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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【48通目】反抗の心理〜受動攻撃性とは?

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『リーダーへ贈る108通の手紙』
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              03.09.19
              48通目
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 リーダー様へ  

  拝啓 いわし雲 見上げ長月 歩く道    
 
  如何お過ごしでしょうか?
  
  日中はまだまだ暑く、お疲れになってませんでしょうか?
  どうぞ、お体だけはくれぐれも御自愛下さい。
  
  さて、本日(9/18)も東京は30度を越えたようで、妻が「暑い暑い」
  と悲鳴をあげながら帰ってきました。その声を聞いてリビングに行っ
  てみると、赤ちゃんが一人。妻が、姉の子を預かって帰ってきたとこ
  ろでした。
  まだ1歳前です。わたくしが、その子に目を奪われ、話しかけようと
  すると、突然、足元で、4歳の我が子が必死になって柔軟体操をはじ
  めました。股をひろげて座り、頭を床につけようとウンウン唸りはじ
  めたのです。ひたすらに唸っています。
  何かを言うわけではありません。

  そこでハッと気がつきます。「お父さん僕も見てよ。赤ちゃんばかり
  に気を取られないで、僕も見てよ!」というサインです。
 
  それを決して言葉では言わない。ひたすら、柔軟体操をする。
  それをするとわたくしが、いつもよく褒めるものだから、それで、ウ
  ンウン声を出してがんばっている。無言の自己主張です。
  認めてもらいたいわけです。人間の欲求です。

  そこで、「すごいな〜よくそんなことできるな!」と一言。すると、
  おもむろに立ち上がり、満足した顔で、赤ちゃんのところに駆け寄っ
  ていきました。

  恐らくですが、ここで、我が子の行動に気がつかないと、最後には、
  わたくしのおしりでもたたきに来て、ぐずぐず何かを言い出すでしょ
  う。しかも、それは、全く別の表現で・・・
  例えば、「今すぐジュースが飲みたい!」だの、
  「アバレンジャー(子供TV番組です)が今、見たい」などと無理難
  題を押し付けてくるのです。

  “違う形”で、自分が認められなかったことの怒りをぶつけてくる。

  ですので、親は困惑します。何を突然わがまま言い出してと。わけが
  わからない。
  子供の真意は、「せっかく柔軟体操してがんばったのに認めてくれな
  かった」という点にあります。ですが、その事をストレートには言わ
  ないので、すぐにはわからない。これがやっかいです。
  わたくしの子供は、だいだいそんなパターンです。
  あくまで、わたくしの子供は、ですので・・・

  ここでポントとなるのが、

   “違う形で表現”してくるという点です。

  〜〜〜

  事例を一つ。わたくしの知人です。某大手企業勤務です。営業です。
  もちろん名前は出せませんので、Aさんとします。
  年齢は、現在30代後半です。Aさんとは、年に何回かは会う飲み仲
  間です。

  さて、そんな彼ですが、ある地方都市の支店にいた数年間、ついた
  上司と“そり”があわないと、会う度に、いつもボヤいていました。

   「いや〜もう駄目なんだよ!あの人とは生理的にあわないよ」
   「もう早く、異動になんないかな!」
   「1日もはやく転勤したいよ」

  とそんなグチばかりでした。
  さてさて、時流れ。Aさんは、転勤となります。晴れてかどうかはわ
  かりませんが、その上司と離れることになりました。転勤の後、会い
  ました。さぞかし喜んだろうと思ったら、意外な本音が出てきました。

   「本当は、俺は、あの人尊敬してたんだよ!でも、どうしても何か
    合わなくて感情的になってた。嫌いだけど、尊敬してんだよ!
    今でもそうなんだ!だから、あの時、あからさまに『あなたのこ
    と嫌いですよ』って反抗気味だった態度を今では、後悔してるよ」

         
   「嫌いだけど尊敬している。」

  なんだか矛盾しているようですが、わかるような気がします。

  必ずしもこの心理に一致するかわかりませんが、精神医学の専門用語
  に「受動攻撃性」という言葉があります。
  とてもわかりやすい説明が日経新聞(7/15付)の「こころの健康学」と
  いうコーナにありましたので、引用いたします。
  記事の執筆は、慶応義塾大学保健管理センター教授の大野裕氏です。

  
 【受動攻撃性】 

   「もともとは米国の軍隊で使われた言葉で、腹立たしさや怒りを相
    手にぶつけるのではなく、間接的に表現する態度を指す。
    軍隊では、上司から命令されると、イヤでも従わなくてはならな
    い。仕方がないので仕事をわざと遅らせたり真剣に取り組まなか
    ったりして、反抗の気持ちを間接的に表わそうとする。本人が意
    識していることもあるし、意識しないままの場合もある」

 

  この「受動攻撃性」は、極端な上下関係、例えば、職場の上司がとて
  も厳しいという時におきやすいとのことです。軍隊なんかは、その典
  型的な例ですが、会社の中でも十分に考えられます。

  Aさんの話しを聞けば、その上司は、とても仕事ができる人であり、
  社内でも一目置かれる存在であったとのこと。仕事に対しては、厳し
  い面があったのは否めないようです。

  そこで、Aさんは、どうもこの「受動攻撃性」に陥っていたと考えら
  れます。
  さらには、その感情的な嫌悪感というのを見つめてみれば、実は、
  仕事ができるその上司に対する嫉妬心が根元にあったようです。
 
  もちろん、こういったことは、離れてみて、冷静に自分をみつめてみ
  てわかるということが多い。毎日、顔を合わせていると、感情が先に
  はしって、なかなかそんな自分に気づかないのが現実です。

  そこで、Aさんは、反抗していたわけです。グチをもらしていた頃か
  ら聞いていたので、わかるのですが、その気持ちを決して直接には、
  その上司にぶつけてはいなかったのです。本音で話しをしようとしな
  かったのです。
  そして、仕事に今一つ身を入れようとしなかった。そういった
  
  “違う形で表現”をしていたわけです。

  では、「尊敬」という感情は、どこからでてくるのかが疑問です。
  ですが、実はそうではなくて、疑問と感じるのは、Aさんからの側面
  から見ているからであって、実は、その上司の方は、やはり、ちゃん
  とAさんの話しを聞こうという姿勢があったようです。機会をとらえ
  ては“対話”をするし、褒めてもくれていたのです。

  だが、仕事に対する厳しさは、変わらなかった。手綱を緩めることは
  なかった。でも、実は、Aさんは、それで育てられていたのです。
  そのことは、自分で自覚していたのです。

  だから、後悔になってしまった。
  そして、Aさんからは、

   「自分の弱さを人に転嫁してただけだった。あの人には、本当に
    御礼を言わなければならない。俺を育ててくれた。」

  そんなセリフがでてきました。

  Aさんは、最後まで心を開くことはできなかったといいます。

  よく「褒めたって変わらないよ」「話したって・・・」という弁を聞
  ききます。確かに、そういったことはあると思います。

  しかし、変わっていくのに時間を要する時もあるようです。
  いやいや、Aさんは、変わっていたのです。ゆっくりと、氷がとける
  ように。そして、離れてみて、自分で気づく。
  なんだか、「親孝行したい時に親は・・・」に似ています。

  この時、Aさんの上司の功績はどうなのでしょうか?
  反抗ばかりする、Aさんにほとほと嫌気がさしていたかもしれません。
  もしかすると、「なんでAは、あんな俺を目のかたきにするんだ」と
  随分と悩んでいたかもしれません。

  しかし、その後の異動先の職場でAさんが、見違えるほどの働きをし
  たら、それは、次についた、上司がよかったと思いがちですが、前の
  上司の方の功績は、計りしれないものがあります。 
  
  辛抱強くAさんを育てた、その方は、本当によきリーダであったのだ
  と、わたくしは思います。
  知人ですが、あまりAさんの援護射撃はできません。

  厳しさを自分の持ち味にしている人が、急に部下に迎合するようにな
  るのを、わたくしは、あまりよろしくないと思っております。
  厳しさは、リーダーにとって必須のものです。

  Aさんの上司は、そこのところは変えなかったという点も素晴らしい
  と思います。
  しかも、Aさんに
  「俺のリーダーとしてのスタイルに問題はあるかな?」と何度か話合
  いの機会もあったとのことです。
  こういったことは、確実にAさんのこころに響いていたのです。
  バランスがとれています。
  ですので、厳しさが成立している。そう思います。

  そして、それが、「尊敬する心」を生んでいたのです。

  だから、

 「自分の弱さを人に転嫁してただけだった。あの人には、本当に
  御礼を言わなければならない。俺を育ててくれた。」
  
  と、このセリフがでてくるわけです。  
  
  ですので、“あなた様”の部下に、どうも、意図的にやる気をみせな
  い部下がいましたら、まずは、自身のリーダーシップのスタイルを客
  観視しまして、「受動攻撃性」をも視野にいれながら、
  いずれにしましても、話し合う機会をもたれることをおすすめします。

  そして、自身のスタイルには、極端に固執し柔軟性を失うことは、
  なんですが、自信を持ち、勇猛邁進すべきだと思います。
 
  それが、“自分らしさ”。

  さてさて、不満は、“違った形”であらわれる。困ったものです。
  
  これは、失礼ながら、大人も子供も一緒のようです。

  子育て真っ最中。わたくしも、気をつけます。  

  どうぞリーダーである“あなた様”が、そんなことでお悩みになりま
  せんようお祈りします。  
  
  〜〜〜

  といったところで、若輩者の弁、大変恐縮ながら、何か参考になる事
  がありましたら、小生、嬉しい限りです。
 

  さて、1870年の本日は、平民に苗字を名のることが、太政官布告
  により許された日です。御存知の通り、それまでは、武士などの一部
  の特権階級のもだったわけです。そこで、急に、苗字をつけろといわ
  れて、随分と混乱したそうです。さしずめ、松山などというのは、
  どうも松の木がたくさんはえている山に、または、その近くに住んで
  いたからだと考えられますが、本当のところはわかりません。
  そんな自分のルーツをほんのちょっとだけ考えてみる、良い機会かも
  しれません。同時に、自社の創立日や年月または、創業者の想いなど
  も再確認しておくと良いのかもしれません。
    
   最後になりましたが、本日、今日、この日。
   あなた様がリーダーシップを発揮され、部下との良好なる関係のも
   とビジネス(商売)が、ますます発展されますことを心よりお祈り
   申し上げます。
     
    
   本日は、これにて失礼します。

                               敬具

   平成十五年九月十八日

                           松山 淳より

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 ◆自問◆

 1)私は、部下と“対話”しているだろうか?

 2)私は、部下の“こころ”を考えているだろうか?

 3)私は、リーダーとして何を大事にしているだろうか?

※今すぐ、目をとじて30秒だけ考えて下さい。今すぐ!席をたたないで!
 答えは、でなくていいのです。それについて、考えるだけでいいんです。
 目を開けたら、一番下までスクロールして、その言葉を読んで下さい!

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 ◆102℃ WORD◆

 「1秒も無駄にはできない・・・」

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 ◆追伸◆

   ムラサキシキブという花の実が綺麗になっていました。
   淡い紫色なのですが、緑の中で輝いていました。
   恥ずかしながら、その木のたもとに、説明プレートがあったので
   知りました。
   ムラサキシキブとは、“名前負け”はしていなかったようです。
  
         どうぞよい週末をお過ごし下さい。
   
   〜最後まで読んで下さいまして、本当にありがとうございます〜

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【ことば】
「雄弁に欠かせないものは誠実さである。
 自分に対して誠実な人間になれば人を説得できる」
                    
(英国批評家:ウィリアム・ハズリット) 
 
   
 自分に誠実とはなかなか難しいですが、だからこそ
 それをなしえた時は、大きいようです。
   
 今日も一日ぜひともがんばって下さい!!!


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

MBTIのリーダーシップ研修

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