リーダーシップのPM理論とは?
PM Theory of leadership

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◆PM理論は日本を代表するリーダーシップ理論

 日本を代表するリーダーシップ理論といえば、「PM理論」です。

 『トランジション』本の画像提唱者は、九州大学と大阪大学で教鞭を執った三隅二不二(みすみ・じゅうじ)氏です。三隅教授は、1960年代〜1980年代まで、ビジネスの現場で綿密かつ長期に渡る調査・研究を通じて、優れたリーダーの行動特性を究明しようとしました。

 その研究を通して得た結論が右の概念図です。

 ◆「P」機能:「目標達成機能」(Performance)

 ◆「M」機能:「集団維持機能」(Maintenance)

 図では、「pm」「Pm」「pM」「PM」と4つのタイプが示されています。双方が小文字の「pm」は、P機能、M機能ともに「弱い」ことを意味します。

 逆にふたつが大文字の「PM」とは、目標達成への意識高く、チームをまとめようとする意識も強く、実際に、そうした行動をとっているリーダーのタイプを意味します。

◆PM理論は父性と母性の論ともいえる

 三隅氏は、著『リーダーシップの科学』にてこう書いています。


 リーダーシップの科学の本画像「集団におけるリーダーシップとは、集団の目標達成や課題解決を促進し、集団に胚胎する崩壊への傾向を抑制して、集団の維持を強化する集団機能を代表するものである。一方、集団の側から考えれば、集団が困難に遭遇してその脱出にあえいでいればいるほど、その困難を克服してくれる父親のように強力で頼りがいのあるリーダーの出現を求める。また、集団が内部葛藤・対立に疲労困ぱいして、崩壊への危機をはらんでいるときには、母親のように許容的であり寛容で、理解と支持を示し、すべてを受容してくれるリーダーシップを求めるであろう」

(『リーダーシップの科学』三隅二不二 講談社)


 P機能は、「成果」や「目標」を達成するための厳しい「父性」であり、M機能は、チームをまとめるための「優しさ」「包容力」など「母性」です。

 父性と母性の関連することから、Pを「パパ」のP、Mを「ママ」のMとし、PM理論は、「パパ・ママ理論」と呼ばれることもあります。

 つまり、父なる厳しさ(父性)で成果をあげて、母なる優しさ(母性)でチームをまとめる優れたリーダーは「PM型」であるというのが、三隅氏のPM理論です。

 現実は複雑であり、実際には、父性と母性だけを意識しても、リーダーシップが強化されるとは限りません。その他の様々な資質がリーダーシップには求められます。

◆リーダーシップをシンプルに考える

 ただ、真理に近づくほどシンプルになる「単純性の原理」という考え方に従えば、そのシンプルさゆえに「PM理論」は、耳を傾けもよいものです。

 特に自分のリーダーシップ・スタイルをシンプルに検証する時に有効です。

 私たちは、自身の性格タイプから、父性の強い「Pm型」か、母性の強い「pM型」と、どちからに偏っていることが多いものです。

 つまり、成果や目標に意識が向きやすい性格タイプと、チームの雰囲気やメンバーの状態に心の焦点が合いやすいタイプに大きくわけることができます。

 そこで、リーダーとしての行動をふりかえり、シンプルに「P機能」「M機能」の2軸で考えてみてるのです。自分にとって小文字となる「弱み」を意識化し、それを心がけ、行動に起こしていくことで「PM型」のリーダーへと変貌をとげていくことが可能です。

 PM理論は、背景には膨大な蓄積研究がありながら、リーダーシップをシンプルに提示してくれていることで、リーダーシップ開発の現場においてまだまだ有効な理論だと考えられます。  

(著者:松山 淳)

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