさに「江戸城無血開城」の勝海舟のとったものなのですが
  つまりは、

   ○表の案→非戦→無血開城
   ●裏の案→戦争→江戸焼き払い    

  という、相矛盾するような案を持ちあわせることです。
  
  しかし、これは、企業合併交渉などでは必須のもであって、マスコミ
  などで、「A社とB社が合併!」などと華々しく報じられ、数週間し
  たら白紙撤回などの例でみるとわかります。
  合併と同時に、交渉の場では、合併撤回は切り札として必ずあります。

  また事業戦略などを学びますと、教科書に必ず出口戦略、撤退戦略と
  いう言葉がでてきます。これは、ある事業に進出すると時、それが立
  ち行かなくなった時に備えて、撤退する時も十分に検討し策を練って
  おくというものです。

  まさにこの二律背反性が、戦略的思考と呼ばれるものの一つだと考え
  ます。

  わたくしは、そこに“バランス”というものを感じます。
  
  「売上を上げろ!利益を上げろ!成果主義だ!」と数字を追求してい
  く、明確な結果を求め、それで評価をしていく。やる気のある社員を
  公平に評価するため大いに実践すべきだと思います。
  ですが、それと同時に人間尊重の風土。

   
  先月、8月25日出版されました田原総一郎氏が書いた『経営の極意』
  (幻冬社)という本に、著者とキャノンの御手洗社長との対談もおさ
  められ、こんな一文がありました。


 
  「御手洗式のコーポレイトガバナンスとは、一番が従業員の安定、
   二番が株主への利益の還元、三番目は社会貢献、四番目に持続的
   発展をするための自己資本を生み出すこと。この四つである。
   つまり御手洗は、従業員を何よりも大切する。」


  
  キャノンは成果主義を導入しています。ですが、一方で社長が常に
  従業員尊重の姿勢を言葉にしています。
  このバランスが大事かと思います。これが二律背反かと言い難いで
  すが、こうも考えられます。

 デジタル思考(数字主義)←→アナログ思考(人間主義)   

  経営にあたっては、双方とも大事であると思います。
  そして、双方を実践しているキャノンは今をときめく高収益企業です。
  あくまで一例にすぎませんが、御参考にはなるかと思います。

  キャノンについては、10通目(7/18)でも少しだけ触れておりますの
  で、もしお時間があれば・・・

  【バックナンバー】

   http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000112707

  といったことで、論があたまから流れてきましたが、いつものごとく
  わたくしの主張でございます、「バランス」というところに落ち着きました。

  「またか!」と思われますが、「またか!」と思われながらも、
  “あなた様”の記憶に残りますよう繰り返すのが、本メルマガの特徴
  でございます。

  どうぞお許し下さりますよう御願い申し上げます。
  
  さて、冒頭の話し。妻との口論で間接戦略がうまくいかなかった時、
  わたくしの二律背反する戦略とは?
  
   ★散歩に出る!    
  
  でございます。撤退です(笑)

  〜〜〜

  失礼しました。
  といったところで、本日は終了とさせて頂きたく存じます。
  若輩者の弁でございます。大変恐縮ながら、リーダーである
  “あなた様”にとって、何か参考になる事がありましたら、
  小生、幸せでございます。
 

  さて、,1989年の本日は、横綱千代の富士が965勝目を上げて
  最多記録を達成した日です。
   千代の富士のような横綱が日本人から今後出てくるのか不安ですが、
  なんともがんばってほしいものです。
  千代の富士の強さを思い返しますと、何とも言えないどっしりとした
  安定感、そして技の多彩さもあったかと思います。
  それは、まさに、いくつもの攻め手をもっていたという戦略的な強さ
  でもあったようです。
  今場所、優勝した朝青龍も技はいろいろとあります。
 
    
   最後になりましたが、本日、今日、この日。
   あなた様がリーダーシップを発揮され、戦略的発想のもと競合他社
   を引き離しビジネス(商売)が、ますます発展されますことを心よ
   りお祈り申し上げます。

   お体はくれぐれもご自愛下さい。     
    
   本日は、これにて失礼します。

                               敬具

   平成十五年九月二十一日

                           松山 淳より

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 ◆自問◆

 1)私は、“戦略”をどう定義しているだろうか?

 2)私は、代替案を常にもっているだろうか?

 3)私は、思考が偏っていないだろうか?

※今すぐ、目をとじて30秒だけ考えて下さい。今すぐ!席をたたないで!
 答えは、でなくていいのです。それについて、考えるだけでいいんです。
 目を開けたら、一番下までスクロールして、その言葉を読んで下さい!

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 ◆102℃ WORD◆

「今年もあと、三ヶ月とちょっと!」

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 ◆追伸◆

   台風で“すだれ”が壊れてしまいました。
   「まー大丈夫かな!」という希望的観測が命とりでした。
   代替案をもちませんでした(笑)
   さて、台風のせいか気温も随分と下がりました。
   それが秋を加速させているようです。
   風邪など引かれませんようお気をつけ下さい! 
   今週がはじまりました!  

   〜最後まで読んで下さいまして、本当にありがとうございます〜

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【ことば】

「多くのことをなしとげるための一番の近道は一度にひとつのことを行うことである」
                    
(『自助論』作者:サミュエル・スマイルズ) 
 
   
いくつかの持ち手は必要ですが、実践するときは選択したそれに集中!
   
今日も一日ぜひともがんばって下さい!!!


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世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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