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『リーダーへ贈る108通の手紙』

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【41通目】養老孟司氏『バカの壁』に学ぶ知ることの大切さ!

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『リーダーへ贈る108通の手紙』
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              03.09.09
              41通目
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 リーダー様へ  

 拝啓 栗煎る長月どこからか    
 
  如何お過ごしでしょうか?
  
  社にはびこった常識を睨みつけ、世のため、人のため、そしてそれが
  自分のためと、眼前に立ちふさがる障害物を乗り越えんと日々、奮闘
  されていることと思います。
  
  さて、残暑が残る先週9月5日(金)の午後。印象に残る出来事がご
  ざいました。少し、御参考になると思い、本日も話を進めさせて頂き
  ます。 
 
  【地図ができるということ】 
   
  わたくし、子供と買い物を済ませ、家につきました。
  すると、麦わら帽子で首にタオルを巻き、汗を流す50歳を過ぎたで
  あろう女性が立っていました。その日は、残暑が厳しく、わたくしも
  汗だくでした。

  女性が、こちらに歩みよってきます。
  「すいません!」
  話しかけられました。一瞬、何かの勧誘かなと腰が引けました。

  「今、地図を作る調査をしているのですが、こちらのお宅は、松山様
   でよろしいでしょうか?」

  と、A4横版のコピーされた地図を見せられました。それを見て、す
  ぐにある大手の地図会社のものだと分りました。個人宅まで記入され
  た詳細なものを制作しているのはそこしかないと記憶しているので・
  念のため、社名を聞くと、やはりそうでした。

  そこで、緊張が解け、快くその方の質問に答えました。
  小さな地図をみますと、そこには、えんぴつで訂正の線が、あちこち
  引かれてました。いくつも、いくつも、小さな小さな文字で訂正が入ってました。
  少し、汗でにじんだところもあり。かすれたところもあり、何やらそ
  れを見てましたら、胸に迫るものがありました。

  一つ空白のところがあったので「ここは最近新築されたもので、白い
  建物です。行けばすぐにわかりますよ」と教えて差し上げました。

  すると、本当に嬉しそうに、小さな子供が最後のパズルをはめた瞬間
  のような顔をされ、喜びました。すごい笑顔です。とにかく、すごい
  のです。自分の仕事に誇りを持ち、楽しんでいるということが、全身
  から伝わってくるのです。引き込まれそうでした。
  話をしたのは10分くらいだったでしょうか?
 
  「本当にありがとうございました」

  と、最後に、頭を深々と下げ、その方は、白い建物に向けて歩いていきました。
  強い光りがその方をつきさしていました。気温は33度まで上がった
  その日、どうぞ熱中症になりませんようにと、その人の麦わら帽子をみて祈りました。

  そして、何だか急に、恥ずかしさと悔しさが入り交じり、不思議な
  心境になりました。うまく言葉にできませんが・・・

  恥ずかしさは、“仕事”というものをどうとらえるのか?汗だくになり、
   手書きで精密に丁寧に訂正された地図を見て、自分自身のこれまでの
    甘さや“あら”のある自分を恥じたのでしょうか?

  悔しさは、全身から感じることのできた、仕事に対する“誇り”とい
  うものが、その方にとてもかなわないと感じたからでしょうか?

  麦わら帽子に首からタオルという外見で、少し嫌悪感をもった。そん
  な自分に対しても何かあったと思います。

  地図は、こうしてできがあがる。まさに、こうした方の一人一人の着
  実なる歩みがあり、汗の結晶で作り上げられるのだ。
  
   ★世界が変わった一瞬でした。

 

  「世界が変わる」なんていいますと、またオーバーな表現だと言われ
  てしまいますが、少しおさえるならば

   ★見方が変わる瞬間

  と言えますでしょうか?

  遅くなりましたが、本日のテーマは、これでございます。

  発端は、養老孟司氏の『バカの壁』(新潮新書)を読み、さらに、
  氏の『逆さメガネ』(PHP新書)にもあったこの話しです。
 
 
 
  「あんたガンといわれて、自分の寿命があと三ヶ月しかないというこ
  とを、本当に納得したとき、いま咲いている桜が違って見えるわけです。
  来年の桜はもはやない。ところが桜自体は同じ桜です。その桜が
  違って見えるのは、どういうわけかというなら、自分が変わったとい
  うことです。同じ桜なんだから。
   知るということは、本質としての自分が変わるということです。」  

 
  
  現在、闘病記が人によく読まれています。静かなブームです。

  NHKの連続ドラマ「こころ」が終わって、その後、ニュースを5分
  挟み「生活ほっとモーニング」という番組があります。

  そこで、膠原病という重い病を乗り越えた、安奈淳さんのことを取り
  上げていました。御本人も出演されていました。
  
  安奈淳さんは、宝塚の大スターだった人です。53歳のときに突然お
  そった病気。原因不明といわれ、薬との戦い。激しい副作用に精神的
  におかしくなりそうになったこともあるとのこと。そして、それらを
  打負かし、現在、舞台に復帰。
 
  その心境をこんな風に語っていました。記憶をたどってのざっとの
  要約ですので正確ではないかもしれませが、その時、涙を目に浮かべ
  力強く語るその姿に、こちらも涙でした。

 

  「病を乗り越え、今こうして生きていることを奇跡のように感じます。
   空気も風も花も何もかもが違ってみえます。病の前なんかは、舞台
   にあがりながらも、なんか手抜きすることを考えてました。けれど
   も、今は違います。一瞬、一瞬が真剣勝負です。」

 

  ★「知るということは、本質としての自分が変わるということです。」
 
  この番組をみながら、養老先生のこの言葉を思いだしていました。
  安奈淳さんは、病と戦い、乗り越え、違う自分になったのです。

  ですから、世界の見方が変わってしまったのです。
  
  それは、「生きることの大切さ、ありがたさを知った」からです。

    ★見方が変わる
    ★世界が変わる

  安奈淳さんは、これを体験したわけです。

  そういわれてみると、日経新聞「私の履歴書」を読みますと、そこに
  登場する一流といわれる多くの方々が、小さいころ病弱であったり、
  重い病を経験しています。   
  
  ちょっと、あまりに病のことばかりで、
  
  「じゃーなんだ!お前は、俺(わたし)に病気になれとでも
   言いたいのか!」

  と叱れてしまいそうですので、話しを戻します。
  
  主張は、“知る”ことの大切さです。
  そして、そのことで人は、“変化”していくということです。
   前述の例、安奈淳さんのようにです。

  「今は変化を求められる時代だ!」
  「私たちは市場競争に生き残るため変わらなければならない!」
  「競争優位を築くために変化のスピードを上げよう!」

  恐らく、こんなセリフが社を飛びかっているのではと思います。

  一方、内面にある葛藤。

  「変化、変化って!そりゃーわかってるけど、なんだか抽象的で・・」

  ならば、本日、考え方を一つ整理して    

   ・“変化”とは世界観(見方)を変えていくこと。
   ・そのためになすべきことは、“知る”ことなり。
   
   ・知り続けること
   ・知ろうとする姿勢を常に保ち続けること   
   ・新たな何かを知ろうと日々努力すること

  少々、乱暴ですが、これがあれば変化は半ばなったものだと思います。
  リーダーとして、日々御苦労の多い“あなた様”であればこそ、何か
  感じるところがあると思います。
 
  そして、できれば、自ら変化していきたいもの。
  人から言われるのは嫌なものです。

  会社が合併された結果やどこかの国から社長がやってきてとか、
  国の政策の影響や景気のためだとか・・・ではなく、
  自ら常に変わっていくこと、それができたら何よりです。

  そのために、新たな何かを常に知りつづけること。
  それが、言いたいことです。  

  わたくしは、35歳にして、古臭いのかもしれません。
  いやいや自分が、人一倍、不器用だからでしょう。
  何かを“知る”。この時、心掛けるべきは、冒頭、地図の調査をして
  いた女性のような、しっかりと肉体感覚をともなった、一歩一歩、着
  実に歩いていくというたゆまざる努力のようなものだと思うのです。

  「苦労をした方がいい」と言っているのではありませんので怒らない
  で下さい。

  「地図を作るとはこういったことか」と、見方が変わったのは、変化
  したのは、その女性が、もった汗でかすんだ地図をみて、その人と実
  際に言葉を交わし、目をみて、流れる汗をみて、麦わら帽子とタオル
  も見て、
  それで「地図を作るって!あーこういったことなんだ」と実感できた
  のです。
  
  知ることに“体験”がともなっているということです。
  全ての知ることがそうであるべきだと言いたいのではなく、そうして
  得た知識は、血が通っているので“強いです”といういことです。

  病を経て得たものというのは、そこに体験があるから強いと思いませ
  んでしょうか?闘病記が今、人のこころを打つのは、苦しみを実体験
  し、そこから絞りだされた言葉がそこにあるからこそではないでしょ
  うか?

  わたくしは、そう思います。
  
 
  さて、毎度のことで、大変申し訳ございません。まだ、この先長く
  なりそうです。中途半端なのですが、明日へのつづきとさせて頂けれ
  ばと思います。どうぞ宜しく御願いします。  
           

  本日も、大変恐縮ながら、当り前の事で言葉を重ねてきました。
  何か参考になる事がありましたら、小生、嬉しい限りです。
 
 
  さて、1825年の今日は、ベートーベンが生涯最後の公演をした日
  でございます。
  モーツアルトが天才だとするなら、ベートベンは、努力の人でしょう
  か?ちょっと語弊がありますので、モーツアルトは、作曲の時にメロ 
  ディーが自然と湧いて来て、それを必死になって譜面に移していった
  と聞きます。映画「アマデウス」などを見ますと、そこには尋常では
  ないものを感じます。そこが天才的だという意味です。
  対して、ベートベンは、苦労して苦労して、時間をかけて曲を書き上
  げたのだと言います。耳や目が不自由になっていったのですから当然
  といえば当然なのですが、父親が“飲んだくれ”であったというのも
  何か影響していると思えます。
  代表的なものしか知りませんが、素人ながらベートベンの曲の方に、
  激しさのようなものを強く感じるのは、その苦悩があったからなので
  しょうか?それがあったからこそ、歴史に残る名作が生まれたのでしょうか? 
 
    
   最後になりましたが、本日、今日、この日。
   あなた様がリーダーシップを発揮され、「日に新た」の精神を忘れ
   ず、変化を楽しみ、ますます御活躍されますことを心よりお祈り申
   し上げます。
     
 
   本日は、これにて失礼します。

                               敬具

   平成十五年九月八日

                           松山 淳より

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 ◆自問◆

 1)私は、“知る”姿勢を常に意識しているだろうか?

 2)私は、“学ぶ”ことを忘れていないだろうか?

 3)私は、知ったことを独り占めしていないだろうか?

※今すぐ、目をとじて30秒だけ考えて下さい。今すぐ!席をたたないで!
 答えは、でなくていいのです。それについて、考えるだけでいいんです。
 目を開けたら、一番下までスクロールして、その言葉を読んで下さい!

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 ◆102℃ WORD◆

 「人生は1度。だから・・・」

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 ◆追伸◆

   宮崎駿監督の映画音楽をオルゴールで演奏したものがありました。
   子供を寝かしつけるのにこれはいいと、レンタルしてきました。
   そしたら、自分が安眠してしまいました。
   オルゴールがこんなに心地良い響きだっただとは!
   世界が広がりました。
         
  〜最後まで読んで下さいまして、本当にありがとうございます〜

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【ことば】

「自分が知っている範囲だけで生きる者は想像力を欠くものである」
                    
 (俳優:ライオネル・スタンダー)
 
 わたくしにとっては、実に耳の痛い言葉です。
 知ろうとする姿勢を忘れずにがんばりたいと思います。
 今日も一日ぜひともがんばって下さい!!!


松山 淳 JUN MATSUYAMA松山淳顔写真

世界の企業がリーダー研修で使うMBTI自己分析メソッドを用いて、その人らしいリーダーシップを発揮できるようサポートしている。リーダーシップ研修、個人セッション、講演を行い幅広く活躍中 >>>プロフィール

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